ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年11月

19件の記事があります。

2021年11月11日大鳥上池下池の巡視

磐梯朝日国立公園 羽黒 風間彩野

こんにちは。

羽黒自然保護官事務所の風間彩野です。

先日大山上池下池の巡視に行きました。

大山上池下池は、400年近い歴史を持つとされている淡水のため池です。現在も農業用水として使われており、ガンカモ類をはじめ、多くの渡り鳥の重要な越冬・中継地となっています。

また、大山上池下池はラムサール条約登録湿地です。ラムサール条約は、湿地の保全と賢明な利用を目的とした国際条約です。正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、1971年にイランのラムサールで条約が締結されたことからこの名前で呼ばれています。
「定期的に2万羽以上の水鳥を支える湿地」という国際的選定基準を満たし、2008年に山形県唯一の条約湿地に登録されました。

また、国指定鳥獣保護区となっています。

到着したのは昼頃。この時間帯の上池は、鳥がぽつぽつといる程度でした。早朝や夕暮れに訪れると、渡り鳥たちが羽を休めているのを観察することができます。上池は、蓮が多いことでも有名です。

下池の周りには森の中の周回コースが伸びています。紅葉真っ盛りです。

下池のほとりです。所々で多くの鳥の鳴き声が聞こえ、鳥好きにとっては

最高な観察スポットになっています。

渡り鳥がどんどん増えてくる今日この頃。望遠鏡片手に訪れてみてはどうでしょう。

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2021年11月10日白き訪問者

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

季節の変化は、その空気感や、音、香り、様々な事で私に語りかけてきます。

山々の頂きは白さを増し、容易に近づけない季節がやってきます。

白鳥が渡っていく声が時折聞こえてきます。

先日自宅の気温は氷点下近くまで下がりました。

湖畔には10月前半からから渡り鳥がやってきています。

地面を覆ったカツラの葉っぱは、香しいばかりで空腹の時はちょっと辛いですね。

八甲田や八幡平の道路の通行止めの情報を耳にすると、いよいよやってくる

白くまばゆい季節にわくわくします。

紅葉の時期、多忙な業務に追われる中でしたが、たくさんの素敵な景色に会えました。

〈湖上にかかる虹の架け橋〉

〈二重になっていました:内と外では色の順番が逆です〉

〈紅葉と虹と倒木のコラボレーション〉

少し残念な光景に出会うこともありました。

〈上10月8日と12日、下10月29日蔦沼デッキからの様子〉

紅葉前にススキを配して撮った写真と同じアングルで写真を撮ろうとしたら、ススキが二本

折られたような跡がありました。(写真上2枚目)

紅葉時期に行って同じ場所からの写真を撮ろうとしたら、ススキの穂は一本も無くなっていました。

写真を撮る際に邪魔になるからでしょうか。

悲しい気持ちでいると、蔦沼の上部に虹が見え始めました。

〈蔦沼にも虹の架け橋が〉

一年で一番混み合う紅葉の時期ですが、そんな自然を守るために、沢山の人達の努力があることを

忘れてはいけないと思いました。

〈蔦沼渋滞対策にて〉

〈外輪山から善光寺平と左奧に岩木山〉

〈外輪山から十和田湖:光のカーテン〉

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2021年11月05日三陸、紅葉シーズン突入!

三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子

宮古自然保護官事務所の古館です。

 

もっと先の未来を考えるエコ・マガジン【エコジン】をご存じですか?

気候変動や脱炭素などといった環境問題に関わるお話や、普段の生活にも役立つエコなお話などについてWebで分かりやすく発信しています。

 

そのエコジンで日本各地の国立公園の魅力を発信している【find 国立公園】にて、三陸復興国立公園を紹介させていただきました。

 

記事内でも触れていますが、10月中頃から山々が染まり始め、今年は大風で色づいた葉が落ちることなく紅葉が見頃を迎えています。

 

◆左:黒崎展望所からの景観(普代村・撮影21.10.27

◆右:県道及びみちのく潮風トレイルルート(普代村・撮影21.10.30

 


◆左:鵜の巣断崖(田野畑村・撮影21.10.27

◆右:鵜の巣園地からの南方面の景観(田野畑村・撮影21.10.27

  


◆左:蛸の浜(宮古市・撮影21.10.27

◆右:震災メモリアルパーク中の浜(宮古市・撮影21.10.29

 

1027日は曇天で、キラキラと太陽に照らされた紅葉は観られませんでしたが、しっとりとした深みがあって見応えがありました。

 

三陸復興国立公園は、海岸線に沿った縦に長い国立公園です。

写真でご紹介した黒崎展望所や鵜の巣断崖は見頃を過ぎましたが、紅葉はだんだんと南下し、事務所がある宮古市内の木々も色の深みを増してきました。

海と山の色づきが織りなす風景は、もう少しばかり楽しめそうです。ぜひ訪れて、紅葉とともに南下して楽しんでください。

 

では、また!

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2021年11月05日「網張の森」樹名板取り外し作業

十和田八幡平国立公園 盛岡 工藤紀恵

皆様こんにちは。盛岡管理官事務所の工藤です。

113日、網張ビジターセンターの前に広がる散策路「網張の森」で、国立公園内で活動を行う

パークボランティア17名と共に春に設置した樹名板の取り外し作業を行いました。

樹名板は網張の森に100枚以上設置されていますが、皆さんの協力で1時間半ほどで全て回収す

ることが出来ました。お疲れ様でした!!

取り外して泥などを洗い落としてから収納します

尚、樹名板は取り外しましたが、散策は可能です。

網張の森は通年楽しめる散策路です。散策の前にビジターセンターに立ち寄ってスタッフに今

だからこその見どころなどを聞いてみてはいかがでしょうか。

普段から網張の森を見つめているスタッフがきっと新しい世界へ導いてくれると思います。

 

 

落葉すると森を見上げた時の青空の分量が増えますね。気持ちがいいです。

※網張ビジターセンターでは、新型コロナ感染症対策として館内数カ所に消毒液を設置していますのでご利用下さい。またマスクの着用もお願いいたします。

国立公園でお会いしましょう

 

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2021年11月05日紅葉の朝日連峰・泡滝口

磐梯朝日国立公園 羽黒 風間彩野

こんにちは。

羽黒自然保護官事務所の風間彩野です。

先日、最後の朝日連峰の登山者カウンターの回収に、泡滝口に行ってきました。

素晴らしい紅葉の写真をお届けします。

登山口までの林道から早速紅葉を眺めることができました。

山深い朝日連峰だからこそ見ることができる、紅葉の絨毯です。

今年度もお疲れ様でした。無事にデータを回収することができました。これにて朝日連峰の登山者カウンターは全て回収完了。事務所に戻ってメンテナンスをし、データの処理に入ります。

もうしばらくの紅葉シーズンを是非朝日連峰で楽しんでみてくださいね。

※泡滝口から大鳥小屋までの吊り橋の踏み板は回収されていますので、ご注意ください。

 各登山道情報を事前に確認の上、登山するようにしてください。

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2021年11月05日名取環境フェスタに出展して来ました!

名取 富樫信雄

みなさま、こんにちは、名取自然保護官事務所の富樫です。

1031日に名取市文化会館で行われた「名取市環境フェスタ」に

「みちのく潮風トレイル名取トレイルセンター(以下、トレイルセンター)」

として出展して参りました。

今回の環境フェスタでは、さかなクン講演による

「さかなクンの海と水をめぐる環境のおはなし」というメインイベントがありました。

それならばと、閖上地区に位置するトレイルセンターとして、

名取市民のみなさまへの認知度アップを目指して、

みちのくトレイルクラブさんと共に広報に取り組みました。

街路樹の紅葉も美しいエントランスアプローチを背景に設営完了です!

みなさまをお迎えするため、ハイカー姿でノボリを持った通称「シンさん」も登場

開場するやいなや、たくさんのみなさまにお越しいただきました。

トレイルセンターのことを初めて知った方、

名前は聞いたことがあるけど、まだ足を運んだことはない方

「場所は確かあの辺(ゆりあげ港朝市の近く?)ですよね?」とお尋ねいただいた方

「知ってますよ!行ったことありますよ!」と嬉しいお言葉をいただいた方

さらには「トレイル知ってますよ!歩いてますよ!」とお声掛けいただいた方!!

ご年配の方から、お子様もご一緒のご家族連れの方まで

本当にたくさんのみなさまにお越しいただきました。

今回は、1029日にプレオープンしたばかりの野営場(キャンプ場)についての

展示も行いましたので、特にお子様連れのご家族の方々には

興味津々で立ち寄りいただきました。

ご来場いただきましたみなさま、誠にありがとうございました。

名取トレイルセンターは、みちのく潮風トレイルを主とした

トレイル(歩くことを楽しむ道)の情報発信施設ですが、

トレイルを歩く人と地域のみなさまの交流の場所という役割も担っています。

野営場(キャンプ場)の利用もはじまり、

様々な目的の方が集い楽しめる施設を目指して

これからも取り組んで参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、「シンさん」ですが、名取市文化会館での外勤を終えて

名取トレイルセンターに戻って参りました。

出張がない限りはトレイルセンターに常駐していますので

みなさん、ぜひ会いに行ってあげてくださいね!

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2021年11月04日「秋の終わりに」

磐梯朝日国立公園 裏磐梯 田中謙行

「 秋の終わりに 」

こんにちは。裏磐梯自然保護官事務所の田中です。

10月に入ってから裏磐梯はすっかり秋が深まり、絶好の行楽シーズンを迎えていました。

今回のAR日記は、10月の終わり28日にパークポランティア活動の一環で「秋元・中津川渓谷探勝路」

巡視での写真報告になります。

中津川渓谷

探勝路を歩いていると吹き抜ける風と共に紅色や黄色の落ち葉がちらちらと落ちて来て「秋の終わり」を

感じさせます。落ち葉で探勝路はふかふかです。

現在、通行止め区間の落石等の現状把握のため探勝路の往復巡視を行いました。

現在、通行止め区間にある手掘りのトンネル

落石及び倒木箇所を数か所確認。


秋元湖ではあいにく小雨模様となりました。 クマの足跡を確認。

景観はもちろんですが、裏磐梯晩秋の「秋風」「ふかふかな探勝路」を満喫しに来てくらんしょ。

このところ、霜晴れの朝や凍るような星影を迎える日が多くなりました。また、白鳥のV字編隊飛行も観かけるようになりました。次回のAR日記では「冬の訪れ」を報告したいと思います。

今回はこれで、おしまい。

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2021年11月02日鳥インフルエンザ対応研修 in 仙台

三陸復興国立公園 石巻 晴山功

石巻自然保護官事務所 晴山です。

越冬のためラムサール条約指定地の伊豆沼にハクチョウ、ガン、カモ類が来たとのニュースがありました。

石巻管内でも長面浦、北上川河口付近、富士沼などあちこちで渡り鳥の姿を見るようになってきており、東北地方環境事務所でも年に一度の「高病原性鳥インフルエンザに関する職員研修」が実施されました。

仙台の東北地方環境事務所の会議室にて国立公園か、仙台、名取、石巻の各自然保護官事務所の職員が対象で、1時間ほどの座学と2時間ほどの抗原採取の実習でした。

環境省では、国指定鳥獣保護区において「検査優先種の死亡個体の回収・移送、簡易検査の実施、スワブ検体の保管・郵送、死亡個体の処分」を行っています。しかし、石巻自然保護官事務所の管轄する区域には、国指定鳥獣保護区がないため、仙台自然保護官事務所が管轄している伊豆沼等の国指定鳥獣保護区での業務支援を担当しています。

・対象野鳥の回収の実習風景です。

 実習では鳥のぬいぐるみを使うのですが、おもりが入っていて実際の野鳥と同じくらいの重さにしてあり、口が開いて食道、気管が擬似的に作り込まれています。

 仙台自然保護官事務所のアクティブレンジャーのカスタマイズです!

回収風景

・簡易検査の実習風景です。

 私は実習について手順は覚えているものの細かい動作が身についていなくて、しどろもどろになる事がありました。

簡易検査風景

人間界では新型コロナウィルスに翻弄されている最中ですが、鳥界でのウィルスの流行が無いように祈ってます。

雑談:

スワブ検体は、眼結膜、気管、総排出口の3箇所から採取する必要があります。

研修時は実物を使用することがないので写真で検体採取の「場所」を覚えるのですが、気管が食道と間違えやすく一番大変かと思いきや、実際には鳥たちのプリっとしたお尻の大量の羽毛に埋もれていて総排出口を探り当てるのが一番大変なのだとか。

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2021年11月01日名取トレイルセンター野営場がプレオープン!

名取 富樫信雄

みなさまこんにちは、名取自然保護官事務所の富樫です。

みちのく潮風トレイル名取トレイルセンター(以下、センター)の

野営場(キャンプ場)が完成し、1029日にプレオープンいたしました。

来年度のグランドオープンに向けて試験的な運用をはじめています。

ご覧の通り全面芝生張りでテント泊用のフリーサイトとなっています。

面積は約2,800平米でテニスコート約14面に相当する広さです。

写真奥の左側に見える小屋は、シェルターと呼ばれ、

ハイカーが荒天時等に一時避難できるように設置されたもので、

海外のロングトレイルを参考にしています。

その右側に見える建物はバイオトイレです。

この写真ではかなり小さく見えますが、男女別に各1ブースが設けられ、

微生物の力で排泄物を分解処理してくれる環境対応型の優れたトイレです。

ご覧の写真はオートサイトで5区画設定されています。

こちらも1区画が約160から200平米とゆったり広い芝生張りです。

各サイトには電源と水道が設置されています。

(オートサイトは11月下旬にプレオープン予定です)


オープン初日の金曜の晩から土日の3日間にかけては、本格的なキャンパーや

みちのく潮風トレイル(以下、トレイル)を歩いている途中のハイカー、

トレイルを全線通しで歩き終えたハイカーに

(スルーハイカーと呼ばれリスペクトされています)

ご利用いただきました。

野営場にはトレイル全線の各自治体から寄せられた苗木の幾つかが植えられておりますので、

三陸沿岸の各地域に縁がある木々もお楽しみいただけると嬉しく思います。

上の写真に写っているのは亘理町のサザンカです。

(名札に市町村名・樹木名を表示していますので、ご覧ください)

いよいよプレオープンした野営場ですが、

ハイカーはもちろん、一般の方もご利用いただけます。

ご予約や野営場の設備等、詳しくは下記のウェブサイトをご覧ください。

http;//m-tc.org/blog/facilitiyintroduction/4906/

閖上の広い空がみなさまのご利用をお待ちしております!

ちなみに、

整備前の様子がこちらです。

  [2020年11月撮影]震災後の更地から整備を始めました。

   [2021年 7 月撮影]芝生張り後の養生期間中、雑草が見る見る伸びました。

雑草刈りのスペシャリスト集団

(石巻自然保護官事務所のお二人!!)

20219月撮影]

        紅一点、仲原レンジャー!        怪力の晴山アクティブレンジャー!

    (雑草がスイスイと刈られていきます!)     (なかなか手強かったようです。。)

雑草刈り初心者の名取自然保護官事務所の二人

[2021年9月撮影]

          渡邉レンジャー                   当職

      (なんでもそつなくこなします!)       (延々、芝刈機を押し続けました)

[2021年9月末日 撮影]

シェルターより野営場を眺める。

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