ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2018年7月

13件の記事があります。

2018年07月10日月山弥陀ヶ原湿原

磐梯朝日国立公園 澁谷 満紀

7月9日(月)月山8合目の巡視に行って来ました。

平日午後ですが、駐車場には50台位の自家用車がずらり。観光バスは1台。

登山口に設置した外来種対策用の足ふきマットで靴底を拭いて、いざ出発。

<ニッコウキスゲが盛りです。>

右側通行の木道を歩いていると、ふと左側を歩く可愛い先客を発見。

ビンズイもニッコウキスゲを見ながら散歩でしょうか?やがて茂みの方へ

飛んで行きましたが、しばらくご一緒しました。

<木道を歩くビンズイ>

<オゼコウホネ>

オゼコウホネは最近咲き始めたようです。この日は目視で16個開花を

確認しました。これから日に日に開いていくのが楽しみです。

ワタスゲも湿原を渡る風に気持ちよさそうに揺れていました。

他には、ヨツバシオガマ、ハクサンフウロ、イワツツジ、マルバシモツケ、

イワイチョウ、ウラジロヨウラク、コバイケイソウ、トキソウ、ハクサン

シャクナゲ、ミツガシワ、ハクサンチドリ、ヤマハハコなどが、現在の

弥陀ヶ原湿原で楽しめる花ですが、名残おしそうにイワカガミも咲いてい

ますし、雪解けの遅かったところではミズバショウもまだ見られます。

キンコウカもちらほら、これから本格的に咲きはじめるようです。

弥陀ヶ原湿原の木歩道コースは、1周約2キロ。ゆっくり歩いて60分で

高山植物を気軽に楽しめることもあって、大変人気です。

湿原の植物を楽しみに弥陀ヶ原湿原へいらっしゃいませんか。天然のお花

畑は、今、オレンジと白と緑のコントラストが綺麗です。

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■お知らせ■

○月山8合目駐車場トイレについて

鶴岡市で管理しているトイレがありますが、老朽化により今シーズン改修工事が(7月10日~)

行われています。仮設トイレの利用となりますので、ご承知おきください。なお、トイレ利用1回

につき100円の協力金のお願いをしています。

○月山8合目までの県道211号線について

月山8合目までのアクセス道、通称月山公園線(県道211号線)は、幅員が狭く、路線バス、

観光バスも多いです。昨年の土砂崩れ崩落部分の法面工事もやっていますので、十分ご注意の上

ご通行ください。

 

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2018年07月09日森吉でのカエル観察会

秋田 足利 直哉

秋田自然保護官事務所の足利です。

  

 6月30日(土)に森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会、『カエル観察会』を実施しましたのでお伝えします。今回の観察会はNPO法人秋田水生生物保全協会にご協力いただいて実施し、参加者・スタッフ合わせて20人で実施しました。

 観察会はカエルがより観察しやすい時間帯を狙って午後1時からスタートしました。この日は、時々雨が降るものの天気は回復傾向で気温がやや高く、さらに前日までに降った雨の影響で森の中の湿度が高いというカエル&サンショウウオの観察には絶好の条件が揃い、期待を膨らませての観察会スタートとなりました。

 

 観察会のコースは、桃洞渓谷沿いで行いました。このルートは森吉山野生鳥獣センターを起点としてルートとしては最も一般的なもので、運営協議会主催のイベントの多くもこのコースで実施しています。先日実施した野鳥観察会もこのコースで行いました。そんなお馴染みのコースでも観察対象が変われば見方も大きく変わるもので、野鳥観察の時は上方に注意を払いながらの観察会でしたが、今回は足下の池や沢に注意を払っての観察会となりました。

 

<モリアオガエルの卵嚢とオタマジャクシの観察>

 

<モリアオガエルの卵嚢とオタマジャクシ>

 

<アズマヒキガエルの観察>

 

<アカハライモリの観察>

  

 観察したカエルは、ヤマアカガエル成体とオタマジャクシ、モリアオガエル卵嚢とオタマジャクシ、アズマヒキガエルの成体、カジカガエルのオタマジャクシ、観察した有尾類は、アカハライモリ成体、トウホクサンショウウオの卵、クロサンショウウオの卵と幼生でした。

 途中から雨が上がり、陽も射してきたこともあって、カエルやサンショウウオの活動が鈍った感はありましたが、それでも日頃じっくり観察する機会がなかった生き物の観察は非常に楽しかったです。参加者からも「詳しい方に見方、持ち方等を教わりながら観察するのは楽しい!」という声が聞かれました。

私自身、これから森吉に行く時には、カエルやサンショウウオなどにも注目して歩くことになりそうで、また一つ森吉を楽しむチャンネルを得たような感覚です。

  

<ヤマアカガエル>

   

 次回の森吉山野生鳥獣センター運営協議会の自然観察会は7月15日(日)に予定している『コウモリ観察会』です。実は森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会で一番人気なのが、このコウモリ観察会です。現在参加申込み受付中です。

 申込は、「NPO法人冒険の鍵クーン」まで、電話0186-72-3168、FAX050-7515-6163

  

 

 

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2018年07月02日国立公園で楽しむ☆みちのく潮風トレイルイベント

三陸復興国立公園 坂本麻由子

みなさん、こんにちは。

大船渡自然保護官事務所の坂本です。

ここ三陸はまだジメジメ梅雨と暑さに辛抱の時期ですが・・・

6月開催された、みちのく潮風トレイルイベントの様子をお伝えしたいと思います。

いずれも国立公園の自然を満喫するウォーキングになりました。

 

◎まずは6月2日陸前高田市・黒崎仙峡にて◎

黒崎仙峡は、果てしない年月による荒波が

陥没して切り立った崖と崖の間に狭い水路を造り

岩々を侵食してきた、自然の造形を楽しめる場所です。

その黒崎仙峡を目指し、広田半島のちょうど真ん中六ヶ浦漁港からスタート、

約5㎞の自然歩道を歩くコースです。

このコースは昔から、東北自然歩道として地域の方々に愛されていた道です。

みちのく潮風トレイルにふさわしい海と自然に存分に触れられるコースということで、

これからは国外・県外のハイカーも訪れて、楽しんでもらえると期待しています。

パークボランティアの自然解説付きでした。

海のすぐそばに遊歩道が整備されています。まさに潮風トレイル。

歩く道は林の中を縫っているので陽射しが柔らかで歩きやすいのです。

黒崎仙峡。断崖の上にコロンと置かれた岩、直径2メートルほどあるのですが

『天狗の投げ石』と呼ばれています。天狗がお手玉にして遊んでいたとか・・・

◎そして6月23日大船渡市・碁石海岸にて◎

碁石海岸にはリアス海岸特有の海岸風景・地形・地層など、たくさんの景勝地があり、

碁石海岸丸ごと国の名勝及び天然記念物に指定されています。

この日のイベントでは碁石埼灯台のある碁石岬から北上し、

大船渡の宝・穴通磯を目指す約4㎞のコースです。

とてもきれいに整備された遊歩道ですが、階段でのアップダウンもあり、
リアス海岸ならではの迫力を楽しめるコースになっています。

日本ロマンチスト協会で認定された『恋する灯台』

たくさんの入り江を通過します。海の色が深さによって変わります。

何度かお目見えしてます、『穴通磯』。何度見ても迫力があります。

楽しかった思い出の集合写真。また次のイベントでお会いしましょう!!

みちのく潮風トレイルが新しい国立公園の楽しみ方として浸透してきたと実感しています。

国立公園はなぜか敷居が高いと思われがちのようですが、そんなことはありません。

ここ三陸復興国立公園は、たくさんの方々に訪れてもらってこそ

存在の意味があると思っています。

皆さんのお越しを心よりお待ちしております。

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