東北地方環境事務所>野生生物の保護管理>ブラックバス駆除マニュアル
ブラックバス駆除マニュアル/目次 /伊豆沼・内沼の現状 /駆除の前に /人工産卵床の製作と設置 /観察と駆除 /稚魚の駆除 /定置網による駆除 /池干しによる駆除 /他地域における取組み /おわりに/
1. オオクチバスの生息状況確認
確認は、聞き取りや目視、漁獲調査などで行います(→参照ページ)。
2. 管理者に許可と協力を要請
ため池でオオクチバスを駆除する場合は、必ず管理者に許可をもらいましょう。許可の手続きついては、地元自治体に問い合わせ下さい。また、特別採捕許可が必要となる場合があるので、事前に内水面漁業関連等の都道府県機関にご相談下さい。
3. 日程の決定
ため池の水抜きを始めて完全に排水できるまで規模により数日から2週間程度かかります。このため、駆除作業日を決め、事前に排水を始めましょう。排水までにかかる日数は池により異なるため、排水開始時期を管理者と打ち合わせて下さい。
4. 駆除道具の準備
駆除時に必要な道具類は地曳網・タモ網・三角網・投網などです。このほか、カゴやバケツ大型のケース等も準備して下さい。
このほか水や簡易トイレがあるといいでしょう。
5. 排水開始
排水の際には、オオクチバスの流下を防ぐことが大切です。排水口の下流部に網を仕掛けて捕獲します。ただし、水量が多い場合には網が破損する恐れがありますので、あらかじめ状況確認をしましょう。また、池の減水状況も確認しておきましょう。
ため池に、希少種など生息している場合は、事前に採集し、水槽や安全な場所に避難させておきましょう。
6. 在来魚や希少種の保護
水位が減少すると残っている在来魚や希少種も捕獲が可能になります。このため、一時保管出来る場所や水槽を準備しておきましょう。
このほか、二枚貝などの貝類も生息している場合があります。二枚貝は、時期にもよりますが、水がなくてもすぐには死亡しません。しかし、駆除が終了し水を貯め始めても水位の上昇が遅い場合は、一時的に泥底の部分に移動させましょう。
7. 完全排水
駆除作業日当日には完全に排水します。水がなくなると泥から足が抜けなくなりますのでご注意下さい。
長年水抜きをしていないため池では、排水が困難になる場合があります。このような場合には、エンジンポンプなどを利用し排水しましょう。
8. 完全排水ができない場合
完全排水ができない場合には、地曳網を使い駆除しましょう。
また、翌年以降2~3回水抜きを行うことで、完全駆除できる場合もあります。
9. オオクチバスの全数捕獲
オオクチバスの捕獲のために地曳網や投網を使用する場合は、水深がないと作業が困難になります。このため、当日最初に地曳網で駆除し、水位の低下とともにタモ網などで捕獲しましょう。取り残しがないようなるべく時間をかけて駆除しましょう。
10. 湛水
池干し後、1週間程度で水を溜始めましょう。