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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

第60回伊豆沼・内沼クリーンキャンペーン

2019年03月22日
鎌田 和子

こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

冬の渡り鳥が去り、静かになった伊豆沼・内沼、蕪栗沼・周辺水田、化女沼の鳥獣保護区では、ウグイスの発声練習があちらこちらから聞こえてきています。上手、下手、方言?様々ですが、沼に響き渡っています。

 

今日は、歴史ある伊豆沼・内沼クリーンキャンペーンの様子を紹介いたします。37年前に始まり、今年3月21日春分の日、何と60回目のクリーンキャンペーンとなるそうです。ラムサール条約湿地に登録される前からの清掃活動です。当初は、毎年2回3月と9月のお彼岸の日に行われてきましたが、取り組みの成果が現れゴミの減少とともに平成27年からは、春彼岸の1回だけとなりました。

 

「多くの渡り鳥を支え、そして見送った沼をきれいにしましょう。」の合言葉に、毎年約1000名の参加が集まります。中学校の部活や企業、サークル、個人様々な方々がゴミ拾いをします。

 

皆さんのやる気はどこから出てくるのだろうか、開会式に秘密をみつけました。伊豆沼・内沼クリーンキャンペーン実行委員会委員長、栗原市長のご挨拶には、昨年の成果発表、感謝の言葉が続きます。それから今日この活動に参加受付を済ませた方々が次々と紹介されます。参加される方々は笑顔、やる気満々です。団体や企業はお揃いのスタッフジャンパーを身につけて、「今年も参加してるぞ」のアピールを感じます。写真では、中学校の皆さんが紹介立ち上がっているところです。個人で参加される方々もちゃんと紹介され、拍手で称えられます。

 

それぞれ沼の割り当てられたエリアのゴミ拾いです。伊豆沼の畔、水生植物園のエリアを皆さんとご一緒してゴミ拾いを行いました。ゴミの少なさに参加者は驚き、カエルの卵を発見したり、フキノトウを摘んだり、うれしい季節のご褒美があったようです。

 

ゴミ袋がいっぱいになったら、所定のところで、分別です。栗原市のご当地ヒーローのクリハライザーのお二人もゴミ拾いをしっかり行い、帰ってきた人たちと記念撮影やお疲れ様のねぎらいのポーズでお出迎えです。

参加者は昨年同様、ゴミの量は昨年の890㎏から603㎏に減少していたそうです。集めたゴミは、地元の企業がボランティアで処理されるなど様々な協力があって運営されていました。ゴミの減少は、皆さんの努力の証拠、一丸となって継続することが大切なことを参加されている方々は身をもって感じています。

 

渡り鳥が去り静かな沼、この日は、伊豆沼・内沼周辺に一番人の集まる日、それも沼をきれいにしましょうという人々が集まったのだからすごい。元祖CSRを見ているようでした。

事前の準備から、受付、ゴミ拾い、ゴミ処理まで、実行委員会をはじめ、参加者の皆さん、お疲れ様でした。