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アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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秋田

1036件の記事があります。

2008年01月15日大潟草原鳥獣保護区の歴史(特にオオセッカについて)

秋田 足利 直哉

 先日、大潟草原鳥獣保護区に秋田岩手両県自然保護課の鳥獣保護担当職員が視察に見えました。それを機に私自身も改めて大潟草原鳥獣保護区のこれまでの歩みを再確認する機会を得ました。
 
 1966(昭和41)年、八郎潟の干拓事業が終了し大潟村が誕生しました。そして1973(昭和48)年干拓地のヨシ原でオオセッカの生息・繁殖を確認しました。それを受けて1977(昭和52)年に国設大潟草原鳥獣保護区を指定します。その中にはオオセッカの生息・繁殖が確認され特に保護を必要とするとして特別保護地区も設定されました。その年観察されたオオセッカは122羽であったそうです。

 その後どういう訳かオオセッカの数は減っていき平成8年以降は大潟村内での繁殖が確認できなくなりました。(それでも毎年1~3羽の飛来は確認していたようです。)

大潟村中心地に置かれていたオオセッカ号。かつてオオセッカは「大潟村の鳥」に指定されていましたが現在はハクチョウにその座を譲っています。

 ウマスギゴケと言うコケが繁茂してきてヨシ原の環境が大きく変わったとされている事と干拓当初の環境に近づけることで再びオオセッカの生息に適した環境を取り戻せないかといった発想から環境省は2001(平成13)年から植生の刈り払い、表土のはぎ取り等を行ってオオセッカの生息環境整備事業を行っています。その成果でしょうか・・ここ数年は毎年オオセッカの囀り・飛翔を確認しています。昨年は8月から10月までの長い期間、断続的にではありますがオオセッカが観察されています。

【ウマスギゴケ】ヨシの広がる大潟草原にあっても主にススキが多く侵入しているエリアで多く見られる傾向があるようです。このコケは背丈が高く密生して生えています。

 今年度も生息環境整備を行いました。今のところ様々な方法を試している段階ですが鳥獣保護区管理員さんによれば「数は少ないけど毎年飛来するし、徐々に観察できる期間が長くなってきている」そうなので期待が持てそうです。今は雪が降る中、静かになった大潟草原のヨシ原ですが春には小鳥たちがやって来てその中にオオセッカの姿が見られることを楽しみにしています。

承水路越しに見た大潟草原鳥獣保護区管理棟

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2008年01月09日常連さん

秋田 足利 直哉

 年が変わってから初めて大潟草原に行ってきました。今日現在の大潟村は積雪も僅かで土やアスファルトが露出している場所も見られます。今のところカメムシやカマキリが示した「今年は雪が少ない」と言うのが当たっていますね。

 大潟草原鳥獣保護区には野鳥観察の拠点として管理棟を整備しているのですが最近その周辺のヨシ原では鳥影が少なく越冬中のオオジュリンが時折見られるくらいです。その寂しくなった管理棟周辺によく姿を見せてくれるのがダイサギです。近くの承水路周辺をねぐらにしているようで入れ替わり立ち替わりやってきては水面をジッと見つめている姿が観察されます。しかし折角やってきても管理棟の窓から見える池は結氷していて餌を採ることが出来なくなってきました。そうするとヒラッと飛び上がって別の水辺に移動します。私が観察している間に何回か餌を採ろうと嘴を水に入れましたが全部空振りに終わっていました。でも毎日やってくる常連さんですから美味しい餌もあって、きっと気に入ってくれているのでしょう!
 なぜかサギってコミカルに見えて、観ていて飽きないんですよね~!

私には凍った水面に立って「えっ・・凍ってるじゃん!」と言っているように見えましたが、いかがですか?

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2008年01月07日樹氷成長中

秋田 足利 直哉

 年末年始に寒い日が続いたのでそろそろ樹氷が成長してきたんじゃないかな?と思ってラッセルトレーニングを兼ねて森吉山へ行ってきました。森吉山は稜線~山頂部に自生するオオシラビソ(別名アオモリトドマツと言い秋田ではモロビと呼びます)に毎年見事な樹氷が出来ます。今シーズンも12月下旬に一度、出来はじめたそうですがその後、暖かい日が続いたので無くなってしまっていたのですが・・

外輪山への稜線付近の樹氷・まだ樹の種類や形が分かります。ようやく出来始めた段階のようです。

外輪山の一つ石森山頂付近の樹氷・一際風の強い場所ですから成長も早いようです。

外輪山をつなぐ雲嶺峠の樹氷・この辺りは吹きだまりになるので小型のモンスターが生まれています。

徐々に樹氷が成長してしました。今月12日からは阿仁スキー場ゴンドラ頂上駅舎付近の樹氷まつりを開催するそうです。その頃には大きなモンスターになっているかも知れませんね!

ところで樹氷ってどうやって出来るのでしょうか? 私が初めて見た時に思ったのは『日本海を渡ってきた水分の多い雪が強風によって樹に激しくぶつかって出来ている』と思いました。それは正解ではないようです。

樹氷は⇒
①雪雲の中にある過冷却水滴が葉や枝に衝突し、その衝撃で凍結・付着して氷層が出来る(いわゆるエビの尻尾が出来る)。②その氷層の隙間に着雪する。③着雪した雪同士がくっついて(焼結)固くしまる。そしてそれにまた氷層が出来る・・・というようにして大きく成長していきます。
しかも樹氷が出来るには、①氷層と着雪の元になる過冷却水滴と雪が常に一定方向から運ばれること。②その時の気温が-5度以下であること。③常緑針葉樹が自生していること。④積雪が適度であること。など様々な条件が必要になります。その様なことから俗にモンスターと呼ばれる大きな樹氷が観察できるのは東北地方の奥羽山脈の一部の山域(八甲田・八幡平・蔵王・吾妻など)に限られるそうです。
また一見「樹氷」に見える物も正確にはそうでない場合もあるようです。冬の低気圧が去った後に見かける樹や建物などに付着した氷雪は霧氷(むひょう)と呼ばれます。霧氷には出来方や氷の状態などから「樹氷」「粗氷(そひょう)」「樹霜(じゅそう)」に分けられます。つまり樹氷とは上に書いたような条件・過程を経て出来上がった霧氷の一つだったのです。

こうして改めて樹氷を観察すると「奇跡の芸術」と言われるのも納得ですね。

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2008年01月04日今年もよろしくお願いします

秋田 足利 直哉

 新年あけましておめでとうございます。秋田自然保護官事務所のアクティブレンジャー足利直哉です。本年も此処『秋田』から旬の情報を発信していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。



昨年6月にアクティブレンジャーとなって7ヶ月が経過、更に2008年と年も改まって新たな目標も立てました。今年は「自分の周りの環境について関心を持つきっかけ作り」をテーマに頑張っていこうと思います。
 
 先ずは身近な場所・手段を使って「情報発信」をしていこうと思っています。いくつか暖めている事がありますので・・。 

今年の試みの一つとして、大潟草原鳥獣保護区管理棟にてアクティブレンジャー企画展を行い、毎月更新していきます。1月は『切手になった鳥たち』です。

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2007年12月28日2007年完結日記

秋田 足利 直哉

 今日で今年2007年の業務終了です。我が秋田自然保護官事務所の業務遂行に際しましてご協力・ご尽力下さった全ての皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。来年2008年もよろしくお願い申し上げます。

観察会に参加してくださった方から送られた手紙です。本当にありがとうございます。こうした方々から背中を押されてこれからも仕事に励んでいけます。

 さて、私の日記も今年最後です。スッキリと2008年を迎えるために今年の課題は今年のうちに終わらせようかと思います。

宿題
 伊豆沼で見つけたオナガガモについて、過去2回色々としかも長々と書いてきました。その二回分を整理して言えることは・・・・
①あの個体はスタンダードな雄個体ではない。
②あの個体はスタンダードな雌個体ではない。
③時期的にも、また羽を見てもエクリプスではない。
と、なります。それで25日に日記でくちばしの写真を提示しました。それを見ていただくと雄の特徴が無く雌個体だと言うことが分かると思います。
それらを総合した上で仙台のアクティブレンジャー三宅さんはじめ多くの方からご指導いただいた結果、「雄化した雌」ではないかという一応の結論に達しました。雌同様のくちばし、雄個体よりも一回り小型であること、不明瞭な首の白紋、雌の特徴をやや留めながらも雄のような翼をしている事などから見てそう判断しました。

調査協力者
昨日の日記で「調べてみます・・」としたものですが判明しましたのでお知らせします。
ノスリ:今年10月に東京大学の研究チームが大潟村(の鳥獣保護区外)で猛禽類の行動範囲を調べるなどの目的で発信器を装着したものでした。(多分そうだとは思いつつ確信がなかったもので・・)ですから現在はデータの集積段階と言うことになります。この調査についてはキチンとした申請書が提出され、許可も受けた上で行っていることを添えておきます。
ヒシクイ:ガンカモ類の標識については専用のサイトがあります。そこからの流れはおよそ以下の通りで・・『カラー標識を見つけた→ガン類→首輪標識一覧→ヒシクイ』と見ていくと表に私の見た個体のデータが載っています。それを見ると1992年7月にカムチャッカのマコベツコエ湖で非繁殖個体(1~2歳となるのでしょうか?)時に標識が付けられたことが分かります。つまりあの個体は現在16~17歳と言うことになりますね。

それにしても日々の観察・調査から見つけたものに興味を持ち、調べてみると色々な世界が広がっていくのを感じます。その中には考えさせられるものも多くもっともっと勉強が必要だなと感じています。来年はどんな世界が待っているのか・・楽しみです。

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2007年12月27日調査協力者

秋田 足利 直哉

 今日の秋田市は昼過ぎから雨模様。この後次第に天気が荒れてくるそうです。年末で慌ただしくなってきましたが天気予報によれば年末年始は大荒れの天気が予想されているそうです。登山やスキーで山へのお出かけを計画されている方は安全第一に無理のない行動を心がけましょう!

 さて、先日大潟で野鳥観察をしていると今まで観たことの無かった事例を2つも見つけました。1つは発信器と思われるアンテナを背負ったノスリです。、逆光で見えにくかったのですが、風が吹くと揺れる細いアンテナが分かりました。

【発信器を背負ったノスリ】この後、飛び去っていきました。翼の間が盛り上がって見えたのは機械なのでしょうか?

 もう一つは首輪を付けたヒシクイ。見たところ元気に採餌していました。ですが餌を食べようと首を下げると輪が顔の近くに動き、首を挙げると胴体の方へ移動します。きっと邪魔なんだろうな~と想像してしまいました。私は腕を上げ下げした際に微妙に動くのがいやなので普段腕時計をしません。なのでこんな想像をするのでしょうけど・・・。

【首輪?の着いたヒシクイ】確信してはいませんが白地に黒文字でC40と表記されていたように見えました。

 大潟で見たこの調査協力者達は何処で捕獲されてこれらを装着されたのでしょうか?これから調べてみて分かったことをこの日記で報告できればと思っています。

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2007年12月26日ねぐら立ちを見てきました。

秋田 足利 直哉

 昨日の秋田県地方はこの時期にしては珍しく青空がのぞき、穏やかな一日でした。そんな日の幕開けを秋田県能代市にあります小友沼で過ごしてきました。
 小友沼はわずか60haの農業用のため池で人工的に作られた灌漑用の池です。そのため池に毎年多くの渡り鳥が飛来し現在もマガン・ヒシクイ・オオハクチョウ・コハクチョウがねぐらとして利用しています。大潟村で採餌しているマガンやヒシクイは大半が小友沼をねぐらにしていて、毎朝夜明け前後に小友沼を発ち大潟村で餌を食べて日暮れ前に小友沼に戻っていく。という生活を繰り返しています。
 しかしそれは一昨日までは耳で得た情報で実際に目で見て観察したことではありませんでした。「いつか小友沼でねぐら立ちを観察してから大潟に戻って採餌している姿を観察しないと話の信憑性がないな・・」と思っていたところ大潟草原鳥獣保護区の管理員さんに「25日に一緒に小友沼さ行がねが?」と誘ってもらえたので即決しました。
 聞くところによると「今は午前7時前に第一陣が飛び立つ」と言うことでしたので「午前6:45分、小友沼の観察舎前で待ち合わせ」にしました。その時間がまだ真っ暗で夜の闇が支配しています。それが午前7時になると徐々に東の空が白みはじめ沼の様子が見えてきます。

午前7時15分の小友沼の様子

 この日のねぐら立ちは第一陣が午前6時35分。第二陣が7時11分。第三陣が7時37分に小友沼を出発しました。およその傾向ですが第一陣にはヒシクイが多く、第二陣は残ったヒシクイとマガン、第三陣はマガンとハクガンが大潟村めがけて飛んでいきました。小友沼で観察をしている方の話では毎日この傾向は変わらないそうです。

第三陣のねぐら立ちの様子。この頃になるとようやくコンパクトデジカメでも撮影が可能です。

よーく見ると右上にハクガンが混ざっているのが見つかりますよ。

 現在小友沼をねぐらにしているのはマガン3万羽以上、ヒシクイ3000羽以上、ハクチョウ(併せて)50羽、ハクガン25羽です。(ハクガン以外はおよその数字です)それが一斉に飛び立つ様は圧巻です。鳴き声・羽音とも大音量でド迫力!飛び立ちはどこからとも無く始まり、次第に大きなうねりのように水面から鳥たちがゆっくりと浮き始め、徐々にスピードと高度を上げて沼の上空を何度か旋回します。その旋回の輪からはずれた群れは一路大潟村へ。中には再び着水して次の機会を待つ群れもありました。そして3度目が終わった後の沼にはハクチョウの姿だけが残ります。(ハクチョウは更に遅くに飛び立つものとそのまま沼で過ごすものがいます。)
 早起きすると得をすると言いますが、数万羽の鳥が一斉に飛び立つこのシーンは本当に印象的です。この時期を夏期ながらも鮮明に思い返しています。

 その後、大潟で元気に、夢中に餌を食べるハクガンの姿がありました。


 最後に私の失敗談です。待ち合わせの時刻10分前に現地に到着しました。その時、周囲は真っ暗闇です。それでも印象的なシーンを見るために続々と人が集まってきます。昨日も私の前に歩行者が2人ほどいたので危険の無いように慎重に運転しました。しかしねぐら立ち目前の沼に煌々と明かりを付けて行くわけにもいかないし歩行者の安全確保も必要。なのでスモールライトだけにして超徐行運転で行きました。しかし窓の外からヒシクイ・マガンの鳴き声が聞こえます。よく見ると沼の上空を旋回しています。「あれっ今日は早いな?」と思っていましたが私の車のスモールライトが飛び立ちを誘発してしまったのでした・・・。毎日生息数をカウントしている方々に迷惑をかけてしまいました。飛びたちの時間も本来ならば第一陣が6時35分より遅かったのでしょうね・・。
 車で行く場合には鳥への配慮も必要です。こちらから地元「小友沼の自然の会」作成の注意書きをご覧になれます。参考にして下さい。

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2007年12月25日宿題の続き

秋田 足利 直哉

 12月20日の日記で取り上げた伊豆沼のオナガガモですが、正体をはっきりさせるべく『宿題』とさせていただいていました。今日現在も私自身にはハッキリとした正体は判っていません(本当に高いハードルだ・・涙)なので途中経過です・・。

 カモ類にはエクリプスという状態の時期があると書きましたが、そのエクリプスについて入手しやすい図鑑やハンドブックや雑誌等に書かれている記述をまとめて要約すると、『エクリプス(Eclipse)とは日食・月食または光彩を失う。と言う意味でカモ類の雄の羽が雌同様の地味な状態に変わるのに当てはめてその様に呼ばれている。』といった定義になります。更に見ていくと雄の羽が換わる(換羽・かんう)のはカモ類の繁殖行動と密接な関係があることが書かれています。
 カモたちは越冬のために日本に飛来して居ますが、ここで”つがい”を形成してペアとなってシベリアなどの繁殖地に戻っていきます。しかもカモのつがい関係は繁殖シーズン1度きりで解消されます。つまり今カモ達は全員パートナーの決まっていないフリーな状態です。冬が終わり北の地域へ戻って繁殖するためには日本にいる間につがいを形成しなければなりません。ですから日本で過ごす時間はカモにとって子孫を残すためのとっても重要な時間なのです。

 およその流れは・・“日本などで越冬→つがい形成のための相手探し→ペアで繁殖地に戻る→産卵後雌が抱卵→雄は子育てを雌に任せて広くて安全な水辺に移動→換羽(エクリプス状態)→越冬のために移動→  ”となります。(時間の幅はそれぞれ違いますが・・)この流れの「雄が子育てを雌任せにして広い水辺に移動」する時期、外敵に襲われにくいように地味な羽に換わります。この時期の特殊な羽をエクリプスと呼んでいるそうです。
 換羽は飛翔に影響の無い箇所から徐々に始まって後半には風切羽(翼にある大きな羽)まで抜け落ちるので一時的に飛べなくなります。だから地味に目立たなく換わるのでしょうね?そして冬が近づくと、つまりはつがい形成の時期が近づくとそれぞれの特徴的な羽に換わっていきます。日本に飛来した当初はまだ地味な羽が残っていますがそろそろ『恋の季節』が到来するので、今は雌に見初められるように綺麗な羽に換わっています。
 つまり地味なエクリプスは身を守るための保身用で、種別の特徴的な羽はつがい形成→繁殖のためのアピール用だと言えます。
 
 ではこの記事の主役のオナガガモの羽を見てみましょう。雌には無い特徴が出ているので雄だと言う前提で話をすると・・彼はこの状態でアピールをしているのでしょうか?「なかには俺のような他とはちょっと違った格好をした奴が好きなカモもいるんじゃないか?」なんて期待でもしているのでしょうか?

私に魅せてくれるように羽を広げたところを有り難く撮影しました。

またカモを見る場合はくちばしも注目点だと教えていただいたのでくちばしのよく分かる写真も載せます。

【オナガガモ♂】

【オナガガモ♀】

【この記事の主役のオナガガモ】雄のくちばしとは違う?どちらかというと雌のくちばしと似ているような・・・

 20日の記事を見ていくつか反応をいただきましたので紹介します。
①雄と雌の特徴が混じっているから・・・中性?
②雄!こいつはノンキで他よりもエクリプスが長く続いているんじゃないの?
③ほとんどオナガの特徴を持った交雑種じゃないか?
等々色々ご意見をいただきました。答えの見つからない私にとって有り難いことでしたが決定打となるような意見とはなっていません・・・。う~~ん・・

 長々と書いたわりには答えが出ないどころか、迷い所や課題が逆に増えているような・・・さて私に答えは見つられるのでしょうか? 

「つづく」

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2007年12月21日ハクガンを見たい!!

秋田 足利 直哉

 先日日記の中でちらっとだけ「あのハクガン」が大潟草原に来ていると書きました。そんな記述でも読んで下さる方がいて最近は平日でも大潟村のハクガンを見に来て下さる方が増えてきました。(当然私の日記だけが情報源ではありませんが・・)昨日も数台の車がハクガンを見ているのが分かりました。

(ハクガンは元気に25羽揃って大潟村で餌を採っています。)

 『出来るだけ多くの方々に見ていただきたい』と言うのが我々の偽らざる本音なのですが、実はちょっと困った事もありまして・・・


>分かりにくいかもしれませんが・・ハクガンとヒシクイが居る田んぼの真横まで来て車から身を乗り出してカメラを構えていたんです。

>案の定というか当然というか・・飛び立ってしまいました。他にも見ている人がいるのにどうして??

 こんな事は言いたくはないのですが・・それってどうなの?他にもハクガンを見たくて来ている人もいるのですからそこは配慮しないと・・出来るだけ近くで見たい気持ちは充分理解できますし、私も出来ることなら近くで見たい気持ちは正直あります。

 しかし、不用意に近づくことはいたずらに鳥たちを驚かすことになりますし、そこは農家の方々が大切にしている水田です。一般の道路と同じような訳にはいきません。そこも思慮に入れて節度ある行動をお願いします。
 明日から三連休という方も多いかと思います。是非大潟村にハクガンを見に来てください。みんなでマナーを守って貴重な鳥を観察しましょう!どうやら『ここにいるハクガンが日本に飛来してきているハクガンの全てではないか?』と言う話ですから。。私はみんなでハクガンが見たい!!

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2007年12月20日このオナガガモはどっち?

秋田 足利 直哉

 先日、伊豆沼へ行ってきました。冬の渡り鳥の観察をするには不適な時間だったので大迫力とはいかないようですが、それでも多くの冬の渡り鳥が居て楽しい観察でした。
 
 その伊豆沼のある場所にはたくさんのオナガガモが居るのですがその中に変わった個体が居たので随分その彼?彼女?を観て過ごしました。
 私が野鳥に関しては只今勉強中であることは以前の日記でお話ししていますが、そんな私でも徐々に分かることが増えてくると楽しくて新たな世界を観ている気分になります。でも実際の野鳥観察はハードルが多くて、しかも高いハードルもあって「なかなか難しいな~」と感じています。この日、見つけたオナガガモもハードルの一つとなりました。ではどんなハードルなのかというと・・・





 上の写真に文字を入れておきました。赤い文字で示した雄はポピュラーなカモなので見たことがある方も多いことでしょう。青い文字で示した雌は一見して地味ですがこの場所では雄雌一緒にいるのでこれが雌かな?と見当が付けられます。さて黄緑色で示した個体をじっくり見てください。どんな特徴があるでしょうか?
 先ずは頭を見てみましょう!羽色から見て雌かな?と思います。しかしそこから視点を下げて首や胸の辺りを見てみましょう!首の白いラインや胸の羽色は雄の特徴が出ています。・・・・・『あっれ~~???なんだこいつ?』と思ってしまいますよね?疑問を持ちつつ翼のアタリを見ると何となく雄の特徴に近いように感じられます。『これは雄?雌?っていうか本当にオナガガモ?』と思ってしまいます・・・。
 調べてみますとカモ類にはエクリプスという状態の時があって普通の図鑑に載っているような特徴が出ていない地味な羽をしている時期がある事が分かります。これもそのエクリプスなのでしょうか?でも雄の特徴と雌の特徴が混じっているってどういうこと???私はどうにも困ってしまいました。私にはハードル高いっす・・・でも越えられるように頑張って調べてきます。今回の件は宿題と言うことで・・・

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