白神山地の概要

地形・地質

 白神山地の地質は、主として9000万年前(中生代白亜紀)にできた花崗岩類を基盤に、2000万年~1200万年前頃(新生代第3紀中新世)の堆積岩(凝灰岩、泥岩、砂岩)とそれをつらぬく貫入岩類(地中のマグマが上昇してできた岩。流紋岩、石英閃緑岩等)で構成されています。
 白神山地は深い渓谷が密に入り組んでおり、青森県側の岩木川、赤石川、追良瀬川、笹内川、秋田県側米代川水系の粕毛川などの河川が、世界遺産地域を源流部として日本海に流れています。隆起地域のため、河川の谷壁が急傾斜をなし、崩壊や地すべりが多く見られます。尾根沿いには県境沿いの小岳や二ツ森、青森県側の白神岳、向白神岳など、標高1000m級の山々が連なっています。

ブナ

 白神山地には、原生的なブナ林が広大な面積にわたって残されています。ブナは、北は北海道の渡島半島から南は九州の大隅半島の日本各地の山地に生育する日本の冷温帯林を代表する落葉広葉樹です。
 ブナの寿命は約250~300年程度とされ、その樹高は25m程度に達し、幹の太さは1.5m以上になるものもあります。ブナは5月頃に雄花と雌花を開花させ、実は10月頃に熟します。ブナの実には豊凶のサイクルがあり、豊作は5~7年に一回程度と言われています。ブナの実はたんぱく質や脂肪に富み栄養価が高いため、豊作の翌年にはネズミが大発生することもあります。
 ブナの森では多くの動植物がブナを中心とした豊かな生態系を形作っています。また、ブナの森は渇水や洪水を防いだり、土砂崩れや雪崩を防止するなどの機能を持っています。

植物相

 ブナの極相林が大部分を占め、渓流沿い等ではサワグルミやトチノキなどの林、尾根部ではキタゴヨウやミズナラが見られます。雪崩が多発する急傾斜地では森林は発達せず、高茎植物の草原、または地表をはう低木林となっています。
 山頂部の風衝地では、一部でハイマツや高山植物の小さい群落も見られますが、チシマザサの草地か、ミヤマナラ、ダケカンバなどの低木林が大部分を占めています。白神山地では約500種の高等植物が確認されており,この中には,アオモリマンテマやツガルミセバヤなどの準地域固有種も含まれています。

動物

 中大型哺乳類に関しては,東北地方に分布する中大型哺乳類16種のうち、非常に多い積雪量のため生息が困難なニホンジカ、イノシシを除く14種が生息しています。この中にはニホンザル、ツキノワグマや特別天然記念物に指定されているニホンカモシカも含まれています。

鳥類

 天然記念物に指定されているイヌワシやクマゲラ、その他クマタカ、シノリガモなど貴重な種を含め、94種の生息が確認されています。

昆虫類

 非常に豊かで、代表としてはフジミドリシジミとオオゴマシジミの2種類が挙げられ、分布の北限、南限を含む2,000種以上の生息が確認されています。特にフジミドリシジミについてはブナを食樹とする唯一のもので、その水色光沢の姿を見ることは稀と言われています。

両生類・は虫類

 ハコネサンショウウオ、トウホクサンショウウオ、アズマヒキガエル、カジカガエル、モリアオガエルを含む両生類13種、ニホントカゲ、カナヘビ、シマヘビ、ヤマカガシを含む爬虫類7種が確認されています。

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