第2回 飯豊連峰保全シンポジウム~原点をふりかえり、明日への一歩を踏み出そう~
第2回 飯豊連峰保全シンポジウム~原点をふりかえり、明日への一歩を踏み出そう~
東北地方環境事務所
平成24年2月18日(土)、山形県小国町のおぐに開発総合センターにおいて、飯豊連峰保全連絡会 ・ 環境省東北地方環境事務所の主催により「第2回飯豊連峰保全シンポジウム~原点をふりかえり、明日への一歩を踏み出そう~」を開催しました。
このシンポジウムは、平成20年2月23日に設立された飯豊連峰保全連絡会が今年で設立5年目を迎えるにあたって、これまでの活動を振り返り、設立趣旨を再認識することを目的にしたもので、当日は約70名の参加がありました。
- 【設立趣旨】
- 「飯豊連峰を愛する人たち、飯豊連峰に関わる人たち、飯豊連峰に登る人達の協働により、人為的な影響で荒廃した自然を復元させ、原始性の高い飯豊連峰の自然が永続的に維持されるように、その保全活動を推進することである。このため、飯豊連峰に関する様々な主体の保全活動が無秩序とならないよう、広範囲な関係者が様々な立場で連携 ・ 分担するための情報交換、意思疎通を行うこととする。」
飯豊連峰保全連絡会(代表)平田大六さんの開会挨拶の後、同会(幹事)本間一人さんによる飯豊連峰保全連絡会の設立理念及び活動経緯の説明、「市民参加により見えてくる山の明日-環境保全における市民活動の意義-」について山形大学農学部(准教授)菊池俊一さんによる基調講演がありました。
講演では、庄内の海岸林や利尻山の登山道保全に携わった経験をもとに「自然を言葉で表現すると不確実性、非定常性である。市民、地域、管理者が協働し、順応的管理やフィードバック制御を実施することが大切」との考えが示されました。
続いてパネルディスカッションでは、菊池准教授のほか加賀谷亮さん(つが桜山岳会 ・ 山都町ふるさとガイド協会)、川端郁子さん(株式会社ニュージェック)、清水洋樹さん(小国山岳会)、中村義雄さん(下越山岳会)、鳥居敏男東北地方環境事務所長の6名のパネラーを迎え、井上邦彦さん(NPO法人飯豊朝日を愛する会)をコーディネーターとして「これまでの保全活動の評価」「これからの飯豊連峰の保全のあり方」についてそれぞれの立場から話題提供や意見交換を行い、会場を交えて活発なやりとりが行われました。
本シンポジウムの議論を踏まえ、今後も、植生復元対象地の継続的なモニタリング調査、その結果を反映した順応的管理手法の検討、登山道整備を担う人材育成のための技術講習会の実施などを通じて、原始性豊かな飯豊連峰の自然を永続的に維持していきたいと考えています。
開会挨拶 |
パネルディスカッション |
- 【問い合わせ先】
- 飯豊連峰保全連絡会事務局
- 環境省羽黒自然保護官事務所 担当 : 坂本(さかもと)
〒997-0141 山形県鶴岡市羽黒町荒川字谷地堰39-4
TEL 0235-62-4777/FAX 0235-62-4537