2021年4月
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2021年04月20日コアジサシ繁殖前の準備
仙台 鎌田 和子
こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。
新年度最初の話題は国指定仙台海浜鳥獣保護区蒲生特別保護地区での蒲生干潟自然再生協議会運営事務局の活動について報告します。
東日本大震災から10年、蒲生干潟でも防潮堤や蒲生干潟と七北田川間で海水交換を行い、干潟の汽水環境を維持するために重要な導流提も3月に完成いたしました。日本一低い日和山の周辺も整備されたことから、多くの人々がこれから訪れることが予想されます。
蒲生干潟では2005年以降、繁殖も飛来も確認されなくなったコアジサシ(絶滅危惧Ⅱ類)が2019年、2020年に繁殖が確認されました。今年も繁殖してほしい、訪れる人たちには静かに見守ってほしいという気持ちを込めて、コアジサシの繁殖地を保護するため、看板を設置作業を4月18日に行いました。
日本野鳥の会宮城県支部の皆さんが中心となって準備を行ってくださいました。私たちはコアジサシ
の看板を繁殖が想定される場所の砂浜や砂山を囲むように看板を配置して設置作業を行いました。
設置後、記念撮影。マスクで顔のほとんどが隠れてますが、久々の活動に笑顔です。
繁殖シーズンには
4月下旬から8月までの間は、干潟周辺、砂浜で繁殖、子育てする鳥たちにとってとても大切な時間です。
子育て放棄とならないように、どうぞ近寄らず遠くからそっと見守るよう協力よろしくお願いいたします。
2021年04月19日パークボランティアの仲間が増えます
三陸復興国立公園 大船渡 坂本麻由子
こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。
パークボランティアについては、この日記をご覧になってくださっている方ならご存じですよね。
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国立公園において、自然観察会等の解説活動や美化清掃、利用施設の簡単な維持修理などの各種活動について、広く国民の参加を求め、一層の活動の充実を図るとともに、自然保護の普及啓発を図ることを目的として、これらの活動に自発的に協力して頂ける方々をパークボランティアとして登録しています。
令和元年度時点で、全国の25国立公園の37地区において、各地区の特性に応じた活動実施計画に沿ってさまざまな活動を行っていただいています。
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環境省のホームページにはこのような説明がなされています。
三陸復興国立公園では、国立公園に加え、みちのく潮風トレイルのルートも活動の場とし、私たち保護官事務所のスタッフと共に様々な取り組みをしています。
今年度、三陸復興国立公園南部地区では、新規パークボランティアを追加募集しました。
先週、パークボランティアとして登録いただくために受けていただく応募者に対する研修会を行いました。
午前中は国立公園やパークボランティア制度についての座学研修。
福濱保護官からスライドを使用した講義がされました。
午後は実際に活動する際に役立つ、三陸の特徴や野外活動における安全管理などについての座学と、外へ出ての実地研修を行いました。
宮古自然保護官事務所の渡辺利用企画官が講師です。
あいにくの雨でしたが、フィールドに出て自然の中での安全管理についてや観察についてのポイントなど楽しく勉強しました。
今回の最初に受ける研修会の他、定期的に開かれる研修を受けたり、仲間と活動しながらさらに知識や経験を積み重ね、自分自身が国立公園を楽しみながら自然保護の普及啓発にお力を発揮いただきたいと思います。
国立公園を訪れ、パークボランティアの皆さんに会った時は是非お声をかけてくださいね。
「たくさんの人にこの地の国立公園を楽しんでほしい、知ってほしい、そのお手伝いをしたい」
そういう思いがパークボランティアの根底にあります。
訪れた人も、迎える側も笑顔で楽しめる国立公園を目指していきたいと思います。
2021年04月16日ラムサール条約登録湿地、三沢市仏沼の鳥獣保護区の現地確認
三陸復興国立公園 八戸 大友千夏
2021年04月15日月山スキー場開きに参加しました!
磐梯朝日国立公園 羽黒 風間彩野
皆様こんにちは。
4月より東北地方環境事務所 羽黒自然保護官事務所のアクティブレンジャーとして着任いたしました、風間彩野と申します。彩野と書いて実はさやと読みます。どうぞよろしくお願いいたします。
初めましてということで、少し自己紹介をさせてください。
3月まで大学で森林環境のことを勉強していました。調査で山に入ったり、植物の空間分布等を研究したりしていました。
山に登ること、海外に旅に出ること、キャンプ、スキー、フィルム写真などアウトドアな趣味は沢山あります。
ヒマラヤ遠征に行ったりアメリカのロングトレイルを歩いたりと、自然への愛と脚力は誰にも負けない自信があります。これを活かして業務に臨んでいきたいです。
本日は、先日4月10日に「月山スキー場開き」の式典に参加させていただきましたのでその様子をお伝えします。
九時頃に月山スキー場に到着しましたが、もう車はいっぱいでした。皆さん、この日を待ち焦がれていたのでしょう!
とても美しい山です。気温は0度に達していましたが、それを忘れてしまうような景色でした。
月山スキー場開きの式典が始まりました。神主さんの儀式に、静かに耳を傾けます。
テープカットも終わり、式典は無事終了しました。
今シーズンも無事故で安全にスキーが楽しめますように!山においては何事も安全が一番です。月山スキー場で滑る際は天候・体調等に十分お気をつけください!
以上、月山スキー場開きの様子をお伝えしました。
今年度の羽黒自然保護官事務所の業務の様子を沢山お伝えできたらと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします!
2021年04月15日遅ればせながら、新年度のご挨拶
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
令和という年号も3年目にして、だいぶ違和感がなくなりました。
4月9日の通勤時の峠は吹雪でした。
雪となると、犬のように喜んで外に飛び出す伊藤です。
待っているのは、まばゆいばかりの景色です。
目覚めたばかりの花々は、突然の雪にびっくりしているのでしょうか?
〈淡雪舞う朝のキクザキイチゲ〉
〈希望にツボミをふくらますカツラ:雄花〉
〈実はナッツのように美味しいツノハシバミ:赤い雌花と長い雄花〉
〈雪の帽子をかぶった仲良しフキノトウ:左 雌花 右 雄花〉
十和田湖畔の風景の移ろいや動植物の営みは、私に様々な想いを運んできます。
先日の巡視に行く途中に、カモシカを発見しました。
〈この周辺に住みついているようです〉
湖畔では、オシドリが仲良く群れています。毎年違うペアと言われていますが、
正確に調査しなければ、はっきりわからないとのことです。
オスはメスの1.5倍の数がいるということで、競争が激しいのでしょうか?
〈メス1羽にオス5羽です〉
また、事務所前の桐の枯れ枝には、時折キツツキがやってきます。
少し大きめだと思ったら、どうやら今回はアオゲラのようです。
〈アオゲラの背が朝陽に輝いています〉
大噴火が作り上げた十和田湖は、数万年の時を経て悠久の時を刻んでいます。
〈4/12 薄く張った氷に太陽があたり、偶然にも龍の目のように見える写真〉
どんなにあがいても自然の脅威にはかないません。
風に吹かれるように、川の流れに身を任せるように、生きていこうと思います。
皆さんが普段目にすることが出来ない風景や動植物の一瞬を捉えるために日々奔走します。
波乱に満ちた令和も、日々の一歩が明るい明日を運んで来ると信じて。
令和3年度もどうぞよろしくお願いいたします。
2021年04月12日春の花風景をどうぞ
三陸復興国立公園 大船渡 坂本麻由子
こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。
岩手県沿岸南部もすっかり春めいて、サクラは最盛期を過ぎ
菜の花や木々の葉の芽吹きが見られるようになってきました。
今日は管内みちのく潮風トレイルルート上で出会える
春の花風景を一部ですがお届けします。
お花見気分でご覧いただけたら嬉しいです。
大船渡・碁石海岸 夕暮れのサクラ(2021/4/2)
釜石・本郷の桜並木 昭和三陸津波復興祈念(2021/4/8)
釜石・大平公園 釜石大観音の春(2021/4/7)
陸前高田・箱根山 桜色のフレーム(2021/4/11)
陸前高田・箱根山 春の合図ヤマザクラ(2021/4/11)
釜石・本郷 ジンチョウゲの香り(2021/4/7)
大船渡・越喜来 桜色の背景(2021/4/2)
釜石・平田 クロモジ開花(2021/4/8)
陸前高田・小友 春風に踊る菜の花(2021/4/11)
2021年04月07日八甲田ゴールドライン開通&酸ヶ湯インフォメーションセンターリニューアル
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。
とご挨拶してから、早いもので4年が過ぎ去り、5年目に入りました。
例年4月1日に開通する八甲田ゴールドライン(酸ヶ湯温泉~谷地温泉間)の雪の回廊と、
4月16日にオープンする、リニューアルした酸ヶ湯インフォメーションセンターに行ってきました。
〈2021/4/1 標高1040m笠松峠〉
〈天気が良くご機嫌の二人です 上:南八甲田 下:北八甲田〉
〈まんじゅうふかし:除雪不要のようです〉
〈可愛らしいイラストに癒やされる空間になりました〉
〈4年間撮りためた写真の一部を使っていただきました〉
酸ヶ湯インフォメーションセンターの様子は、またお知らせいたします。
〈酸ヶ湯インフォメーションセンター駐車場前の雪の壁の前で記念撮影する方も〉
平日とはいえ、道路開通を待ちわびた人々で、酸ヶ湯温泉周辺は賑わっていました。
これからゴールデンウィーク過ぎまで見られる雪の回廊ですが、天候次第で通行止めのこともありますので、十分な情報収集http://www.koutsu-aomori.com/cgi-bin/index.cgiのうえおこしください。
これから、残雪、新緑、春の花々のコラボレーションが楽しみな、十和田八甲田エリアです。
2021年04月05日石巻・川のビジターセンター 園地工事 その2
三陸復興国立公園 石巻 晴山功
石巻自然保護官事務所 晴山です。
宮城沿岸部の石巻も、かなり暖かくなってきました。
春特有の空気が乾燥している状態なので、芽吹き始めた草木にも一雨欲しいところです。
石巻・川のビジターセンターの園地整備が終わりました。
半年かけて芝を張って、地元の若木を植栽したり、ベンチを設置したり。
最近の陽気のおかげで芝も少しずつ緑色が濃くなってきました。
やはり一雨欲しいところです。
2月中頃に植栽されたので今年は花は咲かせないかな、と勝手に思い込んでいたので「生命力すごいし、植栽もさすが」と思いました。
他にもエノキも元気に芽を出してきています。
※※今年は、芝を張った直後なので6月末頃まで養生中なので芝エリアは立ち入り禁止です。※※
来年はエドヒガンの下、芝生に寝っ転がりたいです。
2021年04月02日4月の風
名取 富樫信雄
みなさま、こんにちは。名取自然保護官事務所の富樫です。
気付けば4月、新年度の始まりです。
名取自然保護官事務所は他の保護官事務所と異なり、管轄には国立公園区域が含まれず、
みちのく潮風トレイルの南端区域(宮城県東松島市から福島県相馬市)を担当しております。
着任して早や半年が経過し、これまで諸先輩方に助けられながら
なんとかやって参りました。
そこで本日は、みちのく潮風トレイルを管轄する各自然保護官事務所、
アクティブレンジャーの諸先輩方を紹介したいと思います。
右から左方向に
八戸自然保護官事務所の大友さん、
(ご覧の通りのムードメーカーさんです!)
宮古自然保護官事務所の古館さん、
(みちのく潮風トレイルの「すごろく」を作った方です!)
大船渡自然保護官事務所の坂本さん、
(広田小学校トレイルマップの仕掛け人です!)
石巻自然保護官事務所の晴山さん、
(鹿とヒルとダニの怖さを知る方です!)
ここまでがみちのく潮風トレイルだけではなく、三陸復興国立公園も管轄する事務所です。
名取自然保護官事務所の当職となります。
(先輩方に少しでも近づけるよう精進して参ります)
新年度も、より一層、連帯感を深めて業務に取り組んで参りますので
どうぞよろしくお願いいたします。
この集合写真は今年1月、現地視察後の会議の際に撮影したものです。
撮影のため一時的に、マスクを外し、ギュッと並んでおります。
そろそろ羽黒自然保護官事務所のまわりの桜は盛りを終え、ピンク色の絨毯を道路に敷き詰める時期となってきました。
それと同時に、周りの山々は少しずつ緑色の衣をまとうようになってきました。
このあたりは、日々季節の移り変わりを眺めることができる、本当に自然豊かな場所です。
さて、先日、磐梯朝日国立公園・羽黒地区のパークボランティアの年度はじめ集会を開催いたしました!
風が強く、雨も横から降ってくるような天気でしたが、沢山のパークボランティアの方々にご参加いただきました。
パークボランティアとは、国立公園内の自然活動、利用者指導、調査、公園利用設備の維持業務や美化清掃を行ってくださる方々です。
皆さんがかぶってらっしゃるおそろいの帽子やワッペンがきらりと光ります。本当に自然が大好きで明るい方々が多く、私も元気を分けていただいたように思います。
年度はじめ集会では、令和3年度のパークボランティアの活動について活発な意見交換が行われました。
また、今年度は、鶴岡市消防署の方に来ていただき、自然活動中のけがの応急手当の方法について講義をしていただきました。
午後には、「SDGsと国立公園」というビデオの上映会を行いました。
コロナ禍ということもあり、様々な場面で活動する団体が思うように活動ができない状況ではありますが、このように顔を合わせて、自分たちは何をするべきなのか話し合える機会というのはとても大切だと実感しました。
自然というのは何も変化が起こっていないように見えるかもしれませんが、実は驚くほど繊細で、いろいろな問題を抱え、日々刻々とその状況は変化していきます。
様々な関係者の方が多方面からサポートすることで自然は保たれていくのですね。
新緑の季節に向かうGWも間近に控え、自然に触れる機会が今以上に増えていくかもしれませんが、少しでもいろいろな活動を意識してくださると光栄です!