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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

八甲田近況

2007年07月10日
十和田
 ご無沙汰しております。十和田自然保護官事務所アクティブレンジャーの村田野人です。6月末は自然観察会があったり、お客様が多かったり、とバタバタしていて、AR日記がおろそかになっておりました。失礼いたしました。
 先日7月9日に、そのバタバタで後回しになっていた6月分の鳥類調査に行ってきました。調査したのは蔦野鳥の森と八甲田山の北東側にある田代平湿原です。
 蔦野鳥の森では、先月あたりからよく見るようになったカワセミが、今日も姿を見せてくれました。小魚をくわえたカワセミが、蔦沼の奥の方へ水面すれすれを飛んでいきました。友人から聞いたところによるとカワセミの声はさびた自転車のブレーキ音にそっくりなんだとか。蔦沼に行くことがありましたら、湖畔でしばらく耳をすましてください。自転車のブレーキ音とともにカワセミが現れるかもしれませんよ。
 田代平湿原ではホオジロやアオジが元気にさえずっていました。けれどこの時期はどうしても花の方に目がいってしまいます。湿原は早くも夏の花が盛りを迎えていました。で、珍しいきれいな花があるとすぐそばに必ずあるのが、木道を外れて人が湿原に踏みいった足跡です。この日、巡視をされている自然公園指導員の方とすれ違ったのですが、湿原に踏み入っている方がいたので、ほんの少し前にも湿原に入らないようお願いしたばかり、とのことでした。美しい花があればそばによって見たいし、いい写真のアイデアが浮かんだら、その思いついたとおりの構図の写真を撮りたいという気持ちはとってもわかります。でも、ふらふらっと木道から一歩踏み出してしまう前にちょっと考えるゆとりを持ってほしいと思う今日このごろです。

トキソウ

ホオジロ

キンコウカ