アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
八幡平の小さな後継者達
2007年07月16日
鹿角
蒸ノ湯から大谷地湿原にむかって静かな散策路があります。標高は1100m、ちょうど山地帯から亜高山帯への移行帯で自然観察にはうってつけのスポットです。巨大なブナとアオモリトドマツが交錯し林床にはキヌガサソウが出迎えてくれます。先日、一本の苔むしたアオモリトドマツの倒木の上で可愛い後継者達を見つけました。アオモリトドマツの実生です。
倒木上でのアオモリトドマツ実生(おそらく発芽3年目)
積雪に強いといわれるアオモリトドマツも八幡平屈指の豪雪下の地表は低温、過湿、病原菌と戦っていくのは決して容易なことではありません。発芽した多くの実生の大部分は翌年には消滅してしまいます。倒木更新をあまりしないとされるアオモリトドマツの幼子にとっても、老いて倒れた同族の背中の上は数少ない安心して生活できる場なのです。森の片隅で世代から世代へのバトンが渡されていくのを感じました。
大谷地湿原そばのキヌガサソウ 花は最初の白から淡緑に変化していく
倒木上でのアオモリトドマツ実生(おそらく発芽3年目)
積雪に強いといわれるアオモリトドマツも八幡平屈指の豪雪下の地表は低温、過湿、病原菌と戦っていくのは決して容易なことではありません。発芽した多くの実生の大部分は翌年には消滅してしまいます。倒木更新をあまりしないとされるアオモリトドマツの幼子にとっても、老いて倒れた同族の背中の上は数少ない安心して生活できる場なのです。森の片隅で世代から世代へのバトンが渡されていくのを感じました。
大谷地湿原そばのキヌガサソウ 花は最初の白から淡緑に変化していく