ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2015年6月

14件の記事があります。

2015年06月05日南八幡平地区パークボランティア活動開始

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

八幡平地区に続き、南八幡平地区パークボランティア「ホシガラスの会」の総会が開催されました。

国立公園トピック説明

皆さん、やはり主要な活動フィールドとなる秋田駒ヶ岳の火山活動については特に関心が高く、福原自然保護官から紹介される情報に熱心に耳を傾けている様子が印象的でした。

三角巾応急処置

総会後、佐々木新会長に講師を務めていただき、三角巾を使った応急処置の実技研修を行いました。腕のつり下げなどの基本的な方法や、頭部の負傷への対応方法、風の強い場所でも三角巾を確実に帯状とする方法など、現場で実際に役立つ内容を皆さん真剣に実習していました。

秋田駒ヶ岳ルート工作

秋田駒ヶ岳の山開きまでの数日間、パークボランティアの皆さんや関係各機関の皆さんが登山道の整備に尽力してくださいました。安全のため、こうした作業はとても重要です。

秋田駒ヶ岳山開き

無事に秋田駒ヶ岳も山開きを迎えました。天候や火山活動の情報には十分留意し、安全第一で登山をお楽しみください。

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2015年06月04日アクティブ・レンジャー(AR)写真展開催のお知らせ

十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南

みなさま、こんにちは。

十和田自然保護官事務所の大野です。

朝晩は相変わらず冷え込みますが、日中汗ばむ陽気が増えてきました。

初夏を感じるこの季節、いかがお過ごしでしょうか?
 

さて、酸ヶ湯インフォメーションセンターにて、

AR写真展「四季」を開催中です。(6/2~6/30)

近くにお越しの際は、是非お立ち寄りください。

■酸ヶ湯インフォメーションセンター

所在地:青森市荒川南荒川山国有林酸湯沢50

開館時間:9時~17時

入館料:無料

 

▼AR写真展詳細 (報道発表)

http://tohoku.env.go.jp/pre_2015/post_7.html

 

 

写真展の準備を終えた後、田代平方面へ行ってきました。

田代平湿原

レンゲツツジ / ヒメシャクナゲ / ワタスゲ

 

写真には撮りませんでしたが、ニッコウキスゲのつぼみが膨らんでいました。

7月上旬には開花すると思われ、今から楽しみです。

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2015年06月01日磐梯山山開きに行ってきました。

磐梯朝日国立公園 裏磐梯 渡部 のり子

皆さんこんにちは。裏磐梯の渡部です。

裏磐梯ではエゾハルゼミが鳴き、森の中が賑わっています。

皆さんがお住まいの場所ではどんな虫たちが活動をはじめたのでしょうか。

さて、磐梯山や安達太良山など、各所で山開きが行われました。

今回の日記では、磐梯山の山開きの様子をお伝えします!

5月24日(日)に猪苗代スキー場で磐梯山山開きの神事が行われました。

猪苗代スキー場にある登山口には多くの登山者が集まり、今シーズンの安全を祈願しました。

左上:神事の様子         右上:スキー場を登っていく登山者

左下:ムラサキヤシオが咲く登山道 右下:水辺に咲いていたミズバショウ

登山道は色とりどりの服装で彩られ、とても華やかな道のりでした。きつい上り坂も多くの方と一緒に山を楽しみながら、元気に登ることができました。

登山道の道端には、ムラサキヤシオ(赤紫色のツツジ)やミヤマキンバイが咲き、水辺にはミズバショウも咲いていました。

弘法清水に付くと、他の登山口からの登山者の皆さんと合流し、山小屋で休憩したり、弘法清水という湧水を飲んだりして、多くの方で賑わっていました。

山頂へと続く道は大渋滞で、いつもの倍の時間がかかりましたが、すれ違う方々と言葉を交わしながら、楽しく山頂に向かうことができました。

山頂では翁島登山口から直登して来た方々とも合流し、たいへんな賑わいでした。

とても良く晴れていたので、山頂からの景色も素晴らしいものでした。南には猪苗代湖が一望でき、田んぼに水が張ってあったので、まるで猪苗代湖の水があふれだしたかのように見えました。東には安達太良山を望むことができました。北側は猫魔ヶ岳や吾妻連峰、桧原湖などを楽しむことができ、西側を見ると、会津盆地が広がり、遠く飯豊山も望むことができました。

写真:山頂から見た猪苗代湖

今シーズンも山々の恵みに感謝して過ごしていきたいと思いました。

本格的な登山シーズンが始まりました。

登山の際はしっかりとした計画をたて、万が一の場合に備え登山者カードの提出を忘れずに行って下さい。

また、地図や防寒具、場所によってはクマ鈴の携帯など万全の装備でお出かけ下さい。

これから皆さんが登る山々で、沢山のすてきな思い出や出会いがありますように。

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2015年06月01日ニホンジカ痕跡調査

白神山地 野原七恵

5月18日に、秋田県八峰町でニホンジカの痕跡調査を実施しました。

青森県・秋田県ではここ数年、ニホンジカの目撃情報が増加しており、世界自然遺産である白神山地周辺でも目撃情報がよせられています。

ニホンジカは繁殖力も強く、群れで生活するため多くのエサを必要とします。そのために植物が食べ尽くされてしまう可能性もあります。

もしも白神山地に入ってしまうと、世界遺産に認められた自然が壊れてしまうかもしれません。

ニホンジカの分布拡大への対策として、環境省ではニホンジカの生息情報収集のため自動撮影カメラによる調査を実施しています。

その中の八峰町の二ツ森近くに設置していた自動撮影カメラで平成26年10月17日に、ニホンジカの可能性が高い個体が撮影されました。

顔が写っていないので雌雄は不明です。

その後、写真が撮影された場所の近くでニホンジカが定着していないかどうかの確認調査を雪が降る前に一度、雪どけ後に一度実施する、ということで今回の調査が行われました。

※カメラ設置場所へ至る町道は冬期通行止め解除前でしたが、残雪が残る段階で実施しなければいけない調査ということで、町にご相談し、特別に許可をいただき安全面に配慮して実施しました。

今回は、白神山地の保全管理を行っている行政機関の集まりである、白神山地世界遺産地域連絡会議のメンバーで調査を実施しました。

カメラを設置している道の入口にはまだまだ雪が多く残っていました。

道の上にもまだまだ雪が多く残っています。

白神山地にはカモシカが多く生息しているため、痕跡だけではニホンジカと判別するのは難しいです。

そのため「もしもカモシカかニホンジカか分からないがどちらかの糞が落ちていればDNAを解析していただき判断しよう」ということで糞を探して歩いてきました。

こんな感じで雪の上をウロウロ。

雪の上の方が黒い糞は探しやすいです。

他にも、もしもニホンジカが定着していれば冬芽などを食べた痕や、角を木にこすりつけた痕、毛などもあるのではないかということで、それらも探してきました。

結果は...

雪の上にはウサギの糞がたくさんありました。

が、ニホンジカ(もしくはカモシカ)らしき痕跡は見つかりませんでした。

昨年、撮影されたニホンジカは通りかかっただけなのか、雪が降ってどこかに行ったのか分かりませんが、まだ定着していないようで一安心です。

でも、ここで油断するのではなく、早い段階で何かできるのか考え、白神山地の自然をこれからも守って行くための活動を続けていきたいと思います。

また、環境省ではこれまでニホンジカが生息していなかった青森県・秋田県の皆様にニホンジカやニホンジカ対策の必要性についてわかりやすくお伝えするためのチラシを作成し、配布しています。

以下のページからから、ダウンロードすることができますので、ぜひ興味のある方にはご覧いただければと思います。

http://tohoku.env.go.jp/to_2015/post_8.html

皆様からの有力な目撃情報もお待ちしています。

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