ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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十和田八幡平国立公園 十和田

398件の記事があります。

2014年08月01日第2回井戸岳植生復元作業

十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔

 7月26日に第2回井戸岳植生復元作業を関係機関の方々15名で実施してきました。今回は作業前こそ晴れていましたが、植生復元作業の際には強風が吹き荒れていました。
 今回の作業は、実験区の植生調査(11地点)、実験区の新設、周辺での種子の採取及び播種を実施しました。


写真左:植生調査の様子
写真右:施設補修の様子

 昨年の調査結果と比較すると、わずかではありますが、植物の増加を確認することができました。特に昨年秋に播種を実施した実験区に芽生えを確認することができたのが、驚きでした。今後この植物がどうなっていくのか楽しみです。

写真左上:実験区の様子
写真右上:マットをめくった様子(赤丸の所に芽生え)
写真左下:植生調査の様子
写真右下:芽生え拡大

 また、今回新たに実験区を作成し、ここにも播種を実施しましたので、来年芽が出るのか今から楽しみです。

写真左:作業の様子
写真右;新設した実験区

 今回おこなった種子の播種については、許可を得ており、国立公園の特別保護地区では、許可なく種子を播種することは禁止されています。

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2014年07月30日十和田湖一周ウォーク

十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南

みなさま、こんにちは。
十和田自然保護官事務所の大野です。

7月27日(日)に行われた「第37回十和田湖一周ウォーク」に参加しました。
コースは、休屋~子ノ口~滝ノ沢~大川岱~休屋の50㎞です。



開会式・ラジオ体操後、いよいよ5時にスタートです。



7時、10㎞地点。
みなさんまだまだ元気いっぱいです。



10時半、25㎞地点。
コースの半分まで来ました。
雨が降り始め、足にも疲れが出てきました。
滝ノ沢給水ポイントでは豚汁がふるまわれ、参加者は暫し休息です。
北海道や大阪から参加した方もいらっしゃいました。



15時半、45㎞地点。
ゴールの休屋からのびる虹に感動し、一瞬だけ疲れを忘れてしまいましたが、ここからゴールまでの5㎞が果てしなく長く感じました。



16時半、ようやくゴールです。
後半はヘトヘトでしたが、左手に臨む十和田湖や、いつもお世話になっているPVの方に励まされながら、何とか休屋まで帰ってくることが出来ました。

参加者のみなさま、お疲れさまでした。

※ゴールの写真はスタート時に撮ったものです。

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2014年07月28日オオハンゴンソウ合同駆除作業

十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔

 7月24日に特定外来生物であるオオハンゴンソウの合同駆除作業を10の関係機関併せて37名で昨年同様、十和田湖畔にある宇樽部地区にて実施してきました。
特定外来生物は現在111種指定されており、飼育等が禁止されています。詳しくはこちらをご確認ください(http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html)。
 十和田八幡平国立公園では、平成9年からオオハンゴンソウの拡散を防ぐために関係機関と協力して、駆除作業を実施しています。
 作業に参加していただいた方々は、大きいもので2m程になるオオハンゴンソウに悪戦苦闘していました。ただ、昨年の駆除作業の効果もあり、数もさることながら大きい個体が少なくなっていました。地道な作業ですが、駆除作業の効果を実感することができました。


写真左上:駆除前
写真右上:駆除作業の様子
写真左下:駆除作業の様子
写真右下:駆除後

 先週大野ARが事前学習をおこなった十和田湖中学校の生徒も自分の背丈ほどあるオオハンゴンソウに悪戦苦闘していましたが、炎天下の中一生懸命作業してくれました。

写真左上:駆除作業の様子
写真右上:駆除後
写真左下:駆除作業の様子
写真右下:駆除作業の様子

 今回駆除したオオハンゴンソウはトラック1台分でしたが、この地区にはまだまだオオハンゴンソウが生育しています。地道な作業ですが、皆さんと協力して、今後も活動を続けていければと思っています。参加してくれた皆様本当にありがとうございました。

今回駆除したオオハンゴンソウ
 
十和田八幡平国立公園だけでなく、他の国立公園内でもオオハンゴンソウをはじめとする生態系に影響を与える特定外来生物が見られます。対策として、「入れない」、「捨てない」、「拡げない」ということを守っていただき国立公園の美しい自然の維持にご協力お願い致します。

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2014年07月24日花の八甲田

十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔

 皆様のお住いの地域の空模様はいかがでしょうか。ここ十和田湖周辺では「やませ」という太平洋側からの湿った風により発生した雲によりぱっとしない天気が続いています。
 7月26日井戸岳にて植生調査、種子の採取及び播種をおこなうため、周辺の状況確認と資材の運搬をおこなってきました。
 午前中はすっきりとした青空の中、毛無岱ではキンコウカの花々と北八甲田の山々を見ることができました。


毛無岱からのキンコウカと北八甲田の山々
 植生復元施設周辺では、コメススキ、マルバシモツケ、ミネズオウ等の種子が採取できそうな状況でした。
 帰りの大岳山頂では、ウサギギク、ヨツバシオガ、仙人岱では、チングルマ、ヒナザクラ等の白い花々が迎えてくれました。先週が花のピークだったと聞きましたが、それでも十分花の八甲田を満喫することが出来ました。


写真左上:大岳山頂のウサギギク(黄色)とヨツバシオガマ(紫)
写真右上:仙人岱のチングルマ
写真左下:仙人岱のヒナザクラ
写真右下:ヒナザクラの拡大

 毛無岱のキンコウカはもうしばらく見頃が続きそうですので、夏休みを利用して八甲田を訪れてみるのはいかがでしょうか。

毛無岱の様子

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2014年07月23日オオハンゴンソウ駆除・事前授業

十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南

みなさま、こんにちは。
十和田自然保護官事務所の大野です。

7月24日(木)のオオハンゴンソウ駆除作業にあたって、十和田湖中学校で事前授業を行ってきました。



当所から“外来生物”について、影響や係る法律等について紹介した後、自然公園財団・十和田支部の山下さんにオオハンゴンソウの概要、実際の作業についてお話し頂きました。

オオハンゴウソウは繁殖力が強く、根絶が難しいため、長期にわたる駆除作業が必要という話をみなさん真剣な面持ちで聞いていました。

また、山下さんより「シロツメクサ(外来種)の名前の由来は?」と
クイズが出題され、答えを知っていた生徒さんがいた事にビックリ。



荷物を送る際の梱包材として、干したものを使用していたため、
白くて、詰める、草=シロツメクサ、となったそうです。

私も勉強になりました…!

最後に事務所の近くにあるオオウバユリをご紹介します。



根元からバッタリ倒れてしまっていますが、茎の途中から立ち上がり、
花を咲かせようとしています。

オオウバユリに野生のたくましさを感じる今日この頃でした。

右の写真はオオウバユリの花が咲いた様子です。

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2014年07月01日第1回井戸岳植生復元作業

十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔

 皆さまがお住いの地域の空模様はいかがでしょうか。最近の十和田湖は、時折、激しい降雨があるものの、梅雨の中休みが続いており、景色は淡い緑から深い緑へ変化してきました。
 さて、6月21日に今年最初の井戸岳植生復元作業を関係機関の方々13名でおこなって参りましたので、ご報告致します。
当日は、参加した方々も驚くほどの好天で、絶好の作業日和となりました。


写真左:毛無岱からの大岳 写真右:下毛無岱の眺め

 今回の作業では、植生復元施設の現状確認と施設の簡易補修を実施しましたが、昨年と比較すると施設の破損が多いように感じましたが、そんな中パークボランティア方々には今回も大活躍して率先して作業にあたっていただきました。

写真左:施設補修の様子 写真右:大岳避難小屋でのゴミ拾いの様子

 最後に今回の八甲田で見かけた植物を紹介致します。本格的な夏山シーズンに入った、八甲田へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

写真左上:イワイチョウ 写真右上:イワカガミ
写真左下:チングルマ  写真右下:ミヤマオダマキ

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2014年06月18日モリアオガエルの卵

十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南

十和田自然保護官事務所の大野です。
梅雨に入り、十和田も曇りや雨の日が続いております。

さて、緑が深まる十和田八甲田地域では、モリアオガエルの産卵がピークを迎えました。


↑モリアオガエル

モリアオガエルは水面に近い木の枝などに白い泡に覆われた卵を産みつけます。
泡の中には直径2mmほどの黄色い卵が300個ほど隠れていて、約1週間でふ化します。


↑モリアオガエルの卵 (蔦・瓢箪沼)

蔦では毎年モリアオガエルの卵が見られますが、今年は特に多いようです。
他にも、睡蓮沼や田代湿原、奥入瀬渓流(石ヶ戸)でも卵が見られました。


↑石ヶ戸休憩所前

石ヶ戸では道路脇すぐの枝に卵が産みつけられていて、近くで観察できます。
下の水たまりには、すでに別のカエルのオタマジャクシがたくさんいます。

深緑の美しい景色を楽しみながら、モリアオガエルの姿を探しに十和田へ遊びに来ませんか?

おまけ

↑マメホコリ(菌類)

蔦にて撮影。小さなピンク色です。

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2014年05月29日見えない所でのおもてなし

十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔

 十和田自然保護官事務所の畑中です。だいぶ遅くなりましたが、今年度も十和田八甲田地域の情報を微力ながら、お伝えできればと思いますので、よろしくお願い致します。
 事務所がある十和田湖周辺では、新緑が美しい季節となりました。4月20日にオープンした十和田ビジターセンターもお陰様で多くの方に足を運んでもらっています。新緑の美しい十和田湖とビジターセンターを見に十和田湖へ足を運んでみませんか。


紫明亭展望台からの十和田湖
新緑が眩しいです。

 さて、5月22日に大野ARと十和田八甲田地区パークボランティアの方々8名の計10名で蔦野鳥の森歩道整備をおこなってきました。この歩道整備は昨年のAR日記にでも紹介しましたが、平成24年度よりパークボランティアの方と一緒に側溝の泥かき、歩道のササ刈り、ぬかるみ処理等を春と秋の年2回実施してきました。
 今年の作業は、大木が歩道に横たわっていたこともあり作業は難航するかと思いましたが、精鋭ぞろいのパークボランティアの方々の大活躍もあって、予定の時間より早く作業を終えることができました。雨の中での大変な作業にも関わらず、ご協力ありがとうございました!


倒木撤去

ササ刈り

倒木移動

 表舞台に立つことこそ多くはありませんが、パークボランティアの方々の「見えないところでのおもてなし」があるということを覚えておいていただければと思います。お近くにお越しの際には蔦野鳥の森を散策してみるのはいかがでしょうか。

写真上⇒長沼
写真下⇒蔦沼
※大野AR撮影

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2014年05月28日自然観察会(赤沼)

十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南

みなさま、こんにちは。
十和田自然保護官事務所の大野です。

5月25日(日)、自然公園財団十和田支部主催の自然観察会へ参加してきました。今回の舞台は赤沼です。
赤沼は酸性が少し強いため魚は棲んでいませんが、本州の湖沼で一番の透明度です。



△赤沼と赤倉岳(南八甲田)

当日の天気は晴れ、予想最高気温は24℃、と暖かい陽気でした。
蔦トンネル~赤沼~松森~蔦温泉のルートを約5時間かけて歩きました。


△ブナの芽吹き(上)
 エゾハルゼミ(下左) / ルリヒラタムシ(下右)


△松森からの眺め(高田大岳、雛岳、黒森)


暖かい陽気でしたが、登山道上に雪が残る箇所もいくつかありました。

途中、大町桂月来訪の記念に木に残された印や、
牛の放牧者が残した印が見られ、少し歴史に触れることができました。

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2014年05月14日自然観察会(十和田湖西岸)

十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南

みなさま、こんにちは。
十和田自然保護官事務所の大野です。

新緑が美しい季節になりましたね。
奥入瀬渓流内ではエゾハルゼミが鳴いています。

さて、5月10日(土)、自然公園財団主催の観察会に参加してきました。
舞台は十和田湖西岸です。
銀山から鉛山までの歩道、約3.8㎞をゆっくりじっくり3時間かけて歩きました。
(通常だと1時間半ほどで歩けます。)


当日は、曇り空で少し肌寒い陽気でしたが、
参加者の皆さんは十和田湖や植物の写真を撮りながら楽しんで歩いていました。


観察会終了後には、新しくなった十和田ビジターセンターへ参加者の皆さんをご招待しました。
歩いたルートや見た植物などを振り返りながら、楽しんで見て頂けました。

みなさま、十和田湖周辺へお越しの際は、
ぜひビジターセンターにもお立ち寄りください!

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