みちのく潮風トレイルでも比較的アップダウンのある、体力の必要な区間です。
ルート上に見どころが多く、浄土ヶ浜、潮吹穴、三王岩などの景勝地と、津波の被害を受けた施設を遺構として保存する震災遺構公園があり、自然の美しさと厳しさの両方を体感できる興味深いルートです。
11:30
自然の大きさと美しさをバーチャル体験して出発!
旅のスタート地点は、宮古駅前から岩手県北バスで約15分ほどの浄土ヶ浜ビジターセンター。ここで、浄土ヶ浜地区をはじめとした三陸復興国立公園全体と、みちのく潮風トレイルの情報をキャッチ。体験シアターや展示で、雄大な景観や三陸の風土にふれ、期待をふくらませてから歩きはじめましょう!約700m (徒歩約14分)
12:20
いつまでも佇んでいたくなるおだやかな光景
浄土ヶ浜の名は、約300年前に地元・常安寺の和尚さまが、「さながら極楽浄土のごとし」と感嘆したことに由来。実際に白い浜から、青いさざ波の上に並ぶ、緑のマツと白い奇岩のコントラストの美しさは、思わず時間を忘れて見とれるほど。約100m (徒歩約2分)
12:30
お昼は浜辺のレストハウスで、お腹いっぱいの海の幸!
昼食は浜辺にある浄土ヶ浜レストハウスの「浜処うみねこ亭」へ。名物メニューは、料理長厳選の海の幸がたっぷりのった「三陸海鮮丼」や、その風景を模した「浄土ヶ浜カレー」。浜ラーメンや雲丹麺などもおすすめです。いずれも食べごたえのあるボリューム感で、腹ペコのお腹を満たしてくれます。約6.3km (徒歩約3時間10分)
16:20
吹き上がる高さで運だめし?!
海岸沿いのトレイルを北上し、潮吹穴が見えるスポットへ。大きな波が打ち寄せると、岩の下の洞窟から海水が吹き上がるのが見えます。その潮の高さは最高で30m! とはいえ、潮を吹かない日もあり、ホラ吹き穴とも呼ばれているそう。自然現象だけに当日の運だめしになりそうです。約500m (徒歩約10分)
17:00
自然に抱かれた宿で1日の疲れを癒す
さらに北上すると、林の中にある休暇村陸中宮古に到着。1日目のトレイルはここまで。休暇村陸中宮古は、三陸で水揚げされた豪快な海の幸とラジウム人工泉の大浴場が自慢。翌日にそなえて、客室でくつろぎましょう。アウトドアを楽しみたい人は、キャンプ場もあります。7:00(2日目:出発)
五感が心地よく目覚める朝のお散歩
休暇村陸中宮古は、本州で一番早い日の出を楽しめる宿。早めに目を覚まして、宿で行われているお散歩会に参加してみましょう(無料)。スタッフの説明を聞きながら、休暇村周辺の森を散策すると、小鳥のさえずりや潮騒の音も聞こえます。夏は、海鳥の繁殖を双眼鏡で観察することもできます。休暇村陸中宮古周辺
8:00
約2km (徒歩約40分)
8:40
津波の脅威を体感し、震災の記憶を留める
震災メモリアルパーク中の浜は、被災したキャンプ場をそのまま残した震災遺構公園として2014年に開園。津波の被害を受けたトイレや炊事棟、津波の高さと同じ目線になるようにつくられた「展望の丘」を案内付きでまわることができます。津波の恐ろしさを感じずにはいられない場所です。松月浜から栃内浜へ向かう途中に通過する樫内浜付近は、満潮、高波時には通行不可となります。その際は、トレイルマップに記載している迂回路をご利用ください。
迂回路を利用した際の本線との合流地点には、みちのく潮風トレイルの杭が立っていますので、こちらを目印に進んでください。
震災メモリアルパーク中の浜から田老駅へ向かう道中には、景勝地である松月浜や樫内浜、栃内浜付近を通過します。自然を満喫しながらランチタイムをとりましょう。
約10.6km (徒歩約4時間35分)
14:30
言葉を失うほどの自然の驚異を目の当たりに
景色のよい浜辺を歩き続けた先にあるのが「たろう観光ホテル」。ここも東日本大震災の遺構となっている施設。現在、田老地区では震災時の様子や復興の状況を伝えるための「学ぶ防災」プログラムが実施されている。ガイドによる防潮堤の案内やマスコミ非公開のDVD上映で、生々しい震災の災禍を目にすることができます。(案内の予約は、宮古観光文化協会 学ぶ防災担当まで)約1.4km (徒歩約21分)
15:55
波と風の芸術・三王岩の迫力を間近で感じる
再び浜辺へ歩みを進め、三王園地へ。ここは、波と風がつくりだした芸術・三王岩と雄大な太平洋が眺められる遊歩道です。高さ50mの男岩を中心に、寄り添うように立つ女岩、ごろりと丸みのある太鼓岩は、間近で見ると圧倒される迫力。潮風を受け、三陸海岸の自然美を満喫しましょう。約2.2km (徒歩約30分)
16:45
田老をおそった自然の脅威を忘れない
2日間のトレイルも田老駅が終着ポイント。ホームからは、静かに凪いだ海が見えます。この風景からは想像できませんが、海が水平線を崩し、田老をおそったことを忘れてはいけません。今日感じた自然の美しさと脅威を振り返りながら、北リアス線列車の到着を待ちましょう。