ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年3月

18件の記事があります。

2021年03月30日第四弾 網張ビジターセンターリニューアルのお知らせ 

十和田八幡平国立公園 工藤紀恵

盛岡管理官事務所の工藤です。ようやく盛岡でも最高気温が15度を超える日が増えて、

春が大股で近づいてきました。

網張ビジターセンターリニューアルの紹介も第四弾となりました。

今回は展示の紹介ではなくイベントの報告です。

先日、網張ビジターセンターリニューアル記念イベントとして

「十和田八幡平国立公園網張ビジターセンターに自分の作品を飾ろう!」を行いました。

以前AR日記でご紹介した館内のイラストを手掛けて下さったイラストレーターのさいとうゆきこ先生を

講師にお招きし、子ども達とその家族と一緒にポストカードフレームにお絵かきをして、完成した作品は

網張ビジターセンターの展示品としてしばらくの間飾らせていただくというイベントです。

イベント前半では岩手県立図書館の司書2名にもお越しいただき、自然に関する絵本、岩手山に関する絵本

を読んでいただき、参加者の皆さんには身近な自然について学んでいただくことが出来ました。

 

 

 

 

 

イベント後半ではポストカードフレームに動物たちの「おうち」をイメージしてお絵かきをしました。

それぞれ独創的な作品に仕上がっていて、子ども達の発想に感心させられました。

これらの作品は夏休みまで館内に展示しておりますので、皆様もぜひ子ども達の豊かな発想で描かれた作品を

鑑賞してください。

 

 

 

 

 

 

網張ビジターセンターHPはコチラ

※網張ビジターセンターでは、新型コロナ感染症対策として館内数カ所に消毒液を設置していますのでご利用下さい。またマスクの着用もお願いいたします。

国立公園でお会いしましょう

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2021年03月30日種差海岸天然芝生地の保全活動

三陸復興国立公園 八戸 大友千夏

八戸自然保護官事務所の大友です。

先日、種差観光協会主催で三陸復興国立公園種差天然芝生地の保全活動が行われました。

芝生の成長に影響が出ないようマツの落ち葉拾いを主に行い、

芝生に日が当たりやすくなるようにしました!

他にも折れたマツの枝の片づけ、実生マツの引き抜き、モグラが掘り起こした土を均す作業も行いました。

芝生地では周辺から運ばれてきた種子によってマツが自然増殖しています。

それらのマツを放置したままにしておくと、

いずれ芝生の面積は縮小して林になってしまいます。

実生マツの引き抜きを定期的に実施することで、

マツの拡大を防止し、芝生の景観を維持しています。

地元の方から「シカのように崖に登って!」と指名を受け、抜く太刀川レンジャー。

穏やかな天気の中さわやかに作業をすることが出来ました!

美しい景色を美しいまま維持する地元の方々の心もまた、美しいです。

多くの方にこの美しい景観の種差海岸でリフレッシュしていただければと思います!

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2021年03月29日春の音

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

3月24日早朝、今季初の山鳩の声が聞こえました。

それに負けないように、キツツキの仲間がドラミングをして、

朝の静寂に心地良い響きを与えてくれます。

毎年やってくるアオゲラと思っていたら、アカゲラでした。

桐の大木の枯れ枝をつつき、自己アピールしているようです。

しばらくして場所を変えると、違う音になります。

餌を食べる時と、縄張りを主張する時で、つつき方が違い、音も違うようです。

森の音楽家ですね。

〈お腹がふくらんでいるように見えます〉

先日の地震で、皆様の地域に被害はありませんでしたでしょうか。

あの緊急地震速報の音には、毎回驚かされます。

津波という単語を聞くと、いっきに10年前の記憶が蘇ります。

そして、防災用品や非常食、車のガソリンのチェックなど、

たくさんの忘れていたことを思い出させてくれます。

先日、自宅周辺の日だまりの中にフキノトウを見つけました。

さっそく蕗味噌と天ぷらです。

〈4年間お世話になった十和田八幡平国立公園管理事務所にもフキノトウの目覚め〉

フキノトウは春の山菜ですが、雪の降り始めの12月に、

雪をかき分けて探したものを食べるのもまた良いものです。

まだまだ固い蕾ですが、しっかり春の香りがしています。

春の山菜の苦みは、冬の間に身体に溜まった毒素を排出するとも言われています。

ちょっと気が早いですが、様々な春の山の幸を味わうのが楽しみで、ワクワクしてしまいます。

手始めに、採取する適期が雪解け前と紅葉時期の落葉前後、というクロモジを採取して、

お茶にした残りを事務所の窓辺に飾っていました。(国立公園外の自宅周辺で採取しました)

〈まだまだ目覚めは先ですね〉

2週間ほど過ぎ、やっと新芽が開いてきました。

〈一年目の枝の葉芽:ふわふわです〉

〈花芽のついた葉芽は透明できらきら〉

とある薬用酒の会社が、原材料であるクロモジを買い付けに来るのは、

採取適期ももちろんですが、薬効の高い親指の太さ以上の枝ということです。

昨年は枝と新芽と花の三種のお茶を試し、今年は新芽が出る前のお茶を試しました。

このあと花の時期まで作業が続きます。

遠くに出かけなくても、自宅周辺に山の恵みがたくさんあるのは、とても有り難いことです。

また先日は、蔦野鳥の森に巡視に行ってきました。

〈早春の静寂も良きかな〉

〈まばゆいばかりの赤倉岳の稜線〉

紅葉の時期の朝焼けの風景が有名な蔦沼ですが、積雪期もまた趣があります。

遊歩道は閉鎖されていますが、自己責任のもとスノーシューで散策する方が多くいらっしゃるようで、

たくさんの踏み跡がありました。

この日は平日でもあり、誰も居ませんでした。

午後の日差しの中、ゆったりと時が流れていきます。

日が傾いてくると、森の向こうから光りが差し込み、

幻想的な光景になります。

〈静寂の菅沼〉

〈根開きの始まったブナ林〉

森を一人占め(二人でしたが)できる至福の時でした。

長く厳しい冬が終わりを告げるように、ときおり優しいなごり雪が舞い降りてきます。

まだまだ雪を楽しみたい私は、少し寂しい気持ちになります。

春は別れの季節で切ない時期でもあり、新しい環境で不安な気持ちにもなりますが、

心豊かになれることを探しながら、前を向いて歩いて参りましょう。

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2021年03月26日春隣*はるとなり

三陸復興国立公園 坂本麻由子

こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。

テレビではサクラ満開・春爛漫な景色を目にするようになりましたが

三陸はまだ春寒が残っており、サクラの開花はもうちょっと先のようです。

でも日中はだいぶ暖かくなり、外を歩いていると芽や花の匂いを感じます。

野外業務中に見つけた春の訪れを感じた場面を切り取ったのでご紹介します。

【ヤブツバキ】2021.3.24@碁石海岸

存在感のある赤い花が遠くからでも目に留まります。

三陸で自生するツバキの花期は長く、2月から4月末頃まで楽しめます。

岩手県では大船渡市と陸前高田市が"市の花"に選定しています。

【ウメ】2021.3.19@唐桑半島

この辺では3月下旬に満開を迎え、いい香りが漂います。

まんまるな花弁花びらがかわいいです。

【シュンラン】2021.3.24@碁石海岸

遊歩道の脇でひっそりと咲いていました。

控えめなこの色合いが私は好きです。

残念ながら葉は早いうちにシカに食べられてしまったようです。

【カタクリ】2021.3.24@碁石海岸

春の訪れを告げる、"春の妖精"と呼ばれますね。

あと少しで開きそう。

【ツノハシバミの雌花】2021.3.24@碁石海岸

ナッツのようなおいしい実でおなじみですが、

じつは私、開花の状態を初めて見ました。

調べてみると、フサフサ赤い糸状の部分は柱頭のようです。

とっても小さく繊細。見つけてとっても得した気分です。

【トウゴクサイシンの1枚葉】2021.3.24@碁石海岸

とっても不思議な形をした花が咲くこの植物。

調べると「東北の森の隠者」とありました。

「隠者」とは、、、納得です。

まだ葉が出てきたばかりですが、花が咲くまで観察したいと思います。

【磯の海藻】2021.3.19@唐桑半島

「ノリ」「マツモ」「ヒジキ」「フノリ」

三陸の豊かな海の恵みです。

海藻の開口が三陸の春を告げるのです。

卒業、入学、異動、新生活

たくさんの出会いが交差する春ですね。

厳しい冬が明けてやってくる春が待ち遠しく、

解放される気持ちになるのは東北人だからでしょうか。

季節を感じさせてくれる自然に感謝の気持ちを込めて

これからも観察を続けていきたいと思います。

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2021年03月25日春のさえずり

名取 富樫信雄

こんにちは、名取自然保護官事務所の富樫です。

三寒四温とはよく例えたもので、ここ名取も上がったり下がったりの気温を繰り返しながら

最近は10℃~15℃あたりの陽気となってまいりました。

名取トレイルセンターの園庭工事も一通りの工事を終え、

特に変化のない様子...だと思っていましたが....

どこからともなく、鳥の鳴き声がよく聞こえるようになってきました。

鳴き声に誘われて園庭に足を運んでみると...

ハクセキレイがチョコチョコッと歩いていました。

よく観察してみると、地面(芝生)をついばんでいます。

虫か何か、餌になるものがいるのでしょうか。

その姿を見ていると...(いつの間にか無心に見入っている自分が..)

おっと危ない、我に返って仕事に戻ったのでした。

そして、姿は見えないのですが、ヒバリたちのさえずりも空高く響いている

穏やかな春の一日でした。

みなさまも鳥のさえずりに誘われてみてください。

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<追伸>

ハクセキレイの見分け方(覚え方)

ハクセキレイ=独眼竜政宗 と覚えると覚えやすいです。

顔を見てみると、白い顔に黒い目が眼帯、目を中心に平行して走る黒い線。

まさに独眼竜政宗公です!

セキレイもたくさんの種類があり、なかなか見分けがつかなかったのですが、この覚え方で

すぐ見分けがつくようになりました!

ちなみにこの覚え方は大先輩アクティブレンジャーであるKさんに教わりました。

また、おもしろい見分け方を教わりましたら、みなさまにもお伝えさせていただきます。

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2021年03月24日「猪苗代警察署裏磐梯駐在所合同巡視と三月の五色沼VIEWポイント定点観測」

磐梯朝日国立公園 田中謙行

「猪苗代警察署裏磐梯駐在所合同巡視と三月の五色沼VIEWポイント定点観測」

こんにちは。裏磐梯自然保護官事務所の田中です。

今回のAR日記は、五色沼自然探勝路において実施した、猪苗代警察署裏磐梯駐在所との合同巡視および三月の五色沼VIEWポイント定点観測の報告になります。探勝路の出入り口になる裏磐梯ビジターセンター駐車場と物産館駐車場及び探勝路内において、警察の方たちと「車上荒らし」の注意喚起のためビラ配りを行いました。

ここからは、一月の報告に続きまして「三月の五色沼VIEWポイント定点観測」の先月との比較報告です。

すっかり雪も少なくなり、スノーシュー無しでも散策できるようになりましたが、場所によっては滑りやすい所や倒木もあるので注意が必要です。野鳥たちの声はたくさん聞こえるようになりました。

VIEWポイント① 青沼(南西)

R3.2.19

R3.3.19

VIEWポイント② 青沼(南)

R3.2.19

R3.3.19

VIEWポイント③ 弁天沼(西)

R3.2.19

R3.3.19

VIEWポイント④ 弁天沼(東)

R3.2.19

R3.3.19

VIEWポイント⑤ 竜沼

R3.2.19

R3.3.19

VIEWポイント⑥ 深泥沼

R3.2.19

R3.3.19

VIEWポイント⑦ 赤沼

R3.2.19

R3.3.19

番外篇

るり沼

R3.2.19

R3.3.19

毘沙門沼

1都3県では緊急事態宣言が解除にはなりましたが、まだすぐにはコロナ禍が落ち着かないようです。

落ち着きましたら、透き通った空気を思いっきり吸いに五色沼においでください。

以上で、今回は「おわり」です。

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2021年03月23日渡り鳥が迎える駅舎

仙台 鎌田 和子

 こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

今日は、伊豆沼の冬の渡り鳥観察の玄関となっているJR東北本線新田駅についてお伝えします。

 新田駅のあるのは、登米市迫町新田狼ノ欠(おいのがけ)、10月頃から2月には駅裏の田んぼでマガンやハクチョウが迎えてくれる無人駅です。

  

この駅舎は1894年の建設から127年なり、JR東日本支社管内最古だそうです。地域の住民だけではなく、多くの野鳥愛好家を迎えてきた駅舎でしたが、建て替えのニュースが飛び込んできました。この4月には着工します。

 今では自家用車を利用して日帰りで楽しまれる方が多くなりましたが、昔は新田駅を利用し駅前の旅館に泊まりねぐら入りや飛び立ちの観察に親しまれてきました。昔懐かしい駅舎の見納めにいらっしゃる方は今月中にお越しくださいませ。冬の渡り鳥が去り、春を告げる鳥たちがさえずりをはじめています。

 また、12月末ごろには新しい駅舎ができるそうですから、2019年11月に紹介しましたとおり、電車を利用してここ伊豆沼にお出かけください。渡り鳥たちがお迎えしてくれることでしょう。

 http://tohoku.env.go.jp/blog/2019/11/

 

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2021年03月18日「三月のイエローフォール」

磐梯朝日国立公園 裏磐梯 田中謙行

「三月のイエローフォール」

こんにちは。裏磐梯自然保護官事務所の田中です。

今回のAR日記は、三月のイエローフォールの写真報告です。

イエローフォールは、厳冬期に磐梯山の北側、かつての噴火跡、爆裂火口壁の岩の隙間に出現する幻の氷瀑(氷の柱)です。地中の硫黄分や鉄分を含んでしみ出し、幾重にも凍って黄色く色づくので、イエローフォールと呼ばれています。

最初にお伝えいたしますがここ最近暖かい日が続き、雪もかなり解け始めたため、今回は黄金色に輝くイエローフォールを観ることはできませんでした。二月中に行くのがベストと思われます。

ただ、行く途中にはこの時期にしか近づけない場所や景観がありましたのでご紹介したいと思います。

まず起点となるのが、裏磐梯スキー場です。スキー場の営業日意義は、ゲレンデの斜面をスノーシューを履いて雪上歩行することになります。標高差は約100mといったところです。

ゲレンデの上から振り返ると、結氷しワカサギの穴釣りが人気の桧原湖が望めます。

樹林帯を抜けて進むと銅沼に到着です。凍った銅沼の上を歩いて行きます。

銅沼の結氷した沼面上からの写真です。銅沼からは磐梯山の裏側が一望できます。雪が解けて岩肌がみえる場所は、年中噴煙が立ち上がっている場所で、冬の時期だけ湖面上を歩くのでより近づくことができます。磐梯山が生きていることを肌で感じられます。ただ、火山性ガスなので注意が必要です。

ちなみにこちらは、「10月の銅沼」。


本来なら3倍程の範囲で黄色く色づいた氷瀑があります。

令和3年3月9日のイエローフォール。

イエローフォールから飯豊連峰。吾妻連峰が望めます。岩の上には雪上の盆栽五葉松、見事です。

今回はこれで、おしまい。

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2021年03月17日10年目に寄せて

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

今年も私の3/11が何事も無く過ぎました。

〈芽吹きはじめたヤナギと兜島〉

岩手在住の頃は、必ず仕事を休み、三陸の地に向かい黙祷していました。

青森に着任してからは、遠くなりましたが、平穏な日常に感謝しながら、

その場所で遠く離れた故郷を思い黙祷しました。

〈マンサクの祈り〉

震災後訪れた陸前高田の、真っ暗だった空に、星が綺麗だったこと。

明かりが全く無くて、砂利道を運転していたらすぐ側が海だったこと。

毎週のように通って、倒壊した家の片付けを手伝った時の臭い。

忘れたと思っていましたが、今朝、雪解けが始まった茶色の地面とそこに置かれたものが、

瓦礫の山に見えてしまいました。

実際に被害に遭われた方々の心を思うと、胸が締め付けられました。 

復興という言葉を耳にする機会が、秋田在住の今はほとんど無くなりましたが、岩手、宮城、

福島などは、10年が経っても復興はこれからも続いて行くと感じています。

何があろうと、花咲き乱れる春、綠深き夏、実りの秋と季節は流れて行きます。

〈はじらいながら。。〉

〈花 葉芽 いがいがした虫こぶ:マンサクメイガフシ〉

これから訪れる桜の季節は、別れの時期とも重なりセンチメンタルになりますが、門出の春でもあります。

心を癒やしてくれる風景や花々、自分しか見られない瞬間をこれからもお届けします。

〈穏やかな夕暮れ〉

たくさんの方々の命日に、合掌。