ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2008年5月

29件の記事があります。

2008年05月21日ケリ吠える

秋田 足利 直哉

 昨日の雨が上がり秋田市上空には青空が戻ってきました。昨日の雨は農作物にとって恵みの雨となったようです。うちの近所でも農家の方々が既に田んぼの水不足を懸念していましたから・・・

 以前の日記で大潟草原周辺で見られるシギの情報をお伝えした時に【ケリ】も観察されていると言いました。私の印象では巡視で出かけると大潟草原に通じる道や堤防沿いの道から見える水田や休耕田で頻繁にケリの姿を見かけていましたから『色んな場所で繁殖しているなぁ~』と感じていました。でも管理員さんの印象では『今年はケリが少ないなぁ~』と感じているようです。私は『と、言うことは例年はどれだけ多いんだろう?』かと興味がわいてきますが・・・

 その【ケリ】ですが最近カラスやトビを執拗に追いかけ回す姿が観察されます。名前の元となった『ケリリ・・』と言う鳴き声も一段と激しくなり吠えているように聞こえます。『ケリケリケリケリ』とけたたましく鳴く様子は番犬が不審者に向かって吠えまくる姿とダブります。
 先日も2羽のケリを観察していると一羽のケリが突然飛び上がり、吠えています。その行方には一羽のトビがいました。『そんなに遠いのに?』と思えるほど遠くにいたトビを執拗に追い回し始めました。


 ※写真はこの記事の内容の個体ではありません。その時はその様子にあっけにとられて写真を撮っていませんでした。 

 程なくトビは去っていきました。すると直ぐに同じ場所にケリが戻ってきました。その間にももう1羽のケリが飛ばずに、でも同じように吠えていました。どうやら私に向かって吠えているようです。



 そのケリにちょとした恐怖を感じながら観察を続けていると周囲に動くものを見つけました。



 写真が見にくいかも知れませんがケリの雛でした。巣立ち直後のようで、小さな体で田植えが終わった水田をせわしなく動き回ります。この時は2羽の雛を見つけました。ケリは巣立ち直後の我が子を守るために懸命だったのです。

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2008年05月20日キョウジョシギ

仙台 三宅 源行

仙台アクティブレンジャーの三宅です。

先日は仙台の砂浜を歩いていると、キョウジョシギを1羽見つけました。


このキョウジョシギ、地味で違いが分かりづらいシギの中では三毛猫のような色彩によって見分けやすいシギです。

クチバシを使って小石や浜に打ち上げられた海草などをヨイショっとひっくり返しては、その下に隠れている虫などを探して食べていました。

名前の由来を調べてみると、和名のキョウジョはその鮮やかな色彩から「京女」をイメージして付けられた名前のようです英名を調べてみると「Ruddy Turnstone(ラディー ターンストーン)」というようで、石をひっくり返すという行動をそのまま名前にしています。。

日本と外国とで、名前の付け方に着眼点の違いを調べるのも楽しいですね。


赤、黒、白の模様が着物を着た女性の様??
三毛猫のようにも見えませんか?


鮮やかな赤い足がよく目立つ。
シギの違いがさっぱり分からなかった頃、ぱっと見て種名が分かる数少ないシギ。
赤い足を持つシギは種類が少なくて種名を絞り込みやすい。


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2008年05月20日憂い

秋田 足利 直哉

 今日の秋田市内は久しぶりに雨らしい雨が降っています。このところ気温の高い日が続いていたこともあってかムシムシしています。私も通勤時にバスを降りたら横殴りの雨で傘が聞かずに少し濡れて来たせいもあってちょっと不快な感じで事務所にいます。

 昨日は大潟の巡視へ行ってきました。この日記のタイトルにもある『憂い』の事ですが・・・実は昨日感じたことではなくゴールデンウィークを過ぎてからずっと感じていたことです。
 4月の末、承水路ではたくさんのオオバンやバン・カイツブリやカンムリカイツブリが見られていました。そしてちょうどGWに差し掛かる直前にはあちらこちらでオオバンやカンムリカイツブリのペアが出来上がっていて、『今年は去年よりも多くの繁殖が期待できそうだな!』と管理員さんと話していました。
 ところが・・・5月の初旬以降、そのペアが殆ど解消されてしまいました。『鳥だってフラれる奴もいるべ?』なんて声もあるにはありますが、そんな事態には見えません。1つの種類だけならまだしも【オオバン】【カンムリカイツブリ】と2種類ですから・・・原因は何なのでしょうか?その間に何があったのでしょうか?
 勿論、ペアのまま過ごしている個体もいます。(オオバン・カンムリカイツブリの各1組ですが・・・)今は単独行動している個体もちゃんとペアを見つけて今年も承水路で繁殖してくれることを切に願っています。




 承水路で単独行動している【オオバン】と【カンムリカイツブリ】きっとどちらも♂だと思います。1日も早くペアになってもらいたいものです。繁殖が確認できましたらまたこの日記でご紹介しますね!



 それと報告が前後してしまいましたが、これからは『備えあれば憂いなし』と言う話です。4月23日に大潟草原の管理棟にAEDを設置いたしました。秋田県内では昨年の「あきたわか杉国体」を期に多くの公共施設で設置されています。大潟村でも公共施設や大型宿泊施設に設置されているそうです。


 勿論設置しただけで憂いを払拭できるわけではありません。なので5月16日に男鹿市消防所大潟分署にお願いして消防署員2名に講師をしていただき救命講習会を行いました。AEDがあっても基本は心肺蘇生法ということで心肺蘇生法+AEDの講習という形で行いました。受講は関係者4名と少人数でしたがその分丁寧に詳しく教えていただき「万が一・・」の場合の心構えをしたつもりです。幸い携帯が可能なAEDでしたのでこれからは観察会の時にも携帯しようと思っています。

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2008年05月19日【実施報告】野鳥観察会「大潟草原に集うアオサギや小鳥たち」

秋田 足利 直哉

 好天に恵まれた昨日の日曜日、大潟草原鳥獣保護区において野鳥観察会を行いました。参加者・講師併せて18名といつもよりちょっと少なめではありましたが、(財)日本野鳥の会秋田県支部のご協力で講師お二方に来ていただき、きめ細かな対応をしていただき充実した観察会となりました。

 先ずは畠山保護官の司会で開会式を行い、鳥獣保護区管理員さんに具体的な観察のアドバイスをして貰って観察会をスタートしました。


 開会式は管理棟の2階で行ったのですが、畠山保護官が進行している間にも、管理員さんがアドバイスしている間にも窓の外には小鳥たちが沢山やってきてソワソワしてしまいます。この時はこの2人の後ろに見える窓の近くにモズがやってきていました。『早く観察させてくれないかな?』と思った方は少なくないのでは?私も窓の外が気になって仕方なかったですから・・・笑




 最初は管理棟2階からサギのコロニーを観察しました。先日の記事にも書きましたが数日前からアオサギの雛が巣の上で立ち上がって親鳥から餌をねだるシーンが見られていました。もちろんこの日も巣の愛らしい姿を皆さんに見ていただけました。コロニーではダイサギが抱卵中、ゴイサギが巣作りを終えたばかりです。ゴイサギの巣のカウントはまだできていませんが、アオサギとダイサギを併せて200以上も巣が見られるコロニーに『すっごい数だよね?』という感想が聞かれました。


 続いて屋外での観察です。この頃には地元の秋田魁新報の記者も取材に来て観察会の輪の中に加わりました。因みにその記事が今日付の同紙に掲載されていました。
 さて本題に戻りますが・・・フィールドはヨシ・ススキの広がる草原です。密生したヨシ・ススキの中から小さな小鳥を探すのはなかなか大変なことです。『声はするんだけどな~』なんて事は当たり前ですから見つけたときの喜びもまたひとしおです!!ヨシに阻まれながらも何とか双眼鏡やスコープにコジュリンやコヨシキリを納めて参加者に覗いて貰ったときには自然に『うわぁ~いたぁ~!可愛いね~』と小声で喜びを表現します。皆さんよく解っていらっしゃいます。下の写真にもその様子の一端が写っていますが、足音を出来るだけ出さないように歩いて、会話はひそひそ話みたいな感じで・・。




 この日管理棟&フィールドで観察した野鳥は、アオサギ・ダイサギ・ゴイサギ・トビ・ノスリ・マガモ・コガモ・オナガガモ・ヨシガモ・カルガモ・オオバン・キジバト・カッコウ・カワセミ・アカゲラ・ツバメ・ハクセキレイ・ヒヨドリ・モズ・ウグイス・コヨシキリ・オオヨシキリ・コジュリン・ホオアカ・オオジュリン・カワラヒワ・スズメ・ムクドリ・ハシボソガラスの29種類でした。



 野鳥観察の後には参加の方々の手をお借りして保護区内の村道大潟西部線のクリーンアップを行いました。このところゴミが目立ち始めて、私が一人細々とゴミを拾うだけでは「焼け石に水」状態でしたが、18名でゴミを拾った結果、見違えるようになっています。この状態がずっと続きますように!!

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2008年05月16日仰々しい

秋田 足利 直哉

 今日の秋田は快晴!昨日までの肌寒さから一転、Tシャツで過ごせるほど暖かい一日でした。

 そんな天気の中の巡視ですから気持ち良いものでした。その巡視の中でずーっと聞こえていて今も頭の中を巡っている鳴き声がオオヨシキリ♂の鳴き声です。



 本当に至るところで鳴き声が聞かれました。少し前までは鳴き声は聞こえるんだけど姿を探すの大変でしたが今日は真っ赤な喉の奥まで見えるくらい大きく口を開けて元気いっぱい囀っていました。
 お世辞にも美声とは言い難い鳴き声を文字に表すと「ギョギョシ、ギョギョシ、ギョギョギョギョ・・」と聞こえますがある本に「仰々しい仰々しい・・」と書いてありまして、それを読んでからオオヨシキリが「仰々しい」と鳴いているように聞こえてなりません。まさか鳥が「仰々しい」等と言うはずはないのですが・・・
 この記事を書いている今も私の頭の中では「仰々しい仰々しい」と繰り返すオオヨシキリ♂の声が駆けめぐっています・・笑

 さて週末日曜日は大潟で野鳥観察会があります。その時もきっとこの鳴き声はいたる場所で聞かれることでしょう!


 観察会ではこんな可愛い雛の姿もご覧いただけると思います。管理棟から見えるサギのコロニーではいち早く抱卵していた巣で日に日に大きくなっていくアオサギの雛が見られます。ちょっと前までグレーの羽に覆われてこの巣にいなければ何の雛か解らないほどでしたが今ではすっかりアオサギの特徴が現れてきています。



 お楽しみに~!!

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2008年05月15日雨のブナ林

白神山地 檜垣 育子

こんにちは。
白神山地では、雪解け後、道路が開通した地点(登山口)から順に登山者カウンターの設置を行っています。
※白神ライン(県道28号線)は5月25日に開通予定です。

昨日(14日)は、西目屋村の大川林道終点と、高倉森入口へカウンターの設置をしました。
この日はあいにくの雨。精密機械なので組み立てるのに、水が入らないように気をつけながら設置を行いました。
その後、暗門ブナ林散策歩道を巡視してきました。ざっと数えても22種の花が咲いていました。雨で水分を含んだブナ林は、とても綺麗です。


シラネアオイ



ニリンソウ



ヒトリシズカ

雨の日は、昼間でもカエルが活発に鳴いています。
どこにいるのか分かりますか?すっかり周りの色に溶け込んでいました。


タゴガエル

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2008年05月15日ホオジロとカシラダカ

秋田 足利 直哉

 昨日・今日と肌寒い日が続いています。天気予報を見るとそれも今日まで。明日からはまた晴れの予報となっています。週末予定している大潟草原での野鳥観察会の日は晴れてくれそうでホッとしています。

 昨日は小雨のパラつく中、森吉山麓高原へ行ってきました。道路が開通してまだ数日ですが森吉山麓高原を訪れる人が徐々に増えてきたようです。大半は山菜採り目的の方々のようですが・・。今一度お知らせいたします。現在の森吉山麓高原エリアはまだ施設がオープンしていませんからトイレが使えません。だからと言って広場や道路脇で用を足すのは絶対に止めてください!

 
 野鳥たちも大分賑やかになってきました。森吉山麓高原に来て一番目に付くのは【ホオジロ】でしょうか。先月下旬に見たときには群れで行動していた彼らも今は2羽でペアとなって行動しています。そんな彼らをよーーく観察すると目の下の黒い羽が真っ黒な個体とやや色が薄く赤茶けて見える個体がいます。





 解りにくいかも知れませんが上の写真が目の下の黒い羽が濃い個体で下の写真がやや赤茶けて見える個体。実際に見ていただくとハッキリと違いを感じてもらえるのにな~と歯がゆくなってきますが・・・
 調べてみますと♀が♂に比べて羽色が淡い色合いをしているようです。群れでいる時はなかなか雌雄の違いを見つける事が出来なかったのですが現在のようにペアで行動しているとその違いを見比べるとことが出来ます。「色合いの違いなんて個体差で大分違うんじゃないの?」なんて思っていましたがペアを見比べると「なるほど!やっぱり違うわ!」と納得します。

 【ホオジロ】の雌雄の違いが解るようになったら面白くなってきたので色んな場所にいるホオジロを観察しました。すると中には違う種類の鳥も混じっていました。その時は全体的な羽の色合いに注目して観察していたのですが、「あれっ?こいつは白っぽい!」と感じました。顔を見てホオジロだと思っていたその鳥は【カシラダカ】でした。『白っぽい』と感じたのは腹部の羽色がホオジロは褐色ですがカシラダカは汚白色をしていますから、その違いが目に入ったのだと思います。



 パッと観て「またホオジロだな」なんて安易に流してはいけませんね~!これは他の場面でも言えそうです。今回のホオジロとカシラダカの識別点については先月の研修会の情報交換の時、話題になっていたので直ぐに思い出せました。野鳥観察には事前準備が大切なことを改めて感じた一日でした。

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2008年05月13日八幡平地区のパークボランティアさん、今年も始動します

十和田八幡平国立公園 鹿角 大堀 拓

 国立公園の八幡平地区のパークボランティアの活動の歴史は昭和62年以来、今年で21年目に入ります。湿原の植生回復作業や外来植物駆除ではスポットライトを浴びる前から黙々と地道な活動を行ってきました。

 自然解説活動も民間の有料ガイド活動が盛んになる以前から、先駆的に取り組んできて多くのガイドを育ててきました。

 今年の4月末現在で39名が環境省から認定されており、今なお創立時からのメンバーも数名残って活躍しています。私たち自然保護官事務所でも彼らの存在無くして実際の公園管理は考えられません。

 最近開かれた総会では年間を通しての4本の柱、(1)年間一般活動(2)ビジターセンターガイドウォーク協力(3)独自テーマモニタリング活動(4)ビジターセンター展示協力で活動を行っていくことを確認し、新たに選出された役員さんは「楽しく、仲良く活動していくこと」を協調していました。

今年度の新役員さん達。上田会長代行以下、秋田・岩手の両県から選ばれました。頼りにしています。

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2008年05月13日カウンタ設置

白神山地 石橋 史朗

今年も入山者の数を自動で数える機械(入山カウンター)の設置作業を始めました。
まずは、白神岳のマテ山・二股コースの登山口と十二湖コースの登山口に設置しました。

入山カウンタを設置する檜垣AR

私は一昨年、去年に引き続き3回目の設置なのでこんなん楽勝だぜ!
とか思っていたら結構細かいミスが…
意外と忘れているものです。



白神山地のいたる所にこのような機械が
設置されているので、
見かけたら一列になって
すばやく駆け抜けてください!

昨年の調査結果はこちらです。



おまけ

白神岳登山口に3種類の花がきれいに咲いていました。





フジの花

タニウツギの花

ミツバウツギの花

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2008年05月13日花言葉は『追憶』

秋田 足利 直哉

 このところ、秋田では晴天の日が続いています。今日も事務所の窓から眺められる空は青く、スッキリとしています。

 昨日は国指定森吉山鳥獣保護区のある北秋田市で森吉山野生鳥獣センター運営協議会の総会があり出席してきました。その帰り、短い時間でしたがセンター周辺の森の中を歩いてきました。
 普段あまり着る機会のないスーツを着たまま森の中を散策するのは何とも奇妙な感じではありましたが、新緑のブナの森に入り込むとそんな服装の違和感を感じなくなるから不思議です。自分がスーツを着ていることなど直ぐに忘れ、足下の可憐な花を撮影したり、木々の芽吹きを観察したり・・。

 現在、センターから桃洞滝へ通じる歩道には【キクザキイチゲ】が花盛りです!歩道に沿って白~薄青~薄紫~濃紫と一つとして同じ色がないと言っても過言ではないくらい多様な花の色に『なんでこんなに色が違うんだろうな?』と気になってしまいます。






 直ぐ近くにあっても白い個体があったり紫の個体があったり・・よく見ると白と紫では葉の色も違います。群落があってもひとつひとつ微妙に色が違っています。何所にでもあるように感じられる【キクザキイチゲ】ですが何所にある物とも違うんですね~

 思い返してみると私が初めて名前を覚えた山野の花がこの【キクザキイチゲ】だったように記憶しています。それ以来なんどこの花を見たのか解りませんがきっとそのどれもが違った色をした花だったことでしょう!数年前にはピンク色をした花を写真に納めた覚えがあります。
 【キクザキイチゲ】の花言葉を調べてみたら『追憶』でした。そう聞いて直ぐに浮かんだのが芥川龍之介の『追憶』。そのつながりで久しぶりに読んでみようかな?とも思っていますが・・・

 さて、今年の【キクザキイチゲ】は皆さんにどんな追憶を刻み、残すのでしょうか?

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