ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2011年10月

29件の記事があります。

2011年10月21日十和田湖の雲海

十和田八幡平国立公園 十和田 種村 由貴

 この時期の十和田湖の朝はかなりの頻度で曇りから始まります。8時頃には晴れ渡った秋空と暖かい太陽を浴びることができますが、なにせお鍋のような地形ですからね。朝晩の気温差が激しい時期になると、鍋の中に水蒸気がたまって、十和田湖の中だけ曇り・・・というのはよくある話です。

 今日もそんな天気だったのですがいつもより青空が出てくる時間が遅く、もしかして外輪山の上では絶景が広がっているのか?と思っていたら、やはり今年一番の雲海が広がっていたようです。展望台に行くまでには雲海が晴れてしまいそうだったので、雲海が晴れゆく十和田湖を見に行きました。




休屋桟橋の様子(10時16分)




桂ヶ浜から見る鉛山(10時26分)




 午後、あまりにいいお天気だったので午前と同じ場所に行ってみました。桂ヶ浜より和井内方面(13時44分)



 雲海の写真は撮れませんでしたが、見てみたいですよね?実は十和田湖の秋田県側の玄関口「発荷峠展望台」には定点 カメラが置いてあり、1時間おきに定点撮影をしております。それをインターネット上で見ることができるんです。気になる方は一度チェックしてみてください。十和田湖の四季や雲海、時には虹なども写していますよ。→http://www.sizenken.biodic.go.jp/live/view.php

 とりあえず10/21は6時6分~10時6分まで雲海、10/14にも雲海の写真があります。また10/15の7時6分の写真に黒い影があるのですが、この時期大量に飛んでいるカメムシではないかと推測されます。カメラのレンズに張り付いていた時に撮られてしまったんですね。こんな風に想像するのも楽しみの一つです。

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2011年10月21日熊棚 今年はミズナラに・・

秋田 足利 直哉

 この週末、秋田県内では各地でイベントが目白押し!!どれもみんな楽しそうなイベントで目移りしそうですが、ただお天気だけが心配です。楽しい週末を過ごすために、みんなで空に願いを届けましょう。 



 紅葉の盛りを迎え、赤や黄色の葉とその上に広がる青い空との対比が美しく、上を見上げながら歩く機会が増えていました。そんな時、歩きなれた歩道沿いに熊棚を見つけました。


 森吉山鳥獣保護区の多くはブナが主体の森です。今期秋田県内ではそのブナの実が凶作だそうです。となるとツキノワグマたちは主食にありつけない事態となります。そこでツキノワグマ達は今期ミズナラにターゲットを絞って餌を採っているようです。

 写真の中で枯れ葉が集まっている箇所は、この木に登ったツキノワグマが枝を折っては集めてドングリを食した痕跡です。


 森吉山野生鳥獣センター内の展示物に熊棚をイメージした(ツキノワグマは剥製ですし、ブナの葉も本物そっくりに作ってあるのでかなりリアルですよ!!)ものがありますので参考までに写真を掲載します。

 このイメージと今回の現物とが異なる点は2つ。一つは樹種の違い。イメージはブナですが、現物はミズナラ。そしてもう一つが・・・


 こちらを見て”ピン”ときた方はかなりツキノワグマの生態に詳しい方かもしれませんね。

 上に集められた枝と同じくらいの分量が木の根元に落ちていました。これはおそらく、木の根元にもう一頭ツキノワグマがいたことを示しているのだろうと思われます。つまり母熊が木に登ってドングリのたくさんついた枝を下にいる子熊に与えるために落下させたものでしょう。
 
 この写真の奥に橋が映り込んでいるように、この熊棚は歩道の直ぐ脇というか、もう枝は歩道の上に伸びています。そんな場所で木に登った大きなツキノワグマと木の根元にも小さなツキノワグマがもう1頭。2頭でドングリを食べていたのかと思うと・・・。

 きっとここでの食事の後は大満足で過ごしたのではないでしょうか?というのも・・目を皿のようにして残っているドングリはないか?と探してみても一つも見つかりません。また地面に落ちているものも同様に探してみましたが見つけられませんでした。。


 そこにあった枝を拾い上げて見てみると、歯形と思われる痕跡と器用にドングリの帽子部分を残して食べている痕跡がたくさん見つかりました。

 森吉山野生鳥獣センター周辺ではツキノワグマの出没があったり、目撃情報も多数寄せられたりと、今期は例年以上にツキノワグマに対する警戒をしてきましたしその対策も実施してきました。今回見つけた熊棚も森吉山野生鳥獣センターから歩き始めて5分もしないうちにたどり着く場所でした。県内では最近になってまたツキノワグマに襲われるという事件が起きています。野外で活動する際には今一度ツキノワグマに対する警戒心を引き締めて行動しましょう!!


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2011年10月20日「鷲づかみ」ならぬ「隼づかみ」

秋田 足利 直哉

 季節の変わり目には体調を崩される方が多くなります。最近、風邪を引いている方が増えているようですね。朝晩の気温差が大きく体調管理が難しくなってきましたからね・・・。
 そんなことも影響しているのでしょうか?週末に予定している自然観察会をキャンセルされる方が出ました。なので3名ほど定員に余裕ができてしまいました。この日記をご覧になっている方で参加を希望される方がいらっしゃいましたら当事務所までご連絡いただければ、と思います。



 先日、大潟村内の「猛禽類の観察場所」として定評のある場所でホバリングを繰り返す【チョウゲンボウ】を見つけました。その個体は私がいるのに気がついていなかったのか?盛んに場所を移動しながらホバリングを繰り返していました。

 すると・・・地面めがけて急降下!!地面すれすれで場所を調整する動きを見せながら見事にネズミの捕獲に成功しました!捕まえたネズミを持って表示板の上にやってきました。

 そこで私を見つけ、びっくりしたのでしょうか?すぐに飛び去ってしまいました。その時、運良くカメラを向けていたのですが、思いがけず興味深いシーンが撮影できました。




 こちらが飛び去る【チョウゲンボウ】の後ろ姿です。今そこで捕まえてきたばかりのネズミがしっかりと持たれています。一緒に枯れ草が絡まっているあたりが生々しいですよね?


 上の写真を見ていて『ん?』と思ったのでトリミングしてみました。
 【チョウゲンボウ】がネズミを保定している趾の使い方に注目してみてください。

 猛禽類が獲物を捕まえてそれを掴む時、趾をいっぱいに広げて上から”むんず”と荒々しく掴む文字通り『鷲づかみ』をするものだと思っていましたが、この【チョウゲンボウ】は趾でネズミを抱え上げるようにして運んでいます。その後、連写してみてみやはりネズミの身体の下に趾を入れて、さらに横にも趾を添えて掴むというよりは抱え上げるといった方がいいような持ち方をしていました。


 この時点ですでにネズミは息絶えていたようです。それを運ぶのも【チョウゲンボウ】の能力からして無理をしているようにも感じませんでした。
 私の中では、猛禽類が獲物を持つときは上から押さえつけるようにして荒々しく掴むものだとばかり思っていましたが決してその方法ばかりではないようです。
 
 自分で何かを持ち上げるときの事を考えると上から掴みあげるよりも下から抱え上げるようにして運んだ方が楽なように感じます。野生に生きる彼らは最も効率的な方法を選択しながら生活していることを考えると、このような趾の使い方が猛禽類にとっても一般的なのかもしれません。

 これを見た後、他の種類がどのような趾の使い方をしているのか?注目してみたいと思うようになりました。またいつかこのようなシーンが観察できたらご報告しますね。


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2011年10月19日遡上できたか?

秋田 足利 直哉

 1年で一番賑やかな季節を迎えた森吉は、ここ数日晴天に恵まれ皆さん思い思いの活動が出来ているようです。そんな時は会話も弾みますから色々なお話が聞けて楽しい時間を過ごすことが出来ています。
 
 

 はいでは、いつものように”観察”の話。今日はこの時期になると思いもやらない場所でじっくりと観察が出来るようになる渓谷に棲む魚の話です。
 森吉山麓一帯は渓流釣りも盛んで解禁期間には多くの釣り人がやってきます。現在は禁漁期間となっている為、釣り人の姿は見かけませんが、反面【イワナ】の姿はとっても見やすくなっています。


 渓流釣りが出来る期間は概ね渓流魚の繁殖に配慮して設定されているそうです。9月の中盤を過ぎると『何でこんな場所に?』と思うほど浅くて、狭くて、水量の少ない場所に姿を現すようになります。その様な場所に向かう目的は『産卵』なのだそうです。

 今年も、上流部や枝沢では背中が水から出ているんじゃないか?って場所や、単なる水溜まりのような場所などでも見かけていました。


 しかし!今年はちょっと気になることがあって・・・


 ここはとある渓谷の枝沢です。ナメの沢イッパイに流木が詰まっているのがお分かりいただけるかと思います。


 別の場所では流木の他、細かな枝や砂なども堆積してダムを形成しています。


 と、この様に9月下旬以降、流木や土砂が堆積したダムが上流部や枝沢の至る所に出来ていて、【イワナ】の遡上を阻んでいるようです。もしこの状況下で繁殖地までたどり着けない個体がたくさんいたら・・・なんて心配をしてしまいます。


 と、魚の心配ばかりしているようですが沢がこの様な状況ですから一度強い雨が降ると一気に危険な状況なることが予想されます。人気の桃洞滝までや赤水渓谷の本流にはこの様な状況は見られませんが、その上流や枝沢では各所でこの様な事態になっています。
 今、自分が居る場所は安全でもその上流にはどんな危険があるか解りません。野外での活動はそこに潜むリスクを考慮して、より安全な活動になるように努めなければなりません。渓谷等でハイキング等をする際には、上流の状況なども考慮して、様々な想定を行ってリスクマネジメントをしていただくようお願いいたします。

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2011年10月19日蒲生干潟のいきもの 9月から10月中旬

仙台 鎌田 和子

こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。仙台の街は街路樹のイチョウが黄葉をはじめ、歩道を歩いているとプ~ンとギンナンのにおいがしてくる秋となりました。

さて今日は、しばらく蒲生干潟の情報を出していませんでしたので、まとめて報告いたします。

9月20日:台風15号接近、閉塞した七北田川河口はどうなるのか、南の井土浦特別保護地区はどうなっているのか雨の中の巡視となりました。井土浦でこれまでこんなに見たことが無いと思ったのが、ミヤコドリ9羽でした。蒲生干潟の水質変化で二枚貝の生息が困難な状況でしたので、井土浦の環境の方がミヤコドリの餌なる二枚貝が豊富だったのだろうか?

9月22日:台風15号通過、七北田川の一部決壊、依然河口は閉塞、しかしそれより北数百mの砂浜が切れ新河口出現。干潟の環境にまた新たな試練が、水質、水位、これまで頑張っていたいきもの達にも影響が・・・・・、そして私たちの巡視も新河口が巡視路を分断してしまいました。

9月30日:台風15号通過後少し落ち着いたところで、現況調査、日和山の有った場所から干潟に降りて、ダイゼン、ミヤコドリを確認、その他ムナグロ、コガモ、オナガガモ、マガモなどを確認すことができた。しかし、ハママツナやフトヘナタリなどは確認することはできなかった。

10月14日:海岸でキョウジョシギ3羽を確認、他にアオアシシギ、ユリカモメ、コガモ、マガモ、ヒドリガモ、松林周辺ではモズ、ジョウビタキなどを観察、震災後調査をはじめて、この日鳥類は一番多くの種類を確認しました。30種を超えていました。また、干潟の一部で多数のカワザンショウ(貝類)の仲間や植物では砂浜で数株のオカヒジキ、ツルナなども確認した。

9月前半に多く見られたシギチ類トウネンやミユビシギ、メダイチドリは見えなくなり、カモ類が目立つようになってきました。
震災から7ヶ月が過ぎてなお、著しい変化に一喜一憂しながらも自然の治癒力を信じてこれからも見続けていきます。

10月14日の蒲生干潟です。新河口と干潟わかるでしょうか!

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2011年10月18日『あっ』と『おや?』 ニュウナイスズメ

秋田 足利 直哉

 風が冷たく感じられる今日の秋田県内。道を歩く方々の背中も丸まっていて如何にも寒そう・・・。気がつけば市街地の街路樹も色づき始めました。

 
 今日の日記は、今大潟村やその周辺でもっとも活発に動き回っているんじゃないか?と思わせる【ニュウナイスズメ】を取り上げました。

 大潟村には毎年お盆前後にやってくる【ニュウナイスズメ】ですが、今期はちょっと早めの8月上旬には既に群れでやって来ているのを確認していました。以来、各所で大きな群れを観察する日々が続きました。特に稲の穂が膨らみ、首が垂れてくる頃には、黄金色の田んぼにオレンジ色とベージュ色の大群が動き回っているのを見て農家の方々の心情を思いめぐらせたものでした。。
 現在、稲刈り作業は順調に進み、田んぼにたわわに実った稲はほとんど無くなりつつありますが、それでも【ニュウナイスズメ】の大群は引き続き大潟村やその周辺に滞在中です!!

 これらの場所には落ち穂の他、野草の実などが大量にあり食糧に困ることはないのでしょうね?
 


 先日、そんな【ニュウナイスズメ】を見ていて『あっ』と思うことがありました。


 その時の写真がこちらです。イタチハギという植物の種子を【ニュウナイスズメ】が啄んでいる様子を写したものです。
 このイタチハギは専門家から『草原性鳥類の繁殖の阻害要因になりうる』とのご指導を頂き、目下その拡大を食い止め、除去する方法等を検討している「要注意」な存在です。他の地域でも除去活動は行われているそうですが、なかなか手強い相手のようです。そのイタチハギを食べていると言うことは・・・【ニュウナイスズメ】がその勢力拡大に一役買っていると言うことになりますよね?
 これまでにもイタチハギの種子を啄んでいる野鳥を確認していましたが、そこにまた1種加わりました。



 しかし、【ニュウナイスズメ】には罪はありません(?)。見た目も愛らしいし、動きは活発だし、観察のしがいがある野鳥です。この観察をしているとき『おや?』っという点に気がつきました。


 ずっと観察してきて『今日もいるな』また『今日もいるな』と幾度となく観察してきた【ニュウナイスズメ】に変化が起きています。皆さんもお気づきになりますよね?特に向かって左側の個体が解りやすいですね。

 そう!夏にやってきて秋を迎えた【ニュウナイスズメ】はここにいる間に(同じ個体がずっといたという確証はありませんが・・)衣替えをし、夏の装いから冬の装いへと変わってきました。季節を一つ過ぎると野鳥の衣にも変化があるんですね~。


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2011年10月17日キノコが流血?

秋田 足利 直哉

 目に映る景色は秋そのもの!なのでそれに合わせて洋服を選んだらちょっと気温が高いようで・・・一枚減らして過ごしても平気な今日の秋田市内です。この時期は一日の気温の差も大きくなってきましたので、それに合わせて調整できるような重ね着でオシャレも楽しみたいと思う今日この頃です。



 このところ、森吉ではキノコ採りの方々が増えてきました。皆さんそれぞれ自分なりの採取地があるようで・・・高原内の色々な場所に車が止められています。中には迷惑な場所に駐車して出かけている方や、道幅が狭いので一方通行で利用している道路を逆走してくる方もいるのが、残念でなりません・・

 また、森吉山野生鳥獣センターには『このキノコなんですか?』とか『これって○○だよね?』と言った問い合わせをする方が時々いらっしゃるようですが、その様な質問には返答しかねます。そもそも不確実なキノコを採取してくる事が間違いではないでしょうか?『多分○○だと思う・・・』という場合は採取しないのが賢明でしょう。くどいようですが、森吉山野生鳥獣センターではその様な責任は負いかねます。


 最近、キノコに関心を持っている方がちょっとずつではありますが増えてるみたいだと感じています。私自身が感心を強くしているのでそう感じるのかも知れませんが、先日の巡視時にはキノコにレンズを向けて熱心に撮影している方を見ましたし、ルーペでキノコを観察しキノコに触れているグループもを見かけました。
 今日の日記に取り上げたのはそんな方々と一緒に観察した【チシオタケ】です。このキノコ、見た目にもキノコらしい形をしていますし、サイズも小さく柄も細く華奢な印象を受けます。そんな【チシオタケ】が今、ブナの森にたくさん見ることが出来ます。


 あっちにもこっちにも・・頻繁に見かけます。柄が赤くしっかりした釣り鐘状の傘があって、条線も明瞭です


 この様に倒木の上や、朽ち木の根元等に点々と発生しています。とっても見つけやすいキノコの一つです。


 でもこのキノコの最大の特徴は、傷ついた時に赤い分泌液を出すこと。その様子はまるで流血しているかのようで痛々しくも感じます。
 時には大怪我したかのようにダラダラと流れる事もありますが、流石にそんなに傷つけるのは気が引けるので、ちょっと突っついてみました。赤い液体が出てきているのがお分かりになりますか?(4つの内、一番右側に映っている傘ですよ。)

 解りにくいな!と思った方は図鑑やホームページなどで【チシオタケ】を調べるともっと痛々しくまるで「流血」しているかのような画像が見られると思います。赤い分泌液だとは知りながらも見る方によっては本当に痛々しいと思われる方もいますのでご注意を!!

 
 この【チシオタケ】の存在と特徴を知って以来、キノコが踏み付けられていたり、踏み倒されているのを見ると、凄惨な現場を見てしまったかのような思いに駆られるのは変ですかね?

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2011年10月14日ノスリ ぴゅーーーーっ

秋田 足利 直哉

 今週は天気の良い日が続きました。各地の行楽地や探鳥地にも多くの方々が足を運んでいたようですね。森吉山麓でもカメラを担いだ方々を多く見かけました。天気も紅葉の状態も良いのでメモリも随分と使ったことでしょうね。大潟などでも次々とやって来る冬の渡り鳥にカメラを向けるとどんどんメモリを使いますよね?



 かくいう私もいつもよりちょっと多めにメモリを使ったものだから整理するのが追いつかず・・・日記には数日経過したものを使うことをご容赦下さい。とは言え、ネタとしては鮮度充分ですので!!

 このところ、大潟では【ノスリ】の観察機会が激増しています。大潟村では【ノスリ】は年間を通じて観察することが出来るのですが、特に冬に期間は『ひょっとしてトビよりも多いんじゃないか?』と言われる程なんです。この日も小柄な個体ややや大きめの個体、白っぽい印象の個体に顔が黒っぽい個体など個性豊かな【ノスリ】達がたくさんいました。


 そんな中、私の車の行く先に一羽の【ノスリ】がいました。お互い直ぐに気がついて、言っての距離を置いて対峙していた時の事です。
 

 時々視線がチラチラと私に向けられるのが感じられました。『自分の方が先にこの場にいたし、出来れば移動はしたくないけれど・・・』みたいな心中なのかな?なんて思っていると・・

 【ノスリ】の尾羽がドンドンと上がっていきました。これは!!


 これは明らかに「糞」を排出するつもりです。きっと私が距離を詰めたり、嫌な動きをした時、素早く飛び立てるように「糞」を排出して少しでも身体を軽くしようとしているのではないでしょうか?


 そしてついに!!勢いよく大量の白い液状の物が排出されました。
 野鳥観察をしているとこの様に「糞」を飛ばすシーンは良くお目にかかることが出来ますが、特に猛禽類の場合が解りやすいようです。全てがそうなのかは解りませんが【ノスリ】やトビなどお馴染みの猛禽類のこうしたシーンは珍しくはありません。


 この後も引き続き観察したかったのですが、身軽になった【ノスリ】は腕が怠くなったので姿勢を変えている隙に飛び去ってしまいました。
 この後もホバリングする【ノスリ】に、枝の上から獲物を探しキョロキョロする【ノスリ】など観察機会が目白押しでした。これから暫くこうしたシーンが沢山見られるかと思うと楽しくなってきますね^^

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2011年10月13日んん年に一度!? 今年の紅葉

秋田 足利 直哉

 秋の彩りが日に日に鮮やかになってきている今日この頃ですが、この時期決まって問い合わせがあるのが『今年の紅葉はどうでしょうか?』『何日が見頃でしょうか?』という内容です。地元のテレビ局でも数日前から『紅葉情報』を扱うようになりました。
 そこで今日の日記は、森吉山鳥獣保護区を中心とした紅葉の現況をお伝えしようかと思います。


 先ず、私的には『今年の紅葉は紅・朱・赤が鮮やか!』という印象を持っています。


 業務で行った場所の近くに立つナナカマドです。昨年あたりは赤くなる前に茶色がかってしまって鮮やかさに欠けていた印象ですが今年は全体が真っ赤になってます。


 カメラの位置は標高およそ750m。そこから1200m級の森吉山外輪山を見上げています。山腹の紅葉は今が見頃!!登山しながら紅葉を楽しむには今が絶好のタイミングでしょう!!


 桃洞滝手前の渓谷の紅葉もそろそろ見頃を迎えようとしています。私的にはちょっと緑が残っている今が色彩が多く、目に鮮やかなので最高かと思います。きっとあと数日でピークを迎えることでしょう!!


 森吉山野生鳥獣センター周辺やそこから始まるブナ林もどんどん色づいていますが、定点観測の状況などからいつもの年よりもちょっと早めに見頃を迎えそうです。(ちなみにいつもの年の見頃は23~25日くらいでしょうか。。)
 この週末にお出かけになるならば、森吉山に登り周辺の紅葉を楽しみながら山頂から「紅葉のライン」を眺めるなんていかがでしょうか?来週の週末であれば奥森吉の桃洞滝、赤水渓谷や奥阿仁の安の滝がある中ノ又渓谷や幸兵衛の滝がある立又渓谷が良いのではないでしょうか?更にその次の週末には太平湖に向かう車窓から紅葉を眺め、太平湖湖上遊覧で船の上から紅葉を楽しむのがイイじゃないか?と思っています。


 地元の方からは『今年の紅葉はここ数年で最高!』とか『○年に一度の当たり年だ』なんて声が聞かれます。是非お出かけ下さい^^

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2011年10月13日子どもパークレンジャー事業 虫ムシ大冒険

磐梯朝日国立公園 羽黒 佐々木 大樹

 10月8日(土)、子どもパークレンジャー事業「虫ムシ大冒険」が鷹ノ巣キャンプ場で開催されました。



 まずは五感を使ってキャンプ場内にいる虫を捕まえます。目で見て、耳で聞いて、どこにいるかな?
午前中は3班に分かれて虫取りに専念します。



 捕まえてきた虫を班ごとに発表します。トンボ、バッタ、チョウチョ、そしてなんと今の時期にまだカブトムシが見つかりました。
寒い中まだがんばっていたみたいです。

 捕まえてきた虫を一匹取り出して、観察します。
足は何本かな?羽は何枚?触角の長さは?
観察ノートに特徴などを書いて、虫の生態などについて学びました。



 たき火教室をして、お昼ご飯に豚汁です。天気もよかったので、芝生の上でお昼ご飯を食べました。

 最後のネイチャーゲームをして、自然と人、環境についてみんなで学びました。

 今年から羽黒自然保護官事務所で始まった子どもパークレンジャー事業ですが、これで全3回の事業が終了しました。
3回続けて参加してくださった子どもたちもいました。子どもたちとも仲良くなれて、私自身もとても楽しかったです。
またみんなに会えるのを楽しみにしています。みんなありがとうございました^^

※捕まえた虫は、「ありがとう」とお礼を言ってキャンプ場に返しました。

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