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ブラックバス駆除マニュアル

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/目次 /伊豆沼・内沼の現状 /駆除の前に /人工産卵床の製作と設置 /観察と駆除 /稚魚の駆除 /定置網による駆除 /池干しによる駆除 /他地域における取組み /おわりに/

T−3 人工産卵床設置個数の決定

人工産卵床の個数の決定は、人員の状況や、オオクチバスの生息数、設置可能な場所の面積から決定します。伊豆沼・内沼では、宮城県内水面水産試験場によりオオクチバスの生息数推定が行われ、親魚となる生息数から人工産卵床の設置個数を検討しています。このほか、作業の効率も併せて検討しています。

● 重要

人工産卵床の設置後、撤収まで必ず3〜4 日間隔で観察を行わなけれ ばなりません。観察を怠ると、オオクチバスの繁殖を助長する可能性があります。

このため、駆除作業に参加できる人員をあらかじめ確保しておく必要があります。人員確保が困難な場合には、人工産卵床の設置個数を少なめにしましょう。

設置個数を決めることは、作業効率に大きく関わります。伊豆沼・内沼では、ボランティアを募り、多くの方に参加していただいているため、多くの人工産卵床を設置し、観察や駆除作業を行うことが可能となっています。少人数で行う場合は、少数の設置からはじめることをおすすめします。

観察と駆除に必要な人数の目安

伊豆沼・内沼では産卵床100 個あたり5 人

(観察2 人、駆除2 人、運搬1 人)

● 生息数の推定
オオクチバスの生息数を推定することは、人工産卵床の設置数の検討に有効です。魚類の生息数を把握することは簡単ではないですが、一般的に用いられている標識再捕による生息数の推定方法を紹介します。
最初に魚類を採集します。次に、採集した魚類に標識をします。標識の方法は、ひれの一部を切り取る方法とタグや色素を付ける方法などがあります。その後、標識を行った魚を放流します。しばらくして再度採集を行い、標識生息数から下記の式により生息数の推定を行います。
生息数の推定は魚類の調査を行っている方に協力頂くと良いでしょう。また、場所や自治体によっては漁業権や再放流の禁止(リリース禁止)などの規則もあるので、このような場所で調査を行う場合は必ず許可を取りましょう。

伊豆沼・内沼の場合は、産卵可能な親魚の全生息数が1,000 尾と推定され、雌雄の比率がおよそ半数であるため、オス親の生息数が500 尾となります。この結果から、人工産卵床の設置個数の目標を500 基としました。

ただし、人工産卵床設置個数の決定には、生息数の推定が必ず必要というわけではありません。


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出典 「ブラックバス駆除マニュアル 〜伊豆沼方式オオクチバス駆除の実際〜」(2006年3月 環境省東北地方環境事務所 (財)宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団)
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