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アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年10月11日

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2021年10月11日碁石埼灯台お色直し

三陸復興国立公園 大船渡 坂本麻由子

こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。

10月10日は"体育の日"と私の頭には染みついていますが、今は"スポーツの日"と改められさらにハッピーマンデー制度により10日という枠も外れ10月の第2月曜日ということに。人間界ではひとつの変化があちこちに影響を与え、あたふた対応に追われるものですが、自然界はどっしりしていますね。世の中がどうあろうといつもと変わらず、季節は巡る。今はしっとり秋の気配に包まれている大船渡市の碁石海岸です。

碁石岬に鎮座する碁石海岸の白亜のシンボル『碁石埼灯台』が、この度化粧直しをすると言うことで海上保安庁立ち会いの下、環境省パークボランティアはじめ碁石海岸で観光に携わる関係者に作業のお手伝いをさせていただく機会がありました。

碁石埼灯台は地上高10.5メートルと小ぶりながら海面からは約37メートルの位置で点灯し、昭和33年から航海の安全を見守ってきました。また、平成28年には「恋する灯台」(日本ロマンチスト協会・日本財団)に認定され、観光面でも役目が増え存在感を示している灯台です。

平成11年にタイル張りから吹き付け状に改装した時から22年ぶりの化粧直しということでとても貴重な体験ですよね、皆さん張り切って作業してきましたのでその様子をご覧ください。

では全体像のBefore-Afterです。別日に撮影したので空模様の違いはお許しください。

左がお色直し前で右がお色直し後です。

今回の作業は手の届く範囲でと言うことで灯台の1階部分と囲いを塗りました。灯台本体より囲いを見ると違いがよく分かります。白く輝く姿に生まれ変わった碁石埼灯台がなんだか誇らしげに見えるのは気のせいでしょうか。たくさんの来訪者に楽しんでもらいつつ、しっかり役目を果たしてもらいましょう。

先に「恋する灯台」と言いましたが、灯台までは石畳が敷き詰められた坂道が続きます。容易には辿り着かない、秘境感を味わえる、まさに「恋する人生のようだ」とこれが一つの認定要素だそうです。その石畳の中に見る人が見ると浮かび上がる『ハートの石』がありますよ。一つも見つけられない人も多くいます。「こじつけだろう~」なんておっしゃらずに碁石海岸にいらした際にはゆったりとした気持ちでハートの石探しをしてみてくださいね。

下の6つのうち私が見つけたハートは4つ。他の2つは別の日に友人が見つけたもの。

最後に、松林が美しい碁石海岸では燃えるような紅葉風景は拝めませんが、小さな花々が秋を知らせてくれます。少しご紹介しますね。

上段(左)ハマギク 海に向かって咲いているので海を絡めて撮影するのが難しいのです

  (右)リンドウ 背の高いライバル植物たちの足元にひっそりと咲く姿が愛おしい

中段(左)アキノキリンソウ この個体は頭でっかちで重たそうですね

  (右)ハギ 秋といえばのハギですが、西陽に輝く姿を見てつい撮影

下段(左)ナガボノシロワレモコウ イモムシみたいな花姿、長い名前ですね

  (右)ハマボッスの実 春の開花から秋の結実まで楽しませてくれる海浜植物です。

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