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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

高山植物に魅せられる観光客の後方で

2008年06月15日
鹿角
 記録的少なかった積雪量のせいでしょうか? それとも地球温暖化の影響なのでしょうか? 今年の山の花の開花は大変早いように感じられます。八幡平から秋田駒ヶ岳にかけては、このところ高山植物をもとめる方がたくさん訪れるようになりました。そんな時に歩道の脇でかがんで一心に作業に打ち込んでいる集団を見かけることがあると思います。「一体何をしているのか」と怪訝な表情で観光客が通り過ぎます。

八幡平では貴重な高層湿原帯まであと一歩というところまで迫った外来植物群の駆除に八幡平地区パークボランティアのメンバーが取り組んでいます。
秋田駒ヶ岳では一部のカメラマンなどの踏み込みで破壊された火山砂礫帯の植物帯を守る防護ネットを南八幡平地区パークボランティアが張り直しているのです。もうしばらくで八幡沼湿原の水面にミツガシワの白花が映り、秋田駒ヶ岳の大焼砂の斜面にピンクのコマクサが咲き誇ると思いますが、この自然環境を守るための地道な作業が毎年続けられているのです。

八幡平の核心部、八幡沼手前でのセイヨウタンポポ除去作業

風雨の中で秋田駒ヶ岳の焼森周辺でのネット張り直し作業