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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

飯豊連峰 実証試験 (裸地化した土地の植生復元)

2007年09月25日
羽黒
こんにちは、羽黒自然保護官事務所アクティブレンジャーの佐々木です。

3連休の22日~24日に飯豊連峰の天狗の庭で、荒廃して裸地化した土地の植生復元の実証試験が行われました。

天狗の庭は、御西岳と烏帽子岳の間にあり、かつては登山道であったところでしたが、荒廃が進み今では完全に裸地となっています。
(現在は立ち入り禁止となっています。)

その裸地化した土地の植生を復元させようと、今回実証試験を行いました。




まずは裸地化した箇所に植える種を採取します。
種は現地で採取しました。
もちろんのことですが、本来その土地にあるべき植物で植生を復元させないと意味がないものになってしまいます。




緑化ネットです。
これは種をまいてその上から敷くものです。
このネットがあることによって、種が発芽するのを助けてくれます。
現地までみんなで荷揚げしました。




作業開始です。
まずはネットを張る前に地面をならします。




ならしたところで、採取した種をまきます。




種をまいたら、いよいよ緑化ネットを張る作業です。



みんなで協力しあってネットをはりました。




ネットが張り終わりました!!


たくさんの方が参加してくださったので、スムーズに作業を進めることができました。
現地まで行くだけでも登山道を1日かけて歩かないと行けない場所だというのに、今回参加してくださった方は50人近く。
その方たちは地元の方が多く、ほとんどの方がボランティアで作業をしてくれています。
これには本当に頭が下がる思いです。

皆さんとても楽しそうに作業をされていて一致団結していて、大変なことだというのに誰一人嫌そうな顔をしている人はいませんでした。
本当に素晴らしいことだと思いました。

作業してくださった皆様、本当にお疲れ様でした。
ありがとうございました。

来年の春、蒔いた種たちが元気な顔を出してくれることを祈っています。
とても楽しみにしています。

あ、天狗の庭は立ち入り禁止になっているところなので、入って様子をみたくなったりするかもしれませんが、中に入らないでくださいね。
入ることによって今回蒔いた種が発芽しにくくなってしまうかもしれません。
よろしくお願いします。

※なお、今回の作業は、植生復元のため特別に許可を得て行っております。




作業後、雲海が見えてとてもきれいでした。