東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

磐梯朝日国立公園 土湯温泉・高湯温泉の ゼロカーボンパーク登録について

 本日、環境省は、磐梯朝日国立公園内の土湯温泉・高湯温泉(福島市)を、国立公園内の脱炭素化に取り組むエリアとしてゼロカーボンパークに登録しました。
 両温泉地は、温泉熱による発電などを通じたサステナブルな観光地づくりを進めており、東北地方で初めての登録となります。

1. 土湯温泉・高湯温泉のゼロカーボンパーク登録

 環境省は、国立公園の脱炭素化を目指すとともにサステナブルな観光地づくりを実現していくため、国立公園に立地する利用施設における再生可能エネルギーの活用等に取り組むエリアを「ゼロカーボンパーク」として登録しています。これまでに、中部山岳国立公園の乗鞍高原エリアなど11 箇所がゼロカーボンパークとして登録されています。
 本日、環境省は、磐梯朝日国立公園内の土湯温泉・高湯温泉(福島市)をゼロカーボンパークに登録しました。両温泉地は、温泉熱による発電などを通じたサステナブルな観光地づくりを進めており、東北地方で初めての登録となります。
 環境省では、福島市と連携して、国立公園満喫プロジェクトの取組とも連動しながら、脱炭素化支援に係るエネルギー対策特別会計予算等を活用し、伴走支援を行うこととしています。
(ゼロカーボンパークについての環境省ウェブサイト:https://www.env.go.jp/nature/post_134.html

2. 土湯温泉・高湯温泉のゼロカーボンパークの主な取組

(1)再生可能エネルギー、省エネルギー設備の導入
・ 温泉熱を利用したバイナリー発電施設、砂防堰堤を利用した小水力発電施設を整備等
(2)温泉熱の再利用
・ 高湯温泉旅館の排湯を利用した「無散水消雪道路」の整備等
(3)そのほか
・ 再生可能エネルギーを活用した充電スタンドの設置
・ 旅館のプラスチック製品アメニティの竹製品へ切り替え
・ 自然湧出、自然流下によるサステナブルな温泉利用、源泉の仕組み、効能を学ぶ体験学習ツアーを開催 等

磐梯朝日国立公園の土湯温泉・高湯温泉の概要

 磐梯朝日国立公園は、昭和25(1950)年に指定され、陸域面積としては我が国で2番目の広さを持つ非常に広大な国立公園です。このうち、土湯温泉・高湯温泉は、磐梯吾妻・猪苗代地域にあり、保養温泉地として親しまれてきました。
 土湯温泉は、毎分約1,400 リットルの温泉水が24 時間絶え間なく温泉街に供給されています。東日本大震災からの復興再生のため、この豊富な温泉を活用したバイナリー発電施設が整備され、持続可能な温泉地としての新たな魅力創出に取り組んでいます。
 高湯温泉は、その名のとおり標高約750m にあり『奥州三高湯』に数えられています。地形の高低差を利用し、加温や加水を一切せずに、自然流下で給湯しており、江戸時代から続く全国でも珍しい例です。
 両温泉の所在する福島市は、令和3 年2 月にゼロカーボンシティを宣言し、福島市脱炭素社会実現実行計画において温室効果ガス排出量実質ゼロの実現に向けた取組を推進しています。

問い合わせ先

東北地方環境事務所 国立公園課(担当:相澤)
電話番号:022-722-2874
裏磐梯自然保護官事務所(担当:黒江)
電話番号:0241-32-2221