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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

十和田湖 奥入瀬の春

2019年04月26日
伊藤 あけみ

十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。

平成最後のアクティブレンジャー日記をお届けします。

ずっと楽しみにしていた、十和田湖畔のカツラが花開きました。

十和田湖畔の春はマンサクから始まり、アラゲヒョウタンボクとカツラの花が競って咲き始めます。

どちらもあまり目立たないのですが、湖畔をゆっくり散策すると探す事ができます。

特にカツラの花は、高い樹が多いので、上を見回しながら歩かなければなりません。

〈管理事務所側のカツラ 雄花の開花〉

日本の春の代表的な花は、ソメイヨシノなどのサクラをあげる方は多いかと思いますが、

十和田湖畔の春は、湖畔をほんのりと赤く彩るカツラの花に軍配をあげたいと思います。

421日には、十和田八甲田地区パークボランティア定時総会が行われ、今年度の活動計画等

について話し合われました。

総会の行われた酸ヶ湯温泉へ向かう途中の睡蓮沼付近は、八甲田でスキーを楽しむ方々で

賑わっていました。

環境省認定パークボランティアは、2年に一度登録更新が行われますが、今年度は32名の方が

更新を希望され、東北環境事務所より認定を受け、2年間の登録証がそれぞれに渡されました。

今後とも、十和田八幡平国立公園十和田八甲田地区をよろしくお願いいたします。

〈睡蓮沼付近より北八甲田をのぞむ〉

〈25名の出席で開催された総会の様子〉

また、424日は、奥入瀬渓流の歩道点検に従事してきました。

奥入瀬渓流沿いの歩道は、休日には多くの観光客が訪れることが予想されることから、毎年大型連休

の前に、歩道の安全点検を行っています。

南のほうから桜の便りが聞こえてきますが、此処の植物はまだ目覚めたばかりです。

また、残雪があり歩道がぬかるんでいる箇所もありますので、足元をしっかりとしてお越しください。

〈奥入瀬渓流歩道点検の様子〉

〈アラゲヒョウタンボクが咲き始めた渓流〉

〈奥入瀬渓流では多く見られる白いエンゴサク

高知出身で明治の文人、大町桂月は、「住まば日の本、遊ばば十和田、歩きゃ奥入瀬三里半」

とうたいました。

日本に住まい、十和田湖畔や奥入瀬で仕事をしている喜びを感じながら、

平成をしめくくりたいと思います。

大型連休は、十和田湖畔、奥入瀬渓流、八甲田とも混雑が予想されます。

また、標高が高い場所の降雪や悪天候に備えて、服装や車の装備など十分な準備が必要です。

(今日も北東北では雪予報が出ています)

その時しか会えない、その人だけの風景が待っていることと思います。