白神山地世界遺産地域の紹介
白神山地は、日本の本州の北部、日本海側の標高約200m~1,250mの山地帯に位置する、東アジアで最大の原生的なブナ林が広がる地域で、約8,000~12,000年前に北日本の丘陵や山地を覆っていた冷温帯ブナ林が残存しています。
白神山地には、世界的にもまれな多雪環境を反映して、日本固有種のブナ(Fagus crenata)を主とする森林生態系が広がり、多様な植物群が共存し、クマゲラ、ニホンカモシカ、ツキノワグマなど豊富な動物が生息し、つながりあっています。
世界遺産地域はこの白神山地の核心部に位置し、地形が急峻なために森林の伐採もほとんど行われていません。昔から地元住民による山菜取り等の伝統的な利用がなされてきましたが、ほとんど手つかずの状態になっており、白神山地の中でも特に原生的なブナ林がまとまって残されてきた地域です。