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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

大潟草原鳥獣保護区の巡視

2024年11月07日
大亀那月
こんにちは 秋田事務所の大亀です。

大潟草原鳥獣保護区へ飛来状況調査とは別に、巡視として冬鳥を観察しに行きました。
朝方ではなく午後から観察を始めましたがこの時間帯とりたちは近くの田んぼや畑で採餌中です。なんとなく覚悟はしていましたがいつものねぐらにはほとんどいませんでした。見つけた鳥といえばカンムリカイツブリが1羽、水流に身をまかせて目の前を通過したくらいです…
カンムリカイツブリ
ずっと羽繕いしながら50mくらい流されていました。穏やかな時間。
西部承水路を北へてくてく歩いてみました。道路にすぐ出るつもりでしたが調べると1kmほどあったらしく意外と遠い道のりに。
脇の承水路から鳴き声が聞こえましたが茂みに隠れてなんだか分かりません。ですが上空をマガンが飛んだりムクドリの群れが飛んだり大変賑やかでした。
上空通過の鳥2羽
颯爽と通り過ぎた2羽。逆光でよく見えませんがおそらくカモ類?
道路までゆっくりあるいて30分ほど。田んぼをみるとそこにはたくさんのマガンたちが!
マガンの他にもなにかいそうでしたが、あまりに遠くて双眼鏡でもよく見えずカメラでズームしてみました。
首を下げてお食事中だったのであまり顔は見られませんでしたが、クワクワとよく通る鳴き声が聞けたので満足です。
今度は調査中にねぐら立ちに立ち会いたいと思います。

観察中近くではムクドリの群れがずーっと鳴いており、あの道は大体みなさん車で通り抜けるので、珍しい歩行者に警戒させてしまったのでしょうか…
カメラと双眼鏡を構え直そうと動くたびに周りをバサバサ飛び回られました。
数も音もすごくてさすがにちょっと怖かったです。
田んぼのマガン
田んぼにマガンの群れ
飛び立ったマガン
どうしたのか一斉に飛び立ったマガン。そのあと大きく上空をまわって帰ってきました。
ムクドリの群れ
電線に止まるムクドリの群れ。何百羽がギュルギュル大合唱です。
カイツブリとカルガモ
承水路のカンムリカイツブリとカルガモ。くしくしと羽繕いも欠かさない。
来た道を戻っている最中に遠くからごま粒のような大群を見つけました。小さな鳥かと思いきや近づいてくるとそこそこ大きい鳥の群れ、ハクガンの編隊飛行でした。
仲間の斜め後ろを飛ぶと空気の抵抗が減少して省エネ飛行ができるんだとかなんだとか…渡り鳥の知恵を感じます。
まだまだ鳥の勉強中なもので、はじめ遠くから見たときは白くて黒い翼先だったのでカモメがたくさんきたかと思いました。
かつては渡来数が激減していたハクガンですが最近は増加傾向にあり、今回400羽はいるであろう大群に出会えて嬉しい気持ちになりました。
ハクガンの群れ
大量のハクガンが隊列を組んで飛行していました。この後ろにも倍ほど連なった大きな群れです。
ハクガンのズーム
カラスに追い立てられて来た道を戻ってしまいました。白い羽が綺麗ですね。
今回はマガンやハクガン、ハクチョウなどの冬鳥を確認出来ました。
マガモも色鮮やかな緑に換羽しており冬の深まりを感じますね。北海道あたりではもう雪が降っており、あと一月もしないうちに大潟にも雪がちらつくことでしょう。
寒い季節になりますが活発な冬鳥を観察しに大潟へいらしてくださいね!
ハクチョウ
この日はじめて確認出来たハクチョウ。これからねぐらへ戻るところだったのか、日も傾いていました。
群れ
田んぼにいたコハクチョウとオオハクチョウ
マガモ
マガモのオスも頭が緑になってきました。