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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

十和田八幡平国立公園パークボランティア、精力的に活動しています!

2018年09月05日
伊藤 あけみ

こんにちは。

十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。

夏はいつの間に遙か遠くに去ってしまったのか、湖畔を吹く風はひんやりと冷たく、着る物を1枚増やそうか迷う日々です。

さて、十和田八幡平国立公園では、環境省のパークボランティアに登録されている方々が4つの地区で連絡協議会を設置し、それぞれの地区で活動しています。

4つの地区とは、岩手山地区を中心に活動する「モモンガの会」、南八幡平地区(秋田駒ヶ岳を中心とする地域)の「ホシガラスの会」、八幡平地区の「ヒナザクラ会」、十和田八甲田地区です。

十和田八幡平国立公園管理事務所では、定期的に、パークボランティアの方々を対象とした研修会を実施しています。今回はその中から、8月に実施された2つの研修会の様子をお知らせしたいと思います。

1つ目は、八幡平地区「ヒナザクラ会」の皆さんを対象に行った、岩手大学地域防災センター客員教授土井宣夫氏による、「八幡平の成り立ち」と題した火山の勉強会です。

日本百名山と1つとして数えられる標高1614メートルの八幡平ですが、山頂近くまで車で行くことが出来るので、いつも多くの観光客で賑わっています。

研修会の内容は、普段何気なく歩いている登山道を、違った角度から見てみようという事でした。

    

          【登山道脇の地層から、過去の水蒸気噴火の様子を学ぶ】

    

        【ここの地層から915年の十和田火山大噴火の火山灰が確認出来るそうです】

     

            【熱心にメモをとるパークボランティアの皆さん】

2つ目は、十和田八幡平国立公園内の4つの地区のボランティアの方々が集まり、日頃の活動の様子を発表したり、講師の方をお招きして学びの場を設けたりする合同研修会です。

4つの地区が持ち回りで実施していて、今年は十和田八甲田地区での開催でした。

今回は、各地区の活動発表と、東北大学植物園八甲田分園の米倉浩司氏より、十和田八幡平の高山植物に関する講話を行っていただきました。

スライドや写真を使った各地区の活動発表では、皆さんの日頃の活動の様子を拝見し、頭が下がる思いでした。

続く米倉氏の講話は、八甲田と八幡平および他の地域との植生の違いなどをわかりやすく説明していただきました。初めて知る事も多く、山に入る楽しみがまた増えました。

 

 

                   【米倉氏による講話】

6月から事前の様々な準備をするうえで、十和田八甲田地区のパークボランティアの皆さんには大変お世話になりました。

今後もパークボランティアの皆さんとともに、十和田八幡平国立公園の自然を大切にしていきます。