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東北地方環境事務所TOPICS>2008年度

【開催報告】自然観察会『天国の散歩道 赤水渓谷を歩く』

2008.08.27 東北地方環境事務所

 北東北の短い夏の盛りに“涼”を求めて天国の散歩道と言われる赤水渓谷にて沢歩きをしながらの自然観察会を実施いたしました。
 赤水渓谷は遙か昔の火山活動で発生した泥流が沢を埋め、その沢が悠久の時を経て次第に浸食された1枚岩のU字状渓谷です。河床には大小様々な甌穴が数多く点在しています。

実施日時:
2008年8月17日(日) 午前9:30~午後3:30
参加者:
40名
講師スタッフ:
8名
主催:
森吉山野生鳥獣センター運営協議会

 この日の秋田県北部は薄い層状の雲が空を覆い、その雲間から青空がのぞき時折陽光も差し込んでいました。
 今回の観察会はこれまでで最も長いコースを歩きますので、いつもよりちょっと早めに集合していただき、森吉山野生鳥獣センターにて受付・開会式・諸注意・準備運動をして観察会がスタートしました。

3班に分かれて出発します
<3班に分かれて出発します>

 森吉山野生鳥獣センターから約2.5Km先の桃洞赤水分岐まではブナの森の中を歩きます。足下や樹上に咲く花を観察し、野鳥たちの残したフィールドサインを観察しながら歩きました。

ブナの森での観察の様子 1ブナの森での観察の様子 2
<ブナの森での観察の様子>

 分岐点でいったん沢に降りるのですが、もう1度渓谷沿いの歩道に取り付いてしばし歩くといよいよ赤水渓谷の入渓点に着きます。沢歩きの始まり。つまりここが天国の入口です!!

入渓地点からは世界が変わります 1入渓地点からは世界が変わります 2
<入渓地点からは世界が変わります>
皆さん楽しそうに歩いていました 1皆さん楽しそうに歩いていました 2
<皆さん楽しそうに歩いていました>

 渓谷沿いにはこれまで歩いてきたブナの森とは違う花が見られます。大きなU字状渓谷の底に居る自分を上を見上げて確かめ、足下の甌穴を眺め、岩肌で逞しく咲く花を愛で、水面を渡る野鳥たちを眺めながら気持ちよく歩いていきます。

モウセンゴケとダイモンジソウが咲いていました 1モウセンゴケとダイモンジソウが咲いていました 2
<モウセンゴケとダイモンジソウが咲いていました>

 こういう時間は本当に短く感じるもので・・・昼食時間となりました。皆さん思い思いの場所でお弁当を広げて楽しそうに談笑していましたが、中には「もう少し先まで行ってみたい」という方がいたので私も一緒に兎滝と赤水峠への分岐点まで行ってきました。

渓谷での昼食は格別でした(^^) 1渓谷での昼食は格別でした(^^) 2
<渓谷での昼食は格別でした(^^)>
左側の沢を行けば玉川温泉へ、右の沢を行けば兎滝へ
<左側の沢を行けば玉川温泉へ、右の沢を行けば兎滝へ>

 帰りの時間はもっと短く感じられたようで、「えっ?もう赤水渓谷終わり?」と名残惜しそうにしている方が大勢いました。  参加者の方々は赤水渓谷で「秋の紅葉はどんな感じですか?」「兎滝まではあそこからどれくらいですか?」とまた次の機会を狙っていた方も多かったようです。きっとこの観察会をきっかけに赤水渓谷のファンが増えてこの最高のロケーションを大切にしてくれる方が増えるだろうという手応えを感じた一日でした。

赤水渓谷で記念写真
<赤水渓谷で記念写真>

文・写真:
秋田自然保護官事務所