ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2011年6月

30件の記事があります。

2011年06月09日はらのいろは・・・

秋田 足利 直哉

 ムシムシムシムシ・・ムワッムワッムワッムワッ・・今日は蒸し暑くてしんどかったですね。
 今月の初めに感じた不安が予想よりも大きく、現実のものとなり・・・日々に疲労と相まってキツイと感じる今日この頃。何かイイ話題を探さないと・・。

 この時期の森吉で頭の痛い問題が山菜採りの方々が各々自由すぎる状態で駐車することで他の車両の通行の妨げになること。地元でも憂慮しているようで今期は北秋田市が注意喚起の看板を立てているものの効果は今のところ薄いようです。


 右手前に見えるのがその看板です。サイズはA4で・・・。
 この先の道路に森吉山野生鳥獣センターがあるのですが、進入路は一方通行なんです。当然ながら道幅も狭くすれ違いは出来ません。そんな道路にも関わらず逆送する方が後を絶ちません・・・。交通ルールはキチンと守りましょう!!

 そして・・この時期、森吉山野生鳥獣センターには山菜採りに来られた方々にも大勢お越し頂いています。それは有り難いことと思っていますが、中にはちょっと困ってしまう方も居るのが実情です。
 森吉山野生鳥獣センターは館内での飲食をお断りさせていただいております。周辺で山菜を採っていた方々は昼食とトイレ利用のために森吉山野生鳥獣センターにお越し頂くことが多いようです。そこで・・『中の涼しいところで飯を食べさせろ!』と言われてもほとほと困ってしまうのです。

 
 いやいや・・・何ともつまらない話で恐縮です。ここらで話題転換しましょう!!


 先日の巡視中に私が近づいても全く逃げようとせず・・そして普段とはちょっと違った鳴き声を上げている【キセキレイ】がいました。野鳥が居ると反射的に観察をしてしまう私は、いつものように双眼鏡とカメラで捕らえました。
 この時、やけにお腹の鮮やかな色彩が印象的でした。とってもスッキリした鮮黄色ですよね?




 下から見上げる位置にいたので胸から下尾筒まで丸見えでした^^【キセキレイ】のお腹ってこんな綺麗な色だったんですね。何故か救われた気がした観察でした。良いなぁ~綺麗なお腹。


 なんて思いながら暫し観察&撮影していましたが、どうやらこの時、近くに巣立ったばかりの雛が居たようで・・私が来た事を雛に伝え、気配を殺させた上で、自分の方に注意を引かせるようにしていた様に感じたので、立ち去りました。【キセキレイ】達には悪いことをしましたが、イイ時間を過ごせた気がします。自然の癒しは効果絶大です!!!


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2011年06月08日愛鳥学習会 今年は山内小学校

秋田 足利 直哉

 秋田県自然保護課が毎年実施していて、当事務所も毎年お手伝いさせていただいている『愛鳥学習会』が昨日実施されました。今年は横手市立山内小学校の4年生5年生6年生79人+教諭4名が大潟草原鳥獣保護区にやって来てくれました。

 私自身この行事は毎年楽しみにしているものの一つなので、当日別の行事もあったのですが『愛鳥学習会』のお手伝いをしました。通常の巡視・調査を終えて管理棟で待っていたのですが、予定時刻を過ぎても到着しなかったので落ち着きが無くなりソワソワし出しましたが、管理棟前にバスが到着した時は、ホッとしたような・・嬉しいような・・そんな気持ちになりました。

 バスから降りて次々とやって来る児童達と挨拶を交わしながら招き入れるのですが、かなりタイトな日程だったため、考えていたことがキチンと出来ないまま全員の前に立ってしまいました・・。
 元々話も下手なものですから私のつまらない挨拶などは手短に済ませて出来るだけ長い時間野鳥の観察をしてもらうことにしました。
 
 私や鳥獣保護区管理員さんが普段実際に使っているスコープを使って野鳥観察をしてもらいました。はじめは使い方がよく解らず戸惑っていた児童達もちょっと使い方を教えると直ぐにアジャストしてしっかりと観察できていました。


 観察窓からサギのコロニーを観察しています。今はちょうどアオサギやダイサギの巣に雛が見える時です。


 巣の上に雛の姿を見つけると歓声が上がります。『雛が見えた!!』と嬉しそうな顔して素直な事をいう児童達を見て私たちも幸せな時間を過ごすことが出来ました。


 これは学習会ですからしっかりと資料も持っていてそれと見比べたりしながら観察している子もいました。


 こういう楽しい時間はあっという間に過ぎていくもので・・・窓の外にはチュウヒも旋回していましたがそろそろ帰る時間です。全員で整列して、代表の児童がそれは立派なお礼の挨拶をしてくれたので、私も嬉しくなって『皆さんの住んでいる地域にもたくさんの野鳥が居ます。これをきっかけに身近な野鳥を見て、知って、野鳥に興味を持ってくれたら嬉しい・・・』みたいなことを口走ってしまいました^^本当にそうなってくれたら嬉しいな~と思っています。


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2011年06月08日新緑から深緑へ

十和田八幡平国立公園 十和田 種村 由貴

 休屋で一番遅く芽吹くイヌエンジュも先週ようやく葉を出し、山の緑色も鮮やかになってきました。
 早春の花たちも終わりを迎え、白い花シリーズが可愛らしく咲いています。
 クルマバソウ、ホウチャクソウ、マイヅルソウ、ユキザサなどが林床に揺らめき、樹木ではナナカマド、トチノキの白い花が目を引きます。



ナナカマド

 ホオノキも昨日咲き始めましたので、下を通ると芳潤な薫りを感じることができるかもしれません。
 またヒグラシに似た鳴き方をするエゾハルゼミも賑やかに鳴き交わしており、夏らしくなってきました。


エゾハルゼミ

 休屋は5月下旬から6月1日にかけて平均気温が10℃を下回る気温で寒かったのですが、昨日は夏日。休屋でも最高25℃を記録しました。暖かくなって目まぐるしく変わっていく景色に置いて行かれないよう、しっかりアンテナを張っていかないとと気を引き締める毎日です。

御前ヶ浜手前にある林

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2011年06月07日あるケリのペアの場合

秋田 足利 直哉

 今日の秋田市内は最高気温が30度に迫ろうかという暑い日でした。朝方はそれほどでもなかったのですが日中がガンガン気温が上がり長袖のレンジャー服は汗まみれに・・・
 この時期は紫外線も強いですし、まだまだ暑さにも慣れていません。紫外線対策、暑さ対策はぬかりの無いようにしたいものです。



 現在、野鳥達は繁殖期のまっただ中。すっかり姿を見せなくなってしまったものあり、忙しく働くものあり・・様々です。
 そんな中、同じ種にあっても早めに、順調に繁殖が進捗しているペアもあれば、遅くてなかなか順調に進んでいないように見えるペアもいます。

 今日は【ケリ】を取り上げました。【ケリ】はまだ周囲に雪が残り、冬鳥達もたくさん観察できるような時期に早くも渡ってきてそれ以降継続して観察できています。その後、更に移動をしたにしても他の種よりは早めに当地へやって来て繁殖の準備を進めている種であることは確実だと思います。
 農家の方々に聞くと田んぼの雪が消えて、仕事を始めると既に【ケリ】が陣取っていて(時には既に巣があって抱卵している事もあるとか・・・)自分の田んぼなのに威嚇されると苦笑いしながら話します。この話からも【ケリ】は繁殖を開始するのも早いことが推察されます。

 この頃、大潟草原鳥獣保護区やその周辺を巡視すると巣立った雛を連れた【ケリ】の一家を観察することが出来ています。想像するに・・・順調に繁殖活動が進捗できたペアは今もう、巣立った我が子達に教育的な指導をしているのでしょう。

 さて・・・その一方、今日ご紹介するペアは順調に進めることが出来なかったペアのようです。


 保護区の上空をけたたましい鳴き声を上げてチュウヒを追い払う【ケリ】を見ました。こちらはその相方で、執拗に追い払うパートナーを尻目に羽繕いを始めました。

 しかし・・なんだかちょっとこちらに注意を向けて落ち着きが無いように感じました。私が警戒されているのを感じましたので、その場を一旦離れて遠くから様子を伺うことにしました。すると・・・


 休耕田をキョロキョロしながら歩いて行きました。どうやら方向は決まっているようで真っ直ぐ一点へと向かって行きました。


 向かった先には【ケリ】の巣がありました。どうやら未だ卵があったようです。巣に到着すると直ぐに抱卵を開始しました。
 この場所でこの時期にまだ抱卵中という状況から推察して・・・何らかのアクシデントがあってリセットせざるを得なくなって今こうしているのではないか?と思いました。その推察が当たっているとすれば・・・この【ケリ】ペアのこの繁殖にかける思いは強いはず!!どうにかこの後、順調に経過するように祈っていましたが・・・・

 数日後、この農地も耕されていて【ケリ】の姿もなくなっていました。。


 切ない話題で恐縮ですが・・・野鳥達の繁殖は数々の難関をくぐり抜けて行われているという事を伝えたくて・・・。普通種といわれ、観察機会の多いお馴染みの野鳥であっても数々の試練を経て私たちの目の前に居るのだと言うことを頭の片隅にでも入れていただけたら幸いです。



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2011年06月07日平成23年度 飯豊連峰保全連絡会 幹事会が開催されました。

磐梯朝日国立公園 羽黒 佐々木 大樹

 羽黒自然保護官事務所の佐々木です。
今日は暑いですね。いい天気で事務所からは月山が綺麗に見えます。
こんな天気の時は外に行きたくなりますね~。

さて、6月4日(土)に天狗平ロッジで飯豊連峰保全連絡会の幹事会が開催されました。

 連絡会の幹事の皆様で集まり、今後の体制等について話し合いがなされました。
今年はシンポジウムの開催や連絡会の下に技術な面で中心的に動ける技術部会を立ち上げなどの話が上がりました。これからも活動が今から楽しみです。

 第7回会合は、7月5日(火)13:00~関川村村民会館で実施します。
会員の皆様には後日開催通知を発送しますので、よろしくお願いします。


 幹事の皆様で集まって今後の体制等については話し合いがなされました。

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2011年06月06日6月の珍事?

秋田 足利 直哉

 6月は『環境月間』です。今年は例年以上に環境への関心が高まっている事もあって私の周囲でも様々な取り組みが行われているようです。皆さんの周りでも何か企画されているかも知れませんよ。



 例年であれば冬に飛来したカモ達は3月の末頃から北帰行をはじめ、徐々に数を減らしていき、ここよりも南で越冬していた群れを見送るのが大体ゴールデンウィーク頃で、それを過ぎると鳥相は一変して観察できるカモはカルガモだけになるところですが・・・今年は6月に入ってもカモの群れを観察することが出来ます。
 一つはコガモ。これは越冬中からゴールデンウィーク頃まで継続して観察できる種です。一時姿を見ない日が続いたので「もうみんな帰ったかな?」と思っていましたが未だに10羽程度の群れが観察できます。
 コガモだけでも「今年は随分と遅くまで残っているな~」と思っているのですが、それだけに留まらないのです!!


 上から順に【ヒドリガモ】【ハシビロガモ】【ヨシガモ】です。
 【ヒドリガモ】に関しては真冬でもその姿を見ることが出来ますが、【ハシビロガモ】はどちらかと言えば『春先に立ち寄っていくカモ』というイメージで、【ヨシガモ】に至っては更に数が少なく、観察できる期間も短いようなので『稀に中継中の個体が観察できる』と言ったイメージです。
 それが今年はゴールデンウィーク頃にやって来たこれらのカモ達が6月になっても居着いている状態です。飛来した当初は、『今年も【ヨシガモ】が来たな~。いつ頃まで見られるかな?』なんて思っていましたし、話していたのですが・・・まさかここまで残るとは。

 『何時居なくなってもおかしくはない』と思いながら1ヶ月以上が経過しました。こうなると・・・『もしかして繁○×△・・』なんて欲(?)が出てき始めますが果たしてどうなんでしょうか?周囲では既にカルガモの雛の姿を確認することが出来ています。詳しいことは解りませんが、そろそろ6月と言えばカモ達の繁殖期はもちろん、換羽期となって翼の羽が抜けて一時的に飛べなくなる頃ではないか?と思うのですが・・・
 

 この時期まで【ヨシガモ】がペアで数組観察できているだけでも珍事かと思うのですが、その周囲に【ヒドリガモ】【ハシビロガモ】がやはりペアで何組も観察出来ているこの状況は相当な珍事では無いでしょうか?
 もしかしてもしかして・・・もっともっと驚くような事が起こるかも知れません。さてさてこの『6月の珍事』はいつまで続きますかね?? ^^楽しみです。


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2011年06月03日○○のようなトビ

秋田 足利 直哉

 先日大潟草原鳥獣保護区内に於いてクリーンアップ活動をしたことをご報告しましたが、早くもその道路に空き缶が何個も捨てられていました。本当に残念な事です。どうしたらこうした不法投棄がなくなるのでしょうか?
 現在は「全国ごみ不法投棄監視ウイーク」期間中です。各地で様々な取り組みが行われていたり、予定されています。みんなで協力して『ゴミゼロ』を目指していきましょう。



 野鳥の行動にはその種によって特色がありますよね?例えば【トビ】ならば「翼と尾を広げて輪を描くように飛ぶ」とか、チュウヒならば「低空をヒラヒラと舞うように飛ぶ」とか、ハヤブサならば「獲物を見つけると一直線に猛スピードで飛ぶ」とか・・・その種類をその動きだけである程度想定できたりしますよね?
 ところが・・・大潟村(だけではないかも知れませんが・・・)の【トビ】は他の猛禽類の特徴を真似している(?)のか、取り入れているのか解りませんが時々『あれっ?』と思うような行動を見せる時があります。


 ヨシ原のすぐ上を低空で下の獲物を探しながらゆったりと飛ぶ鳥の姿が眼に入りました。この動きで真っ先に想定するのはチュウヒですが、この鳥はご覧のように【トビ】です。

 大潟村にいる【トビ】は同じ場所で、この様に行動するチュウヒを見てそれを参考にしてるんじゃないか?と思うような行動です。

 そして、写真にはありませんが・・・時々上空から水面目がけて急降下する【トビ】を見ることがあります。この動きで真っ先に想定するのはミサゴですが、紛れもなく【トビ】が水中の魚を捕まえるシーンを何度か目撃しています。ちなみに、鳥獣保護区の管理員さんも同じようなシーンを見たことがあるそうです。

 野鳥にも学習能力があることは広く知られているところですが、こんな行動をする【トビ】を見る度に『ここの【トビ】はチュウヒやミサゴの狩りを見て学習しているのかな?』なんてことを思います。
 皆さんもこの【トビ】のように他の鳥の動きにそっくりな行動をしている野鳥を観察したことはありませんか??



 さて、【トビ】といえば・・・現在は繁殖の真っ最中で各地の巣の上には雛の姿を見ることが出来ます。南の池にある巣にも雛の姿を確認できました。


 雛は既に先月の22日には確認されていたそうです。今月に入って確認したときには既に羽に茶色い幼羽が混じってきていて、より【トビ】らしい姿になっていました!!
 雛の成長スピードは本当に速いもので・・ほんの数日間隔が開くと見違えるほどに成長しています。今現在はこの時から数日経過していますからもっともっと【トビ】らしさが増していることと思います。巣立ちのその日まで温かく見守っていきましょう!!


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2011年06月03日化女沼周辺の湿地の植物たち

仙台 鎌田 和子

肌寒い日が続いていましたが、今日の仙台はお日様が時折顔を出し暑くさえ感じます。

久々に化女沼に巡視に出かけてみたら、湿地が華やかに見えました。
湿地といっても、休耕田、青紫や黄色の花が咲いているのに通行中の自動車は見逃して行きます。なんだか、もったいない感じがします。その花の正体は?

準絶滅危惧種のカキツバタでした。この季節になると、お庭にジャーマンアイリスや、菖蒲などが咲いているのを見ると思いますが、自生のカキツバタやアヤメ、ノハナショウブを観察できたらイイですよね。
ご存知かもしれませんが、ここで見分け方です。
カキツバタ: 花びらに白い筋、もっとも水湿、水辺を好む
アヤメ: 紫と黄色の網目模様、やや乾いた草地
ノハナショウブ:花びらに黄色い筋 湿り気のある草地
生育地の環境も違いますから、みなさんの近くにも咲いているかもしれません。

黄色い花は、サワオグルマです。耕作放棄水田や人里の谷地に群生しているのを見かけます。草丈をみんな揃えて、背比べしているみたい。


カキツバタやサワオグルマの足元には、やはり耕作放棄水田に群生するアゼスゲです。カヤツリグサ科の目立つ季節でもあります。
いよいよ、湿地や沼、水辺の植物たちが気になる季節がやってきました。楽しみです!

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2011年06月02日包接ペア多数

秋田 足利 直哉

 昨日より五城目町にあります『秋田県環境と文化のむら』の自然ふれあいセンター1階において『東北アクティブレンジャー写真展 ~あお~』を開催しております。展示期間は6月1日から30日までの1ヶ月。東北各地のアクティブレンジャーが業務で撮影した写真の中から「あお」にこだわった写真を集めてみました。青い昆虫であったり、青い鳥であったり、青い景色であったり、青い花であったりと色々な「あお」に出会えると思いますので、是非とも足を運んで下さい。



 今、森吉山野生鳥獣センターから伸びる各コースを巡視すると、チェックすることが多すぎてなかなか前に進みません・・・。花を見て、キノコを見て、鳥の鳴き声に耳を澄まし、虫の姿を眼で追い・・・時には一つところに数十分留まって様々な物を観察する事もあります。
 そうして通常のコースタイムを大幅に上回る時間をかけてようやく渓谷に到達し、この先はまだまだ残雪もあって生きものの姿も少なくなるかな?なんて思ったのですが・・・・更にペースダウンすることに。


 コースがこれまでのブナ林から渓谷沿いの道に変わるところに、こんな小さな水溜まりがあります。


 私が通りかかると、この水面にいくつもの波紋が広がりました。そう言えばここには毎年・・・と思ったら、やっぱり今年もいました。


 【アズマヒキガエル】のペアが包接していました。この種は個体毎に様々な色合いの個体が見られますが、このペアは下になっているメス♀が鮮やかなオレンジ色。抱きついているオス♂が黄土色とちょっと変わった色彩同士のペアでした。この水溜まりを見ると他にも黄土色の個体が見られました。
 この渓谷で見られる【アズマヒキガエル】にはこの様な黄土色の個体が多いように感じますが、オレンジ色の個体はあまりお目にかかったことが無いように思います。

 『派手好みのカップルだな^^』なんて思いながら歩き出すとその先にも何組も何組も包接している【アズマヒキガエル】がいました。


 このペアは黒っぽい個体同士です。メス♀にはやや赤味も見られますが・・・。こうしてみると改めて【アズマヒキガエル】って個体差が大きいんですね?包接している組み合わせも実に様々でした。


 その水辺をみると傍らには、紐状の卵塊が見られました。既に産卵を済ませているペアもいるようです。この日は包接している成体を見ましたが、これから先、卵塊を見て、オタマジャクシを見て、変態する様子を見て・・とまだまだ観察は続きます。


 蛙フリークの皆さん、楽しい季節ですね♪^^

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2011年06月01日キノコシーズンも開幕

秋田 足利 直哉

 本日より森吉山野生鳥獣センターの今シーズンが始まりました。順調な滑り出しとは行きませんでしたし・・・この先も不安がありますが・・・何はともあれ森吉では今日がお正月のようなもの。前向きに頑張っていきますので今シーズンもよろしくお願い申し上げます。



 はい。今日は各地で「山開き」が行われたり、月の初めで色々と更新することがあったり、私のように今シーズンの開館作業があったりと各地のアクティブレンジャー達が忙しく、長い一日を過ごしたことでしょう。何にしても新しいことが始まるのはワクワクします。
 
 それは自然観察に於いても同じ事。様々な観察対象がある中で、森吉山麓ではキノコシーズンも開幕しています。

 巡視中歩道沿いだけでもたくさんのキノコを見かけますが、今日はその中で最も多く発生していた【コキララタケ】を取り上げました。


 倒木に発生した【コキララタケ】まだ幼さ(?)の残る新鮮なものでした。


 一部が枯死している立木に発生した【コキララタケ】。見上げると上まで点々と小規模な集団が見られました。

 この他にも倒木処理した樹に発生しているものなど随所で観察することが出来ました。この【コキララタケ】って名前覚えやすくないですか?「キララ」って辺りが特に!!ブナ林では多く発生しますので眼にする機会も多いですし、傘の条線というラインが特徴的だし、根元には「菌糸マット」が見られますし・・・観察の対象としては適していると思いますがいかがでしょうか?


 キノコと言えば「秋」のイメージがあるかも知れませんが春にも多くのキノコが発生します。周囲には綺麗な花々があるので眼を向ける方は少ないのかも知れませんがキノコの観察も楽しいですよ~^^。是非皆さんも、花だけではなくキノコも観察してみて下さい。
 

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