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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

南の池

2008年02月08日
秋田
 大潟草原鳥獣保護区の中に南の池という長辺350m程の楕円形の池があります。村内を走る幹線道路から直ぐの場所であり、周囲には桜の植栽された公園があり、キャンプが出来るような施設があったりと長閑な大潟村にあっては車通りも人影も多い場所です。
 現在は積雪により人影もなく、池はカモたちが多く見られます。この池は水面を攪拌する装置(?)があって完全凍結を免れます。その水面にカモが集まっているのです。
 
 現在、南の池で見られるカモ類はマガモ・コガモ・カルガモがそれぞれ100羽以上の群れで、この小さな池に3種で約400羽となります。その他にはオナガガモ・ヨシガモ・ミコアイサ・カイツブリがいます。


中央で一回り大きく見えるカモが【ヨシガモ】です。この写真では解りにくいのですが、頭の羽が長くて首まで伸びナポレオンハットのように見えます。

水面に2羽見える白いカモが【ミコアイサ♂】です。別名パンダガモと呼ばれる小型のカモです。

飛翔する姿も白と黒の羽色のコントラストが美しいカモです。

【カイツブリ】分類上はカイツブリ目カイツブリ科ですからカモではないのですが、一際小さな体で元気に泳ぐ姿は寒い屋外にあって暖かみを感じる光景です。

 現在の大潟村では水面がのぞいている箇所は本当に限られていて、南の池は本当に貴重なカモたちの生息・休息場所です。と同時にそのカモたちが小さな池で身を寄せ合って寒い冬を乗り切っていこうとする姿を観察できる貴重なスポットです。是非その逞しい姿を観察して下さい。
 ただし!最寄りの南の池公園駐車場の大部分は除雪をしていません。ですから除雪された場所に車を駐めて、歩いて観察場所まで行くのが無難です。この周辺で車が埋まった痕を何度も見ました。ここ数日は雪の日が続いています。安全で無理のないように観察をして下さいね。