ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年10月

13件の記事があります。

2021年10月06日小さい秋、見つけました。

磐梯朝日国立公園 羽黒 風間彩野

こんにちは。

羽黒自然保護官事務所の風間彩野です。

早いものでこちらに着任してから半年が経ちました。

いつも日記を読んでくださりありがとうございます。今後もどうぞよろしくお願いします。

稲もほとんど刈り終わり、さみしい風景になってきた庄内です。

先日は、ラムサール条約登録湿地である大山上池下池にコハクチョウが飛来してきたというニュースで賑わいました。

所々で冬に向けた準備が着々と進んでいるようです。

さて、先日直轄地の巡視に行ってきました。

まずは羽黒野営場です。スキー場が隣接しています。

ここから奥に向かうとテントサイトが見えてきます。

うっすらと紅葉が始まっているよう・・・?

みなさんはカツラという樹木をご存じでしょうか。

秋になるときれいな紅葉を見せてくれます。

丸いハートのような葉を持っており、とてもキュートです。

秋にこのカツラの下を通りかかると、甘い蜜のような香りがすることがあります。

これは、マルトールという成分の香りです。なぜこのような香りの物質を出すのか、詳しくは明らかになっていないですが、虫を引き寄せないようにする効果があると考えられています。

歩道の周りの木々もとても美しい野営場です。

是非利用してみてくださいね。

続いて二夜の池に行ってきました。

こちらは月山ビジターセンターから道路を挟んで徒歩30秒の場所にあります。

二夜の池の名前は、「この池のそばに立つと、月の美しさはもちろん、池に映った月もまた美しく、二夜分の月を楽しめる」というところからきています。

満月の明るい夜に来てみたらさぞかしきれいでしょう・・・。

こちらも周りの木々はほんのり色づいているような気がします。紅葉のピークはまだまだですが、トンボがスイスイと飛んでいたり鳴いている虫が秋の虫だったりと、密かに秋は始まっているようです。

池にはテラスも設置されています。さわり心地のよい手すりにうっとりしながら、ポチャンポチャンという池の音に耳を傾けます。

四阿もあります。

満月の日にお団子を持って訪れてみてはいかがでしょうか。

最後に、月山ビジターセンターに行ってきました。

この施設は、月山八合目に向かう道の麓にあります。沢山の本や雑誌、休憩用のテーブルなどがあり、情報収集、休憩にはもってこいのビジターセンターです。解説員の方が何でも優しく教えてくださいます。中には出羽三山の展示スペースもあるので是非立ち寄ってみてください。

10月より展示スペースに英文の解説文がつきました。

今はこんなご時世ですが、後々海外のお客様が増えたとき、グローバルなビジターセンターになることを願っています。

・・・実は私は英語解説文の背景のイラストを描かせていただきました。よろしければのぞきに来てくださいね。お待ちしております。

今回は、小さな秋を沢山見つけた巡視でした。

今度は紅葉の風景をお伝えできたらと思っています。

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2021年10月04日浜をきれいに~宮古市重茂・種刺海岸~

三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子

宮古自然保護官事務所の古館です。

去る930日、宮古市重茂半島の種刺海岸での清掃活動に参加してきました。

 

活動場所は、本州最東端・魹ヶ崎(とどがさき)へと続くみちのく潮風トレイルのルート沿いの【種刺(たねさし)海岸】。青森県八戸市の【種差海岸】とは漢字違いの浜辺です。

【種刺海岸 撮影:2018215日】

東北太平洋側は、冬でも積雪が少ないです。一年を通してトレッキングが楽しめる場所なので、みなさんにも訪れてほしい場所の一つです。

 

この種刺海岸、台風や高波のあとはゴミがたくさん打ち上げられてしまうのです。

宮古市職員の方、浄土ヶ浜ビジターセンターのスタッフ、普段みちのく潮風トレイルの草刈などの維持管理に携わっている方々、さらに青森県八戸市からみちのく潮風トレイルをスルーハイクで南下してきた方2名も加わり、総勢13名でゴミ拾い。

 


私が拾ったゴミの一部です。ペットボトルや発泡トレー、食品の包装フィルム、油性ペン、ロープなど種類は様々。

 


こちらの写真は、プラスチックカップの一部。卓球ボールを握るほどの少しの握力だけですぐ粉々に。

※私が怪力というわけではありません。

 

屋外で太陽光や風雨などにさらされて劣化すると、こんなにももろく壊れてしまいます。荒波にもまれ、石と擦れるなかでだんだんと小さくなり、魚や鳥が誤食するなど影響が出てしまうことをこの手で実感しました。

 


1時間半で漁具などの大きなものから、缶や瓶、たばこのライター、プラスチックの破片などの小さなものまでこれほどのゴミが集まりました。

 

海洋ごみの約8割が、まちなかなどの陸地から川を伝い海へと流れ出たものだとされているので、海洋ごみを減らすためには、海だけではなく陸地でもポイ捨てをしないことが大切です。

 

全国一斉清掃キャンペーン『秋の海ごみゼロウィーク』は918日から開催となりましたが、期間を過ぎても全国各地で清掃イベントがまだまだ実施されていますので、ぜひ下記リンクをのぞいてみてください。

→→ 海ごみゼロウィーク

 

では、また!

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2021年10月01日日々是好日

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

早朝の業務に出かける際、思いがけない風景に出会うと嬉しくなります。

〈横たわる龍の頭:早朝の子の口〉

また、思いがけない出会いがあり、驚くこともあります。

先日、酸ヶ湯インフォメーションセンター周辺の刈払いをしていたら、アドベンチャーレーサーの若岡さんという方が下山してきました。山口県秋吉台からスタートして、富士山を登り、八甲田でゴールという3000キロにも及ぶ壮大なルートを歩いてきたとのことです。思わず作業の手を止めて、写真を撮らせていただきました。(写真掲載はお二人に了承をえています)

ゴールに八甲田を選んでいただき、その場面に偶然出会えるという奇跡に近い状況に驚愕するとともに、感慨深いものがありました。世の中には、様々なチャレンジをしている人がたくさんいて、そんな人に出会うと元気をもらえますね。

〈日本山脈縦走3000キロ走派のゴールの瞬間〉

ルート詳細:https://m.facebook.com/paagoworks/posts/4198085760271742?_rdr

十和田八甲田は、秋の気配があちこちで見られます。花後の実りを探すのも楽しみであります。

〈十和田湖畔のブナの実り〉


〈シナノキの実と色づいたカツラの葉〉


〈ホザキヤドリギ〉

〈こちらは普通のヤドリギ〉

〈チングルマの果穂〉


〈色づいたカツラごしに中山半島をのぞむ〉

やがて訪れる冬を前にして、燃えるような十和田八甲田、奥入瀬が間もなくです。

交通規制などの道路状況、入場制限(紅葉の蔦沼)など情報収集のうえ、お越しくださるようお願いします。

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