ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年6月 4日

2件の記事があります。

2021年06月04日命の輝き

伊藤 あけみ

先日の十和田湖は、山々の深い緑が湖に映りこみ、山と湖が一つになったように見えました。

〈6/2十和田湖畔〉

ソメイヨシノやヤエザクラのあとに、ウワミズザクラとシウリザクラが満開を迎えています。

どこを眺めても命の輝きに溢れています。

〈十和田湖畔のシウリザクラ〉

〈田代平湿原のウワミズザクラと雛岳〉

5月30日、十和田八甲田地区パークボランティア活動の、田代平湿原木道に踏み込み防止のための

ロープ設置を行いました。

    〈春に着任した所長挨拶〉              〈青森市役所職員も参加〉

昨年度に改修された木道は、ぬかるみを歩くことなく快適に湿原を散策できるようになっていました。

ワタスゲをはじめ、ヒメシャクナゲ、チングルマ、ショウジョウバカマなど早春の花々が、

満面の笑顔を見せているように見えました。

         〈どちらも主役〉          〈一人でもみんないるから寂しくないよ〉

  〈チングルマ ここでは始めての出会い〉       〈モウセンゴケの花はまだ眠っています〉

〈残雪 深綠 新緑 ワタスゲの中活動を終えるパークボランティアのみなさん〉

田代平湿原の作業の後は、箒場の近くのグダリ沼とブナ林を散策しました。

グダリ沼は、八甲田山系の伏流水が一日20万トンも流れ出している、駒込川の源流となる沼です。

近くにはレンゲツツジの咲き乱れる放牧場があり、夏はバイカモというウメに似た花が水中に咲き、

秋は紅葉が素晴らしい場所です。

〈グダリ沼〉

グダリ沼からブナ林に向かう間に、雨が強くなってきました。

ブナ林の中では、葉にあたる雨の音も気持ち良く、樹幹流という、降った雨がブナの幹を流れる様子も、

眺めていると、自然の神秘に思いをはせ、心が落ち着きます。雨のブナ林もまた良いものです。

そんな中、とても力強いブナの子供達に出会いました。

        〈頭が重いね〉             〈二人で頑張れば殻も破ける〉

〈いろんなヘアスタイルがありますね!〉

ブナの芽吹きは、種から芽がでているものと、殻斗(種入っている殻)から出ているものと、

それぞれ個性的で力強く、ついつい時間も天候も忘れて見入ってしまいます。

〈さて私はどこでしょう?〉

ブナの子供達が愛らしくて、顔を寄せてファインダーをのぞいている姿を

同行した管理官が写していました。

訪れるたびに、たくさんの素敵な出会いをくれる自然に感謝です。

〈5/28 巡視に行く途中の八甲田ブナ林〉

〈5/28 巡視帰りの雨の八甲田ブナ林〉

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2021年06月04日雄国沼の巡視

磐梯朝日国立公園 裏磐梯 村上英夫

6月1日(火)に雄国沼の遊歩道と木道の巡視を行った時の様子をお伝えします。

〈雄国沼〉

湿原にはコバイケイソウ、タテヤマリンドウ、ミツバオウレンがたくさん姿を見せています。これから梅雨にかけて、湿原は様々な花々で賑やかになります。

〈雄国沼から西吾妻の山々を望む〉

       〈コバイケイソウ〉                〈タテヤマリンドウ〉

 〈ミツバオウレン〉

〈水面を横切る木道〉

6月はワタスゲが白い穂を膨らませ、花々が美しい可憐な花が姿を見せ始めます。そして7月にはニッコウキスゲが湿原を黄色い絨毯のように覆います。毎年多くの方々が木道を散策しますが、木道の一部で、冬の間に雪の重みで段差ができたり傾いてしまった箇所がありますので、歩行には注意が必要です。

さて、雄国沼湿原と喜多方市の萩平駐車場とを結ぶ道路のマイカー規制が、6月19日から7月11日まで実施されます。そのルートは例年ですとシャトルバスが運行していましたが、残念ながら、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年に続いて中止となりました。なお、雄国沼へは北塩原村から3つの探勝路があります。徒歩で約1時間半から2時間半のルートです。探勝路の起点にある駐車場は狭く、路上駐車はできないので、ハイシーズンは公共交通期間のご利用をおすすめします。

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