報道発表資料
【お知らせ】平成20年度白神山地世界遺産地域入山者数調査について
2009.2.27 東北地方環境事務所
環境省は、平成12年度より白神山地世界遺産地域の環境保全対策の基礎データである入山者数を把握するため、白神山地世界遺産地域周辺の登山道入口において赤外線式センサーによる自動計測を実施しています。
平成20年5月から11月の間の結果が取りまとまりましたのでお知らせします。
なお、本調査は今後とも継続し、白神山地の入山者数の把握に努めていくことにしています。
1 自動計測機器設置箇所
白神山地世界遺産地域周辺の13箇所の登山道入口に自動計測機器(以下、機器)を設置しています。平成18年度まで11基の機器を設置していましたが、昨年度より新たに大川林道終点(大川[12])と真瀬岳登山道入り口(真瀬岳[13])に機器を設置しました(別添資料1参照)。
2 計測期間
計測期間は平成20年5月15日から11月12日です。ただし、アクセス道路・登山道の冬期通行止めの状況によって機器毎の計測期間は異なります(別添資料2参照)。
3 入山者数調査結果概要
(1) 全体の入山者数
登山道入口13箇所に設置した機器による自動計測データを基に推定した平成20年度の白神山地世界遺産地域への入山者数は、のべ約5万4千人となりました(別添資料2参照)。
昨年度新たに設置した[12]大川と[13]真瀬岳の機器の値を除いた11箇所のデータにより5年間を比較すると、入山者数は減少傾向にあると考えられます(別添資料3-[1]参照)。
今年度は7,8月に雨の日が多く、暗門の滝歩道の閉鎖期間も長かったことなどから、夏季の入山者数が減少したことが、全体の入山者数に影響を与えています。
(2) 各登山道入口の状況
入山者数の上位は、暗門の滝の約3万3千8百人(62.7%)、岳岱の約6千5百人(12.0%)、白神岳と二ツ森がほぼ同数の約3千8百人(7.0%)であり、この上位4箇所で、全体入山者数の約9割(88.7%)を占める結果となりました(別添資料2参照)。
暗門の滝への入山者数は、今年度は7月から8月にかけて天候の悪い日が続き暗門の滝歩道が通行止めになった日が多かったため、平成19年度に比べて減少しました(別添資料2,3-[1]参照)。
岳岱自然観察教育林の入山者数は、6月と8月に減少しています。8月は雨の日が多かったためではないかと考えられますが、6月についてはその要因は不明です (別添資料2,3-[2]参照)。
小岳の入山者数は、過去5年間で比較すると今年度は最も入山者数が多く、特に6月と9月に集中していました(別添資料2,3-[2]参照)。
(3) データの欠測と補正
機器の誤作動、人為的な操作の間違いなどの原因によって、欠測や、実際より多く計測される場合、少なく計測される場合があります。実際の入山者数と明らかに異なると思われるデータについて可能な限り補正を行い、補正が不可能だと思われる場合はデータに含めませんでした(別添資料2参照)。