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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

【実施報告】自然観察会「新緑のブナ林を散策・桃洞滝を訪ねる」

2008年06月09日
秋田
 昨日、快晴の森吉山麓高原にて自然観察会を実施しました。今回、観察会を行うコースが人気の桃洞滝を訪ねるコースと云うこと、募集に際して各機関から多大なご協力を頂いたこと等から過去最多、59名の参加を得ました。
 予定した人数を大きく上回った事から急遽講師をもう一方お願いして4名、それに鳥獣保護区管理員と我々秋田自然保護官事務所から3名の計8名のスタッフで行いました。

 コース周辺にあるブナの新緑はだいぶ深まり、青々としていてタイトルと異なる状況になっていましたが、それがかえって日差しを和らげ、清々しさを増幅し、快適な観察会を演出してくれました。



 開放的な森吉山野生鳥獣センター周辺から、ブナの森へ踏み込むと直ぐに『気持ちいいね~』と声を掛けて下さった男性がいました。私も「ホント、気持ちいいですよね?」と返すと『もうこれだけで来て良かったと思うよ!』と、とっても良い表情で言って下さいました。



 途中には観察スポットがいっぱいでした。足下も、見上げた樹上にも花が咲きほこり、あたりにはキビタキやヒガラの鳴き声が響き渡り、池にはクロサンショウウオの卵嚢やヤマアカガエルのオタマジャクシ、歩道から見える渓谷のイワナの群れ・・・
 この日は超ラッキーなことに私が以前この日記で紹介したモリアオガエルの卵塊が毎年見られる池で、今まさに産卵中のモリアオガエルを観察できました。それも2組!!ひと組は地上で産卵中!もうひと組はブナの枝で産卵中でした。参加者のある女性は『凄いものが見られた!今日来て良かった!嬉しい!!』と私をぽんぽんと叩いて興奮してました。

 コースの終盤は渓谷にそって歩きます。長靴を履いている方は水の中をバシャバシャと歩き、『こんなことするの何年ぶりだろう?』と童心に返っている様子!他の皆さんも目的地が近づき、益々元気になっていました。



 滝をいつまでも眺めていたい衝動に堪えて、後ろ髪を引かれながら帰路につきます。
 渓谷沿いで昼食をとりましたが、そこを流れる風やマイナスイオンが味付けに一役買っていたことでしょう!皆さん美味しそうに食べてました。

 帰路も同じ道を通るのですが講師の方々に工夫していただき帰り道も色んな観察をして全員無事に森吉山野生鳥獣センターへ到着しました。

 閉会後皆さんを見送ったときに『次も楽しみにしてます』と言って頂き、我々も「今日の観察会をやって良かった」とホントにイイ一日を過ごしました。