ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2022年4月28日

3件の記事があります。

2022年04月28日碁石海岸キャンプ場オープンです!

三陸復興国立公園 大船渡 坂本麻由子

こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。

いよいよゴールデンウィークに突入ですね。3年ぶりの全国行動制限のない大型連休となりますが、皆さんどのような予定を立てられているでしょうか。

碁石海岸ではキャンプ場が4月29日からオープンします。

毎年たくさんのキャンパーたちで賑わう碁石海岸キャンプ場ですが、今年のゴールデンウィークの予約状況はほぼ満員御礼、アウトドアブームも手伝って楽しい声が響く連休となりそうです。

昨年のキャンプ場利用の様子です。

(上)オートサイトと(下)フリーサイト

碁石海岸キャンプ場は昭和53年に開設されました。東日本大震災後、環境省が策定したグリーン復興ビジョンに基づいて再整備され、平成26年にリニューアルオープンしました。有事の時の避難所としても機能できるよう、オートサイト各種設備や電源確保、太陽光発電を取り入れるなど工夫が凝らされています。

オープンを明日に控えた4月28日に、キャンプ場の安全を祈願して神事を執り行いました。シーズン中の安全と盛況を願うと共に、新型コロナウイルスの感染防止対策徹底も誓いました。

自然の中で五感をフルに使って楽しんでいただきたいと思います。碁石海岸でお待ちしております。

最後に。神事で環境省を代表し玉串を奉納する岡田保護官です。この4月から大船渡自然保護官事務所に着任しました。海のある公園で働くのは初めてとのことで、おいしすぎる海産物で驚きの連続のようです。地域の皆さんのために頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します。

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2022年04月28日十和田八幡平国立公園の指定植物が改正されました

十和田八幡平国立公園 村田 野人

今日は植物の規制に関するお知らせです。4月4日に十和田八幡平国立公園の指定植物のリストが新しくなりました。

指定植物ポスター

<指定植物広報ポスター>

○指定植物とは?

国立公園の中は5つにエリア分けされておりそれぞれで規制の強さが違います。5つのエリアのうち第1種特別地域、第2種特別地域、第3種特別地域の3つのエリアで特に大事に保護する必要があると決められた植物が「指定植物」です(自然公園法第20条第3項第11号)。

表 国立公園内の5つのエリアごとの植物を守る規制

表-国立公園地種区分

ちなみに5つのエリアの中で最も規制の厳しい特別保護地区の中では、「指定植物」に限らず、全ての植物を掘り採ったり、花をつんだり、葉っぱを採ったりすることはできません(自然公園法第21条第3項第7号)。

○4月4日にどう変わったの?

今回の改正で十和田八幡平国立公園の※1指定植物がだいぶ増えました(482種)。新しい指定植物のリストは下記のWEBページからご覧下さい。

環境省国立・国定公園における植物の保護対策について(指定植物) https://www.env.go.jp/nature/np/plant_prot/index.html

○指定植物についてどうすればいいの?

「指定植物」は上記の3つのエリア(第1種-第3種特別地域)の中では、掘り採ったり、花をつんだり、葉っぱを採ったりすることはできません。

国立公園内で植物を採取するときは、その場所が特別保護地区や特別地域になっていないか、採ろうとしている植物が「指定植物」になっていないか、ご確認下さい。

国立公園の美しい風景や希少な植物、生物多様性を守るため、ご協力をお願いいたします。

十和田八幡平国立公園の5つのエリア分けについて知りたい場合は下記のページの1番下部にある区域図をダウンロードして確認するとともに、詳細が知りたい場合は環境省の事務所までお問い合わせください。

>環境省>日本の国立公園>十和田八幡平国立公園>概要・計画書 https://www.env.go.jp/park/towada/intro/index.html

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2022年04月28日春はあけぼの

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

やうやう白くなりゆく山ぎは、少し明かりて、 

紫だちたる雲の、細くたなびきたる。(清少納言 枕草子より)

※現代語訳:春はほのぼのと明けようとする頃が良い。

日が昇るにつれだんだんと白んでいく山際の辺りがいくらか明るくなって、紫がかっている雲が横に長く引いている姿が良い。

古典の暗唱が宿題だった、子供の頃の記憶が鮮明に浮かび上がってきました。

4月26日の朝の十和田湖畔です。

雲海に浮かぶ中山半島と御倉半島が龍のように横たわっています。

十和田湖の雲海は夏の早朝に多く見られます。

標高の高い発荷峠など外輪山から眺めると、十和田湖がすっぽり雲におおわれて、湖畔に下りると、周辺は見通しがきかないという現象です。

これからの時期、通勤路でこの風景を見られるのは、とても幸せなことです。

湖畔のヤマザクラが咲き始めました。

ドロヤナギの新緑とともに、日に日に色濃くなっていきます。

ドロヤナギに守られるように立っているカスミザクラの開花はもう少し先です。

※昨年の開花の様子

湖畔でひときわ目立つオオヤマザクラはまだ蕾ですが、雪の重みの影響か枝が折れていました。

連休明けには、葉桜になっていると思いますので、3年前の開花の様子を探してみました。

ソメイヨシノ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、ヤマザクラ、シダレザクラ、様々なサクラが湖畔の春を彩ります。

人間が交配で作り出したソメイヨシノの寿命は約60年~80年、悲喜諸々を受け入れて咲く様子は、心を揺さぶられます。

ヤマザクラは、寿命200300年、500年以上の樹齢のものもあり、存在感もさることながら、力強さがあり、元気をもらいます。

(エドヒガンザクラの寿命は500年以上、中には1000年~2000年の桜もあるようです。)

日本最古最大級の長寿桜は、山梨県北杜市実相寺の『山高神代桜』で、推定樹齢1800~2000年と伝わり、樹高10,3m、幹周り13,3m、日本三大桜の一つに挙げられています。

南アルプスの山々の懐にある桜の、咲いている姿を一度見てみたいものです。

また、ウワミズザクラ、シウリザクラなど、花の形態が少し違う桜もあります。

そちらの開花はまだまだ先なので、後日またお知らせします。

また、いまの蔦沼の様子をお伝えします。

蔦沼:残雪の山々に新緑とヤマザクラが映えます。

歩道はまだ残雪がありますので、十分な装備でお越し下さるようお願いいたします。

ブナの根開き

菅沼:ミズバショウが満開です。

長沼:エンゴサクが風に揺れています。

連休中に十和田湖周辺へ来られる方へ、お知らせです。

暖かくなったとはいえ、朝晩はまだまだ暖房が必要な日もあります。

また、湖畔は風が強く体感温度が更に低くなりますので、散策を予定される方は、暖かい服装をご準備ください。

山岳周辺は天候がまだまだ不安定で、通行規制がある場合もあります。

十分な情報収集のうえお越しくださるようお願いいたします。

あおもり道情報:http://www.koutsu-aomori.com/cgi-bin/index.cgi

事務所の周りでは、クロモジが開花です。

通勤路で出会ったアナグマです。

長い冬を耐えた、動物達も活発に活動を始めています。

国立公園周辺道路の運転の際には、野生動物等にも十分気をつけましょう。

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